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誘淫の戒め3※
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一人の見回りの兵に出くわした以外は誰にも会わず、ユノンはライルの寝室に連れ込まれ寝台の上で再び身体を剥かれた。
「ライル様……」
こんな汚れたままの身体で良いのかと訊ねようとした折、扉を叩かれる。
待っていろと言い残し、ライルがそちらへ向かう。すぐに戻って来た彼が手にしていたのは、湯気の立つ湯と手拭いの入れられた木桶だった。
「あっ、ありがとうございます」
即卓に置かれたそれに手を伸ばそうとしたが、遮られた。
「あんたは座ってろ」
そう言い、手ぬぐいを絞ってユノンの身体に当てる。ごしごし皮膚を拭う力は強くやや痛いくらいだが、湯の温度が気持ちいい。
「兄弟といえど、他の男の痕跡が残る身体を抱くのは不本意だ。俺が拭きたいようにさせろ」
「……はい」
拭いてくれるのはそういう理由だったかとユノンは口をつぐんだ。
胸元を丹念に拭われ、当然タリアスが何度も吸った乳首も重点的に擦られる。
「ん……」
ひりひりとした痛みに、首飾りを絡めたままの下半身までぴくりと反応する。
「これ、取ります。恥ずかしいし、邪魔になるでしょう?」
今度は手を阻まれなかった。ライルは無言でユノンの背を拭いている。ユノンはそっと手を伸ばし、性器から鎖を抜き取った。
じゃぶ、と桶に手ぬぐいを突っ込み、ライルがしげしげとユノンの手の中の首飾りを眺めながら言う。
「あんたはいつもあんな風に頭のおかしな抱かれ方をしてるのか?」
「えっ?」
頭のおかしな?
腰を振り立て、前も後ろも苦しいとタリアスの顔前で狂ったように尻を振っていた自分を思い出した。消えたい。
ユノンは両手で顔を覆った。
「……あなたに、言われたくありません。あなただって相当酷い。僕の中に、め、メレの実とか、水、とか」
色々入れられている。ライルだって十分頭のおかしな部類に入るのではないか。
師であるギャラから教わった夜伽というものは、相手に愛情を示しながら愛でられ、尽くし、身体を繋げて子種をいただく行為。
張り型以外に余計なものを入れられたり巻きつけられたりといったことなど習っていない。
しかし一般的な情交など知らないユノンは、これが普通なのだと言われれば信じてしまっただろう。
「見ものとしてはなかなか悪くなかったぞ。お前もよさそうにしていたな」
「なっ……! 馬鹿なことを」
とても苦しかったのに、よさそうにしていたわけがないじゃないか。
……けれど、あの時のことを思い出すときゅんと肉の環が疼いた。
あの時は苦しくて、痛くて辛かった。けれど、――この上なく興奮もしていたのだ。
再び手ぬぐいを絞り、ライルがユノンに向き直る。
「次は肝心な部分だ」
言いながら、ユノンの肩を押して寝台に押し倒した。
「あっ、何を」
「何を、じゃない。一番汚れた部分を清拭する」
「僕が自分で」
「好きなようにさせろと言ったばかりだろう?」
ぴん、とまたしても性器を弾かれた。
「あん……」
力が抜ける。ユノンは腕を顔の前に置いた。
「脚を開け。まずはここから拭いてやる」
命じられ、ユノンはおずおずと両膝を開いた。羞恥でライルの顔など見られない。
「んん……」
穴の周りを拭われる。その動きのせいで時折栓を押し付けられ、かと思えばわずかに引っ張られ、ユノンはもどかしく腰を捩った。
「や、やです、それ」
「他の男の精など見たくもない」
それは確かにそうだろう。けれど、この状況でそれを言うのも無茶というもの。
「無理です、そんなの」
「……お前以外の、他の男のものなど」
「え……?」
ユノンは顔の上から腕を退けた。
今度は温かいものに半勃ちの性器を包まれ、心地よさに見下ろした。手拭いでそこを拭おうというのだ。
「あ、そこは」
「朝、お前が湖畔に現れた時、驚いたんだ。泣きそうな顔をしていただろう?」
くちゅ……ぬちゅ……とささやかだが淫猥な濡れた音が立つ。手拭いで包まれたまま、性器を上下に扱かれている。
「だ、めです。そこは、王妃には不要と言われました。……気になるようでしたら、腰布を巻いて、隠します……」
ユノンの必死の提案は空しく無視され、ライルは続ける。
「あの顔に、どうしようもなく煽られた。昼は仕事があるのでなかなか時間が取れない。だから夜、兄上との褥が終わってからお前を連れ出したいと提案した」
「ああっ、だめ、だめです……出そう……」
ライルは話をしながらも手を休めない。完全に勃起したユノンの雄は、今はライルの手により直に擦られている。
「あっ、あっ、ああ、あん……」
上りくる放出感にぎゅっと目を閉じて備えたが、不意に手を離された。
快楽は宙に浮き、ユノンは何もないところに投げ出される。
「ら、ライルさまぁ……」
先ほどのタリアスによる戒めといい、二度もお預けを食らってしまった。
「あんたの知らない昔話でもしてやって機嫌を取ろうとしたが、邪魔が入ったしな。本当にあいつは陛下陛下とうるさいやつだ」
ユノンを見下ろしながら忌々し気に呟き、それから屈みこんでぱくりと性器を口に含んだ。
狭く濡れた口腔内はじんわりと温かい。しかしそれを堪能するどころではなく、ユノンは狼狽えた。
「えっ? な、なにを?」
「口でしてやる。お前だってよく兄上にして差し上げているだろう?」
「ひゃっ、だめですそんなの、そこは、いらない……っあ、あああっ!」
ユノンは必死にライルの頭を押し退けようとするが、先端をくりくりと舌先でくじられて高い声を上げた。
「これは初めてか?」
口の中に含んだままもごもごと問われ、ユノンはこくこく頷いた。
「……あ、ん……。そこは、王妃には、……不要です……。先ほど、タリアス様にも、なぜ王妃にこんなものがと……」
ぐちゅぐちゅと手で扱きながら先端をぺろりと舐め、ライルがふっと笑った。
「愛でられたことは?」
「あ、ありません。少し触れられることはありますが、陛下はこんなところ……や、あ、」
深く咥え込まれ、そのまま唾液を絡めて唇で上下に扱かれる。
「やんっ、あん、や、やめ、だめ、」
つい先刻まで細い鎖で縛られ辱められていた男性器が、ライルの口の中で可愛がられ悦んでいる。
ユノンはぶんぶんと首を振った。
こんなもの、王妃にはいらないのに。だから、なるだけ夫には存在を意識させてはいけないのに。
「おやめ、ください。……も、出る……!」
弱々しくライルの髪を掻く手も空しく、ユノンは彼の口腔内に放ってしまった。
どくん、と一瞬の解放感。そして、その後の甘美な余韻。
強く吸い上げられ、ユノンは身震いした。
「ひ、ああっ……」
びく、びく、と性器が温かい場所に包まれ震える。
最後の最後までじっくりと吸引してから、ライルの口腔内から解放された。
てらてらと照る性器は、だらりと敷布の上に投げ出される。
「だ、出してください!」
我に返ったユノンはライルの顔の前に手ぬぐいを差し出した。本当なら王族にこんなことをさせるわけにいかない。
しかしライルはべっと舌を出し、「もう遅い」と笑う。
「ええっ……」
飲んだということだろうか。ユノンでさえいまだにタリアスのものを嚥下するのに苦労するというのに。
「釣り上げられた魚のようにずいぶんとびくびく動いていた。鎖から放たれ優しく愛でられたのがよほど嬉しかったのだろう」
「そんな」
タリアスがあまり触れないところに、ライルはずけずけと踏み込んでくる。困惑する。こんなところを弄んで楽しいのだろうか。
ユノンは、ライルの唾液でべしょべしょに濡れた自らの下腹を見下ろした。
「お前は男だ。最初からわかっていたこと。俺は男のお前があんあん泣いてよがるところを見たい。男の身でありながら、女のように身体を弄ばれ快楽に堕ちる様を」
ライルはにっと美しい唇を横に引き、ユノンを敷布に押し倒した。
そしてすでに赤く膨らんでいる二つの突起のうち、片方を唇に含み片方を指で挟む。
ちゅうう、と吸い突かれ、ユノンは再び身体の中心に熱が戻って行くのを感じた。
「あ……、や……」
ぐりぐり舌で押し潰され、こりりと噛まれる。半勃ちになった性器の先端がライルの衣服に当たった。
「あん、ライル様……」
「もう復活してきたな。やはり若い。次はここで達してみろよ」
「やっ、できな……」
何度かここで達したこともある。しかし今は一度放った直後で、すぐにまた吐精するには胸への刺激では足りないだろう。
「できません! やめて、やあ……」
「達するまでこうして見ていてやる」
