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中級冒険者

生活のための魔道具作製5

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 朝早く目を覚ました僕は、早速工房に向かった。

 工房では、すでに大工さんが作業していた。

 木工作業場はすでに出来ており、鉄などの素材を熱する鍛冶場の仕上げをしているところだった。

 「おうにいちゃん早いな!ちょっと待ってくれ!もうすぐ出来るからな!」

 熱した鉄などを打ち、加工する鍛冶場はもう出来ていた。

 僕はしばらく大工さんの作業を見守っていた。手伝える事はないかと尋ねたが、

 「邪魔になるから、大人しく見ときな!」とつっけんどんに断られた。

 「ふう!出来たぜにいちゃん!どうだこの仕上がりは?いいだろ?」

 小ぶりの鍛冶場であるが、使い易そうな鍛冶場、木工場の完成であった。

 [薬草類]の素材を置く棚、入れ物であるガラス瓶を置く棚、出来上がった[ポーション]を置く棚、[魔石]を保管する棚など整然と棚が作られ、整理整頓がしやすい工房が出来上がった!

 「大工さんありがとうございます。せっかく作業が終わったところで言いにくいのですが、台所にシンクを作って貰いたいのです」申し訳なさそうに僕は頼んだ。

 「ああいいぜ!その分手間賃をルイーダ商会から貰うからな!ガハハハ!」大工さんはシンクの材料を仕入れに行って、材料があれば今日中に作ってくれるという。

 「くにどん様おはようございます!お早いですね。」

 「フランチェスコさんおはようございます!ちょうど見て貰いたい物が色々出来ました」

 「ほう!さすがくにどん様ですね!お仕事が早い。」

 フランチェスコさんのお世辞を聞きながら、まずは工房のリフォーム完了を確認した。

 「一応これでこの工房兼御屋敷は、くにどん様の物となります。今後もリフォームや修理など必要な事があれば、私共が請け負いますが、くにどん様所有の工房兼御屋敷と認識してもらって、差し支えございません。」

 「工房兼御屋敷を、くにどんハウスと名付けては、いかがですか?」

 「ええ!?くにどんハウスですか……?」

 センスないな……と思っていると

 「実は昨日ルイーダ様と考えたのです。」

 もう決定事項なのね……無料だし仕方ないな……

 門扉の横に木製看板で[くにどんハウス]と表札が掲げられた。

 僕は気を取り直し、フランチェスコさんを屋敷内に案内した。

 一緒に通路を通る時に、魔石電灯を点灯させてみた。

 「これは、どういう仕組みですか?」フランチェスコさんは、すぐに興味を持った。

 現在街中に流通している魔石を使用した電灯は、魔石の魔力が切れるまで、灯りが点いたままとなっている。

 僕は、魔石電灯を触り灯りを消してみせた。

 「ほうほう!!これはこれは!?」

 フランチェスコさんは、魔石電灯を何度も触ってスイッチオン、オフを繰り返し試している。

 「魔石を入れ物に入れてるだけなんで、まだ見栄えが悪いんです。」

 「ガラスを加工してお洒落な入れ物に入れたら、インテリアとしてもかわいい魔石電灯になるんじゃないかな?と考えてます。」

 「それは凄い!これは売れますよ!」

 フランチェスコさんは、必死にメモを取っている。
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