46 / 62
異世界初心者
騒動3
しおりを挟む
「なんだいなんだい?私の店の前で何の騒ぎだい?」
ディマジオ公爵を今にも捕らえようかというタイミングで、装飾品の代理販売を頼んでいた老婆が店の中から顔を出してきた。
「あら?アキラ様とニコル様じゃないかい?あれまディマジオ公爵様まで!?一体全体何をしてるのさ?」
ディマジオ公爵は、老婆と知り合いのようで、這って老婆の元に近付いている。
「おい、婆さん。アイツらから守ってくれ!奴は人殺しだ!たった今私の配下の者を二人殺したんだ!」
なるほど……気絶した護衛が死んだと思っているのか。あの怯えように納得がいった。
「何と!?ニコル様、アキラ様やめておくれ。ディマジオ公爵様が何をしたと言うんだい?ディマジオ公爵様は高慢ちきではあるが、殺されるような事はしないだろ?落ち着いて話し合おうじゃないか?」
「僕は殺してませんよ。二人の男は気絶しているだけです。」
「……そんな事?……そうなのか?」
僕は倒れている二人を揺さぶり肩を叩いてみせる。
「う……うーん……」
意識ははっきりしないが、息があるのが確認出来た。
「……そうか……息があるのか……」
「そもそもディマジオ公爵様は僕を屠れと命令を出しましたよね?この男達は街中で剣を抜きましたが?街の皆さんが証人として見ているはずです。」
「ああ!間違いねぇ!公爵は屠れと命令出してたぜ!」
声のした方をディマジオ公爵がキッと振り抜くと声の主は、人混みに姿を隠した。
「人殺しはディマジオ公爵!貴方の方だ!」
「うぐぐぐぐ……どこの馬の骨か分からない様なお前如きが……くそー覚えておけよ!」
ディマジオ公爵は倒れた二人の男を置き去りして自分一人で走って逃げた!
輪になって取り囲んでいた群衆は、ディマジオ公爵を足止めする事もせず、ディマジオ公爵の逃げ道を開けてしまった。おそらく厄介事に関わりたくないのであろう。
「ああ!逃げた!」
「アキラ!行かせましょ!腐っても公爵よ。公衆の面前で少しやり過ぎだわ!」
「しかし……」
「いいのよ……住処もはっきりしてるし。」
「まぁニコルがそう言うなら……この二人はどうする?」
「ほっといていいわよ。でも来てくれて助かったわ。ミーヒャありがとう。アキラは最初隠れてなかった?」
ギクッ!
「僕が出ていくと余計揉めるかなぁ……と思ったんだよ。」
「あんた達、公衆の面前で騒いでないで、うちの店に入りな!みっともないよ!」
「そうだよ。僕達は元々お婆さんの店に用事があって来たんだよ。」
ディマジオ公爵を今にも捕らえようかというタイミングで、装飾品の代理販売を頼んでいた老婆が店の中から顔を出してきた。
「あら?アキラ様とニコル様じゃないかい?あれまディマジオ公爵様まで!?一体全体何をしてるのさ?」
ディマジオ公爵は、老婆と知り合いのようで、這って老婆の元に近付いている。
「おい、婆さん。アイツらから守ってくれ!奴は人殺しだ!たった今私の配下の者を二人殺したんだ!」
なるほど……気絶した護衛が死んだと思っているのか。あの怯えように納得がいった。
「何と!?ニコル様、アキラ様やめておくれ。ディマジオ公爵様が何をしたと言うんだい?ディマジオ公爵様は高慢ちきではあるが、殺されるような事はしないだろ?落ち着いて話し合おうじゃないか?」
「僕は殺してませんよ。二人の男は気絶しているだけです。」
「……そんな事?……そうなのか?」
僕は倒れている二人を揺さぶり肩を叩いてみせる。
「う……うーん……」
意識ははっきりしないが、息があるのが確認出来た。
「……そうか……息があるのか……」
「そもそもディマジオ公爵様は僕を屠れと命令を出しましたよね?この男達は街中で剣を抜きましたが?街の皆さんが証人として見ているはずです。」
「ああ!間違いねぇ!公爵は屠れと命令出してたぜ!」
声のした方をディマジオ公爵がキッと振り抜くと声の主は、人混みに姿を隠した。
「人殺しはディマジオ公爵!貴方の方だ!」
「うぐぐぐぐ……どこの馬の骨か分からない様なお前如きが……くそー覚えておけよ!」
ディマジオ公爵は倒れた二人の男を置き去りして自分一人で走って逃げた!
