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第二章
お見送りの華
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結局お昼ごろまで交わっていたらしい…。
いつもの如く若い衆の呼びかけによって終わった行為。
だが、いつもと違うのは若い衆の声掛けに大きく喜んでしまうウチの心境だけだった。
「ありがとうございました!またのご来訪を心よりお待ちしております!!!」
楼主や内儀、若い衆達が一斉に頭を下げた。
ウチも周りに従い、疲れて軋む体を動かし頭を下げる。
般若の如く顔を険しくする男が乱暴に遊郭の玄関の扉を開け、レイノルズさんとオシリスさんを車へと急かす。
しかし、そんな男の人を気にもしない二人。しかもウチの前から動こうとしない。
「おい、オシリス。」
「あ?」
レイノルズさんがオシリスさんへと声を掛ける。
「囲いを取り消せ。」
レイノルズさんの言葉に楼主たちは息を呑み、オシリスさんは拒絶の意をを唱えた。
「お断りだ。誰がそんな事するかっての!!」
オシリスさんの声が低い物へと変わる。
囲いが何なのか分からないが、きっと何か重要な物なのだろう。
あの二人がこんなに険悪なムードを出すなんて。と思ったところでウチは昨日のことを思い出す。
いや、昨日からあの二人は割と険悪な関係だった気が…。
「俺の女が他の男に抱かれるのは嫌なんでね。」
頭を下げたまま二人の話を盗み聞きしていると、オシリスさんに肩を引き寄せられた。
反射的に顔を上げると、ニヤリと笑うオシリスさんの口元。
そんなオシリスさんの手を叩き落とすレイノルズさん。
「…私もそういう主義でね。」
そしてウチを自分の方へと引き寄せた。
「てめぇ…っ」
一気に殺気立つ雰囲気に遊郭関係者は恐怖に震え、男の人は怒りが今にも爆発しそうだ。
どうすれば…。と、考え込んでいるとレイノルズさんの指がウチの顎を掬い取る。
ちゅっ
「…っ!!」
周りが息を呑んだ音が聞こえた。
しかし、そんな事をきにする事もなく、レイノルズさんはウチの舌を求める。
恥ずかしさで死にそうだった。
先程まで怒っていた男の人もポカンとした表情。
あぁ、穴があったら入りたい…!
「あっ、…レイっノルズ・・・・さっ!」
少し胸板を押してみるが、余計に密着する体。
仕舞いには腰のあたりを撫でられ、快楽が再び脳内を支配し始める。
流石に舌を絡め合うのは…そう思い必死に抵抗していると、体が勢いよく離れた。
「っは…!」
一気に空気が肺に入った。
かと思えば再び唇に熱い吐息が。
ちゅく、ちゅっ…
レイノルズさんの時の必死な抵抗は何だったのだろうか。
オシリスさんはウチを引っ張ったかと思えば、いきなり舌を絡める。
「んんっ、んんんっぅ!」
オシリスさんの手が項へと添えられ、噛まれた後をゆっくりとなぞる。
傷口への刺激に背中がゾクゾクした。
刹那、殺気を帯びるレイノルズさん。
そしてその殺気を殺気で返すオシリスさん。
兎に角緊迫した空気で張り詰める遊郭。
誰も声を発する人はいなかった。
しかしそんな事に構っている暇はない。
オシリスさんの舌がウチの唇から離れたと同時に、ウチは二人から距離を取った。
これ以上二人の間に居れば、それこそまた抱かれてしまう。そう本能が訴えたからだ。
二人にはウチ抜きで喧嘩していて貰おう。
そう思っていた。
だが、オシリスさんもレイノルズさんもウチが距離を取った事に驚いた。
そしてその拍子に二人の緊迫した空気が一瞬で無くなった。
あれ?どうしたんだろう…?
