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異世界初心者

首都キリシア4

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 ソファーに促され腰掛ける。

 「それでは早速ですがアキラ様お話を聞かせて頂いても宜しいでしょうか?」

 「まずザルト村の住民の流行病を治療して、村を復興させ、さらに水路を引き、畑を拡張させるなど、発展させてくれたという報告があったのですが本当でしょうか?正直に申しますと……にわかには信じ難く……」

 「領主様は正直なお方のようですね(笑)僕が逆の立場なら僕もそう思いますよ。」

 「たまたま訪ねた村に流行病が蔓延しておりまして、症状に合わせた薬を差し上げただけです。村長の娘さんに頼まれて、村人にも薬を分け与えました。」

 領主様はソファーに座り、僕をじっと見つめている。

 「村に水源が無いことを知り、病気が良くなった村人の協力を得て川から水路を引っ張りました。ため池を作ったり、僕一人で出来た訳ではありません。村人の協力があってのものです。畑もそうです。村人の協力で拡張してきました。」

 「その時に村人に見た事がないような便利な道具をお貸ししたとか?」

 「はい、道具はお貸ししました。」

 「豊かになった村を狙ってきた盗賊も撃退したのですよね?」

 「その時は村人と共に木材の伐採に森に入っていました。熊が出そうな気配があり、自衛出来る武器を村人に配布しました。それが幸いして武器を渡した村人達と共に盗賊を撃退する事が出来ました。」

 「疑う訳ではないのですが、もし良ければ水路を掘った便利な道具や、自衛武器を見せて頂くことは出来ませんか?」

 ミーヒャに首都キリシアに行けと言われた時から、領主様に道具を見せる事を覚悟していた。

 僕は、【通販】で道具を購入した。

 突如現れた道具に領主様とフォード達は驚いている。

 「まずはこれが水路を作った道具のひとつです。これが武器のうちのひとつですね。でこれが病気の村人に食べさせた食料と飲み物です。」

 領主様はスコップを手に取ってみている。鉄の刃の部分を恐る恐る触っている。どうやって使うのかは理解出来ていないようだ。

 「武器はこうやって使います。」

 スタンガンを起動させるとバチッバッチと電気が青い筋を出していた。領主様は身動ぎし、フォード達は領主様を守ろうと側に来た。

 「大丈夫です。この先端に触れなければ何も起こりません。この先端には電撃が走っています。これに触れると電撃により気絶しますので気を付けて下さい。盗賊にも他の遠距離武器で動きを止め、このスタンガンで気絶させて捕獲しました。」

 「これは水分補給に適した飲み物です。味も美味しいですよ。」

 ペットボトルの蓋を開けてみせて領主様に差し出した。
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