輪になって取り囲んでいた群衆は、ディマジオ公爵を足止めする事もせず、ディマジオ公爵の逃げ道を開けてしまった。おそらく厄介事に関わりたくないのであろう。
「ああ!逃げた!」
「アキラ!行かせましょ!腐っても公爵よ。公衆の面前で少しやり過ぎだわ!」
「しかし……」
「いいのよ……住処もはっきりしてるし。」
「まぁニコルがそう言うなら……この二人はどうする?」
「ほっといていいわよ。でも来てくれて助かったわ。ミーヒャありがとう。アキラは最初隠れてなかった?」
ギクッ!
「僕が出ていくと余計揉めるかなぁ……と思ったんだよ。」
「あんた達、公衆の面前で騒いでないで、うちの店に入りな!みっともないよ!」
「そうだよ。僕達は元々お婆さんの店に用事があって来たんだよ。」
1
お気に入りに追加
367
あなたにおすすめの小説
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。
異世界王女に転生したけど、貧乏生活から脱出できるのか
片上尚
ファンタジー
海の事故で命を落とした山田陽子は、女神ロミア様に頼まれて魔法がある世界のとある国、ファルメディアの第三王女アリスティアに転生!
悠々自適の贅沢王女生活やイケメン王子との結婚、もしくは現代知識で無双チートを夢見て目覚めてみると、待っていたのは3食草粥生活でした…
アリスティアは現代知識を使って自国を豊かにできるのか?
痩せっぽっちの王女様奮闘記。
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】ご都合主義で生きてます。-ストレージは最強の防御魔法。生活魔法を工夫し創生魔法で乗り切る-
ジェルミ
ファンタジー
鑑定サーチ?ストレージで防御?生活魔法を工夫し最強に!!
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
しかし授かったのは鑑定や生活魔法など戦闘向きではなかった。
しかし生きていくために生活魔法を組合せ、工夫を重ね創生魔法に進化させ成り上がっていく。
え、鑑定サーチてなに?
ストレージで収納防御て?
お馬鹿な男と、それを支えるヒロインになれない3人の女性達。
スキルを試行錯誤で工夫し、お馬鹿な男女が幸せを掴むまでを描く。
※この作品は「ご都合主義で生きてます。商売の力で世界を変える」を、もしも冒険者だったら、として内容を大きく変えスキルも制限し一部文章を流用し前作を読まなくても楽しめるように書いています。
またカクヨム様にも掲載しております。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
宝くじ当選を願って氏神様にお百度参りしていたら、異世界に行き来できるようになったので、交易してみた。
克全
ファンタジー
「アルファポリス」と「カクヨム」にも投稿しています。
2020年11月15日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング91位
2020年11月20日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング84位
俺のチートが凄すぎて、異世界の経済が破綻するかもしれません。
埼玉ポテチ
ファンタジー
不運な事故によって、次元の狭間に落ちた主人公は元の世界に戻る事が出来なくなります。次元の管理人と言う人物(?)から、異世界行きを勧められ、幾つかの能力を貰う事になった。
その能力が思った以上のチート能力で、もしかしたら異世界の経済を破綻させてしまうのでは無いかと戦々恐々としながらも毎日を過ごす主人公であった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる