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中級冒険者

ジェシカ

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 [くにどんハウス]の前に人が立っている。

 一緒にダンジョンに行ったジェシカだ!?

 「ジェシカどうしたの?」

 「あんだけ金貨稼いだら、地味に薬草採取してるの馬鹿らしくなっちゃって、途中で切り上げちゃった!」

 「汗かいたんで、またお風呂に入れてもらえたらなぁ~って!」

 「ジェシカお前甘えんなよ!まあとりあえず入りな!」
 
 「わーい!くにどんのそういう所が好きなんでだよね!」

 「ジェシカ子供のくせに、大人ぶるんじゃないよ。」

 応接室に案内して、僕は今からご飯を食べると告げると

 「ちょっとちょっと?私の分もある?」

 「あっそういえば、ダンジョンの時に余計に買った弁当をジェシカとクロードに返してなかった!まあいいか!それ食べる?」

 「腐ってないの?」

 「アイテムボックスの中は腐らないんだよ。」

 「くにどんばっかりずるいなあ!私も便利スキルが欲しいなあ……」

 弁当を食べながら、お互いに今日の行動を教えあった。

 「大丈夫よ、くにどん。ファミリーだって馬鹿じゃないわ。報復に来たら、ギルドに楯突く事になるから、ただじゃ済まなくなる事ぐらい計算するわよ。」

 ジェシカにも言われて僕は少し安心してきた。12歳の子供に、中身はおっさんの僕が慰められた……

 「私今まで友達が居なくて……くにどんとクロードが、初めて友達になってくれたみたいで嬉しかったんだ。」

 「僕で良かったら、友達だよ!僕からしたら妹みたいな感じだけどね。」

 「くにどんありがとう!じゃお風呂入ってくるね。」

 ジェシカはすっかり自分の家の様に振る舞っている。

 「あ~いいお湯だった~お風呂って最高ね。」

 「ウチの家にもつけて貰おうかしら?」

 「ジェシカの家はどの辺なの?」

 「あっほら、私の家はほら、あっちの方よ。」

 要領を得ない答えが帰ってきた。

 「弁当も食べて、お風呂も入らせてもらって今日も泊まりたいけど。2日も続けて泊まったら怒られちゃうから、帰ろうっと。」

 「それじゃね!くにどん!ありがとね!また。」

 「ジェシカまたね!」

 居ればうるさいけど、居なくなると急に静かになり寂しい感じがする。

 僕もお風呂に入ろう。

 「あ~最高だ~!」とお湯を満喫していると、

 ガシャーン!

 何か大きな音がした。

 お風呂を急いで出た僕は、音がした方向へ急いだ。

 ガラスが割られ飛び散っている。

 大きな石に紙が巻きつけられている。

 僕は嫌な予感がして紙を開いた。
 
 《警備の犬へ》

 《お前の家から出た女の子を預かった。

 お前は、俺達に対して許されざる事をした。

 その身をもって謝罪せよ。

 女の子を五体満足で帰したければ、工場跡地に1人で来い。》

 と工場跡地の地図が載せてある。

 僕の心臓が高鳴っていた。
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