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中級冒険者

病気の治療

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 「多いですね!」

 と統括マネージャーのアントニオは驚いている。

 「これが全て収納出来ていたんですか?アイテムボックスは凄く便利ですね。いずれ商品化出来れば凄い事になりますね!」

 アイテムボックスの商品化か!?研究してもいいな。

 「それでは、くにどん会長、魔石と素材を預かります。」

 「アントニオさんお願いしますね!」

 僕は、商会を後にした。

 いち早く王城に行きたかったのだ。

 応接室に、ジェシカが来てくれた。

 「ジェシカ!試したい事があるんだ。もしかしたら君のお母さんを治せるかもしれない。」

 ジェシカは喜び勇み、王妃様の所へ案内してくれた。

 寝巻きにガウンを羽織った王妃様が現れた。病院でやつれているが、美しい女性だ。

 「初めてまして。くにどん様ですね。この間は祝賀パーティーに顔を出せず、すいませんでした。』

 「王妃様初めてまして。くにどんと申します。突然の失礼をお許しください。実は回復魔法が上達しまして、上級ポーション並みの回復力になっていると思われます。その魔法で病気の回復に寄与出来ないかと思いご無礼を承知で参上しました。」

 「お母様!くにどんの魔法の力は凄いのよ。試してみる価値があると思うわ。」

 「無礼だなんて。そのお気持だけでも嬉しいわ。国中のお医者様が尽力して頂いても、なかなか改善しない病気なの。少しでも希望があるなら、是非お願いしたいわ。」

 僕は早速、王妃様に回復魔法をかけてみた。

 「あったかくて、ムズムズするわ。」

 どうも体力の低下だけではなく、病毒に侵されている様子もある。解毒魔法も使用した。

 「軽い!身体が軽くなっている気がする。」

 僕は、回復魔法と解毒魔法を交互にかけ続けた。

 「凄いわ、くにどん様。身体がかなり楽になったわ。立つとまだフラフラするけど、治療前に比べてかなり元気になった実感があるわ!」

 「お母様ホント?くにどんありがとう!」

 ジェシカは、王妃様に抱きついている。

 「ずっと寝込んでおられたんで、まだ身体が追いつかないのかもしれません。しっかり栄養のあるものを食べてください。しばらく通って治療させて貰えますか?」

 「くにどん様いいの?何て御礼を申し上げたらいいか……」

 「お役に立てて良かったです。それでは明日また伺います。」

 ジェシカが泣いて喜んでいる。

 僕の魔法で人助け出来た事に嬉しさを感じた。

 再び商会に戻った僕は、王妃様に治療した時に思いついた実験をしてみた。

 ゴブリンの魔石に回復魔法、解毒魔法をかけてみた。

 魔石にヒビが入り、割れてしまった。

 ゴブリンの魔石は小さく、威力が増した僕の回復魔法には耐えられなかったのだろう。

 商会に預けた魔石の中で、結構な大きさであったゾンビの魔石に魔法を付与してみた。

 割れない…大丈夫なようだ。

 ゾンビの魔石に回復魔法と解毒魔法を付与した。

 これは冒険者にとって喉から手が出る品物になり、くにどん商会の目玉の商品になるだろう。
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