両方の突起はライルの指に挟まれ、力を入れてこねられ、引っ張られ、時に触っているかいないかのかすかな力でつつかれる。
胸への刺激で頭も腰も蕩けてしまいそうなのに、決定打がない。
「ライル様……」
こんな汚れたままの身体で良いのかと訊ねようとした折、扉を叩かれる。
待っていろと言い残し、ライルがそちらへ向かう。すぐに戻って来た彼が手にしていたのは、湯気の立つ湯と手拭いの入れられた木桶だった。
「あっ、ありがとうございます」
即卓に置かれたそれに手を伸ばそうとしたが、遮られた。
「あんたは座ってろ」
そう言い、手ぬぐいを絞ってユノンの身体に当てる。ごしごし皮膚を拭う力は強くやや痛いくらいだが、湯の温度が気持ちいい。
「兄弟といえど、他の男の痕跡が残る身体を抱くのは不本意だ。俺が拭きたいようにさせろ」
「……はい」
拭いてくれるのはそういう理由だったかとユノンは口をつぐんだ。
胸元を丹念に拭われ、当然タリアスが何度も吸った乳首も重点的に擦られる。
「ん……」
ひりひりとした痛みに、首飾りを絡めたままの下半身までぴくりと反応する。
「これ、取ります。恥ずかしいし、邪魔になるでしょう?」
今度は手を阻まれなかった。ライルは無言でユノンの背を拭いている。ユノンはそっと手を伸ばし、性器から鎖を抜き取った。
じゃぶ、と桶に手ぬぐいを突っ込み、ライルがしげしげとユノンの手の中の首飾りを眺めながら言う。
「あんたはいつもあんな風に頭のおかしな抱かれ方をしてるのか?」
「えっ?」
頭のおかしな?
腰を振り立て、前も後ろも苦しいとタリアスの顔前で狂ったように尻を振っていた自分を思い出した。消えたい。
ユノンは両手で顔を覆った。
「……あなたに、言われたくありません。あなただって相当酷い。僕の中に、め、メレの実とか、水、とか」
色々入れられている。ライルだって十分頭のおかしな部類に入るのではないか。
師であるギャラから教わった夜伽というものは、相手に愛情を示しながら愛でられ、尽くし、身体を繋げて子種をいただく行為。
張り型以外に余計なものを入れられたり巻きつけられたりといったことなど習っていない。
しかし一般的な情交など知らないユノンは、これが普通なのだと言われれば信じてしまっただろう。
「見ものとしてはなかなか悪くなかったぞ。お前もよさそうにしていたな」
「なっ……! 馬鹿なことを」
とても苦しかったのに、よさそうにしていたわけがないじゃないか。
……けれど、あの時のことを思い出すときゅんと肉の環が疼いた。
あの時は苦しくて、痛くて辛かった。けれど、――この上なく興奮もしていたのだ。
再び手ぬぐいを絞り、ライルがユノンに向き直る。
「次は肝心な部分だ」
言いながら、ユノンの肩を押して寝台に押し倒した。
「あっ、何を」
「何を、じゃない。一番汚れた部分を清拭する」
「僕が自分で」
「好きなようにさせろと言ったばかりだろう?」
ぴん、とまたしても性器を弾かれた。
「あん……」
力が抜ける。ユノンは腕を顔の前に置いた。
「脚を開け。まずはここから拭いてやる」
命じられ、ユノンはおずおずと両膝を開いた。羞恥でライルの顔など見られない。
「んん……」
穴の周りを拭われる。その動きのせいで時折栓を押し付けられ、かと思えばわずかに引っ張られ、ユノンはもどかしく腰を捩った。
「や、やです、それ」
「他の男の精など見たくもない」
それは確かにそうだろう。けれど、この状況でそれを言うのも無茶というもの。
「無理です、そんなの」
「……お前以外の、他の男のものなど」
「え……?」
ユノンは顔の上から腕を退けた。
今度は温かいものに半勃ちの性器を包まれ、心地よさに見下ろした。手拭いでそこを拭おうというのだ。
「あ、そこは」
「朝、お前が湖畔に現れた時、驚いたんだ。泣きそうな顔をしていただろう?」
くちゅ……ぬちゅ……とささやかだが淫猥な濡れた音が立つ。手拭いで包まれたまま、性器を上下に扱かれている。
「だ、めです。そこは、王妃には不要と言われました。……気になるようでしたら、腰布を巻いて、隠します……」
ユノンの必死の提案は空しく無視され、ライルは続ける。
「あの顔に、どうしようもなく煽られた。昼は仕事があるのでなかなか時間が取れない。だから夜、兄上との褥が終わってからお前を連れ出したいと提案した」
「ああっ、だめ、だめです……出そう……」