「あの…あんまり人前でするのは…」
取り敢えず距離取った理由だけでも話しておこう。
無言で離れて「無礼者!」とかって内儀たちに怒られそうだし…。
そう思っていたが、レイノルズさんたちの反応は思ったのとは違った。
「やばっ…勃ちそう…。」
そう呟き、此方を真っ直ぐ見つめてくるオシリスさんと、手で顔を覆ってしまったレイノルズさん。
レイノルズさんは兎も角、何故オシリスさんは勃起しそうなのか。
さっきのセリフに萌えどころかキュン要素なんて何処にもなかったぞ。しかもそれを可愛い女の子が言うわけでもなく、割と自分でもブスだと自覚している#ウチ#が言っているのに。
「しょうがない。マナがそう言うんだったら、今日の夜にまた来る。」
「勝手に言われては困る。今日の夜は私も来る予定だ。」
オシリスさんの言葉に被せて、レイノルズさんもそう告げる。
楼主たちは大物二人の来訪宣言に感極まっていた。
#ウチ#はと言うと、今日も四時間しか眠れない事に肩を落としながらも、二人の来訪を密かに楽しみにする思いもあった。
「はい、待ってます!」
そう言ったウチの表情は自然と笑顔だった。
いつもの如く若い衆の呼びかけによって終わった行為。
だが、いつもと違うのは若い衆の声掛けに大きく喜んでしまうウチの心境だけだった。
「ありがとうございました!またのご来訪を心よりお待ちしております!!!」
楼主や内儀、若い衆達が一斉に頭を下げた。
ウチも周りに従い、疲れて軋む体を動かし頭を下げる。
般若の如く顔を険しくする男が乱暴に遊郭の玄関の扉を開け、レイノルズさんとオシリスさんを車へと急かす。
しかし、そんな男の人を気にもしない二人。しかもウチの前から動こうとしない。
「おい、オシリス。」
「あ?」
レイノルズさんがオシリスさんへと声を掛ける。
「囲いを取り消せ。」
レイノルズさんの言葉に楼主たちは息を呑み、オシリスさんは拒絶の意をを唱えた。
「お断りだ。誰がそんな事するかっての!!」
オシリスさんの声が低い物へと変わる。
囲いが何なのか分からないが、きっと何か重要な物なのだろう。
あの二人がこんなに険悪なムードを出すなんて。と思ったところでウチは昨日のことを思い出す。
いや、昨日からあの二人は割と険悪な関係だった気が…。
「俺の女が他の男に抱かれるのは嫌なんでね。」
頭を下げたまま二人の話を盗み聞きしていると、オシリスさんに肩を引き寄せられた。
反射的に顔を上げると、ニヤリと笑うオシリスさんの口元。
そんなオシリスさんの手を叩き落とすレイノルズさん。
「…私もそういう主義でね。」
そしてウチを自分の方へと引き寄せた。
「てめぇ…っ」
一気に殺気立つ雰囲気に遊郭関係者は恐怖に震え、男の人は怒りが今にも爆発しそうだ。
どうすれば…。と、考え込んでいるとレイノルズさんの指がウチの顎を掬い取る。
ちゅっ
「…っ!!」
周りが息を呑んだ音が聞こえた。
しかし、そんな事をきにする事もなく、レイノルズさんはウチの舌を求める。
恥ずかしさで死にそうだった。
先程まで怒っていた男の人もポカンとした表情。
あぁ、穴があったら入りたい…!
「あっ、…レイっノルズ・・・・さっ!」
少し胸板を押してみるが、余計に密着する体。
仕舞いには腰のあたりを撫でられ、快楽が再び脳内を支配し始める。
流石に舌を絡め合うのは…そう思い必死に抵抗していると、体が勢いよく離れた。
「っは…!」
一気に空気が肺に入った。
かと思えば再び唇に熱い吐息が。
ちゅく、ちゅっ…
レイノルズさんの時の必死な抵抗は何だったのだろうか。
オシリスさんはウチを引っ張ったかと思えば、いきなり舌を絡める。
「んんっ、んんんっぅ!」
オシリスさんの手が項へと添えられ、噛まれた後をゆっくりとなぞる。
傷口への刺激に背中がゾクゾクした。
刹那、殺気を帯びるレイノルズさん。
そしてその殺気を殺気で返すオシリスさん。
兎に角緊迫した空気で張り詰める遊郭。
誰も声を発する人はいなかった。
しかしそんな事に構っている暇はない。
オシリスさんの舌がウチの唇から離れたと同時に、ウチは二人から距離を取った。
これ以上二人の間に居れば、それこそまた抱かれてしまう。そう本能が訴えたからだ。
二人にはウチ抜きで喧嘩していて貰おう。
そう思っていた。
だが、オシリスさんもレイノルズさんもウチが距離を取った事に驚いた。
そしてその拍子に二人の緊迫した空気が一瞬で無くなった。
あれ?どうしたんだろう…?
「あの…あんまり人前でするのは…」
取り敢えず距離取った理由だけでも話しておこう。
無言で離れて「無礼者!」とかって内儀たちに怒られそうだし…。
そう思っていたが、レイノルズさんたちの反応は思ったのとは違った。
「やばっ…勃ちそう…。」
そう呟き、此方を真っ直ぐ見つめてくるオシリスさんと、手で顔を覆ってしまったレイノルズさん。
レイノルズさんは兎も角、何故オシリスさんは勃起しそうなのか。
さっきのセリフに萌えどころかキュン要素なんて何処にもなかったぞ。しかもそれを可愛い女の子が言うわけでもなく、割と自分でもブスだと自覚している#ウチ#が言っているのに。
「しょうがない。マナがそう言うんだったら、今日の夜にまた来る。」
「勝手に言われては困る。今日の夜は私も来る予定だ。」
オシリスさんの言葉に被せて、レイノルズさんもそう告げる。
楼主たちは大物二人の来訪宣言に感極まっていた。
#ウチ#はと言うと、今日も四時間しか眠れない事に肩を落としながらも、二人の来訪を密かに楽しみにする思いもあった。
「はい、待ってます!」
そう言ったウチの表情は自然と笑顔だった。
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