ライルは話をしながらも手を休めない。完全に勃起したユノンの雄は、今はライルの手により直に擦られている。
「あっ、あっ、ああ、あん……」
上りくる放出感にぎゅっと目を閉じて備えたが、不意に手を離された。
快楽は宙に浮き、ユノンは何もないところに投げ出される。
「ら、ライルさまぁ……」
先ほどのタリアスによる戒めといい、二度もお預けを食らってしまった。
「あんたの知らない昔話でもしてやって機嫌を取ろうとしたが、邪魔が入ったしな。本当にあいつは陛下陛下とうるさいやつだ」
ユノンを見下ろしながら忌々し気に呟き、それから屈みこんでぱくりと性器を口に含んだ。
狭く濡れた口腔内はじんわりと温かい。しかしそれを堪能するどころではなく、ユノンは狼狽えた。
「えっ? な、なにを?」
「口でしてやる。お前だってよく兄上にして差し上げているだろう?」
「ひゃっ、だめですそんなの、そこは、いらない……っあ、あああっ!」
ユノンは必死にライルの頭を押し退けようとするが、先端をくりくりと舌先でくじられて高い声を上げた。
「これは初めてか?」
口の中に含んだままもごもごと問われ、ユノンはこくこく頷いた。
「……あ、ん……。そこは、王妃には、……不要です……。先ほど、タリアス様にも、なぜ王妃にこんなものがと……」
ぐちゅぐちゅと手で扱きながら先端をぺろりと舐め、ライルがふっと笑った。
「愛でられたことは?」
「あ、ありません。少し触れられることはありますが、陛下はこんなところ……や、あ、」
深く咥え込まれ、そのまま唾液を絡めて唇で上下に扱かれる。
「やんっ、あん、や、やめ、だめ、」
つい先刻まで細い鎖で縛られ辱められていた男性器が、ライルの口の中で可愛がられ悦んでいる。
ユノンはぶんぶんと首を振った。
こんなもの、王妃にはいらないのに。だから、なるだけ夫には存在を意識させてはいけないのに。
「おやめ、ください。……も、出る……!」
弱々しくライルの髪を掻く手も空しく、ユノンは彼の口腔内に放ってしまった。
どくん、と一瞬の解放感。そして、その後の甘美な余韻。
強く吸い上げられ、ユノンは身震いした。
「ひ、ああっ……」
びく、びく、と性器が温かい場所に包まれ震える。
最後の最後までじっくりと吸引してから、ライルの口腔内から解放された。
てらてらと照る性器は、だらりと敷布の上に投げ出される。
「だ、出してください!」
我に返ったユノンはライルの顔の前に手ぬぐいを差し出した。本当なら王族にこんなことをさせるわけにいかない。
しかしライルはべっと舌を出し、「もう遅い」と笑う。
「ええっ……」
飲んだということだろうか。ユノンでさえいまだにタリアスのものを嚥下するのに苦労するというのに。
「釣り上げられた魚のようにずいぶんとびくびく動いていた。鎖から放たれ優しく愛でられたのがよほど嬉しかったのだろう」
「そんな」
タリアスがあまり触れないところに、ライルはずけずけと踏み込んでくる。困惑する。こんなところを弄んで楽しいのだろうか。
ユノンは、ライルの唾液でべしょべしょに濡れた自らの下腹を見下ろした。
「お前は男だ。最初からわかっていたこと。俺は男のお前があんあん泣いてよがるところを見たい。男の身でありながら、女のように身体を弄ばれ快楽に堕ちる様を」
ライルはにっと美しい唇を横に引き、ユノンを敷布に押し倒した。
そしてすでに赤く膨らんでいる二つの突起のうち、片方を唇に含み片方を指で挟む。
ちゅうう、と吸い突かれ、ユノンは再び身体の中心に熱が戻って行くのを感じた。
「あ……、や……」
ぐりぐり舌で押し潰され、こりりと噛まれる。半勃ちになった性器の先端がライルの衣服に当たった。
「あん、ライル様……」
「もう復活してきたな。やはり若い。次はここで達してみろよ」
「やっ、できな……」
何度かここで達したこともある。しかし今は一度放った直後で、すぐにまた吐精するには胸への刺激では足りないだろう。
「できません! やめて、やあ……」
「達するまでこうして見ていてやる」
両方の突起はライルの指に挟まれ、力を入れてこねられ、引っ張られ、時に触っているかいないかのかすかな力でつつかれる。
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