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中級冒険者
王都への旅路
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王都[ローマン]へ行くまでの3日間、レベルの低い魔法、スキルをあげ、少しでも稼いでおこうと考えた。
[ナホリ]の街にある武器屋では、そんなに良い武器は望めない。
王都[ローマン]に行けばもっと良い武器や防具があるという。
依頼を受注して[角ウサギ]を狩っていく。
捕獲する時に、使い勝手の良い[麻痺魔法]は封印して使う頻度が少ない魔法を使っていく。時には、魔法を使わず、剣技と体術で倒していった。
素材への損傷も多く、それほど稼ぐ事は出来なかったが、修行としてはまあ満足であった。
出発の日、夜明けより早く、集合場所である場所停留場で待っていた。
「おはようございます。くにどん様。お早いですね。この度は指名依頼を受けて下さりありがとうございます。荷物の積み込みがもう少しで終わりますので、お待ち下さい。」
ルイーダさんから、丁寧な挨拶を受けた。
「ルイーダさん、おはようございます。こちらこそこの度は指名して下さり、ありがとうございます。安全に[ローマン]に到着できるよう全力を尽くします。」
「くにどん様の実力はこの間、拝見させて頂きましたので、大船に乗ったつもりで安心していますよ。」
荷物の積み込みが終わり、出発する事となった。御者の隣に座らせて貰い、周囲を警戒する。
日が昇り暖かくなってくると、後ろの荷台から、ルイーダさんが、前に来て僕に話し掛けてくる。
王都[ローマン]では、近くにダンジョンと呼ばれる魔物の巣窟があり、冒険者達がダンジョンに挑み、素材を収集しているみたいだ。
冒険者達がポーションをよく購入するため、作っても作っても売れるらしい。質の良いポーションなら、なおさら売れるとの事だ。
ルイーダさんから、ポーションについて色々教えて貰った。
薬草より効果が高く、飲まなくても、身体に振りかけるだけでも効果があるようだ。
(しかし飲む方が効果が高いらしい。)
薬草は食べる事で、効果を発揮するが、ポーションなら身体に振りかけるだけでも良いため、他のメンバーが、危機になっているメンバーにポーションを振りかける事も出来る。
僕は[回復魔法]が使えるが、使えない人でもポーションは使用でき、汎用性が高い。
聞けば聞くほど、ポーションには利点が多い。欠点は荷物がかさむという事だろう。
ポーションの作製方法を聞くと、僕にも作製出来そうな気がした。
薬草を切り刻み、水の中に入れ煮込む。緑色に変化するとポーションの完成のようだ。
馬車が揺れていて、作業がしにくいが、ルイーダさんが見守る中、実験してみた。
アイテムボックスから、鍋を取り出し、水魔法で水を充填する。アイテムボックスから薬草を取り出し、風魔法で細かく切り刻む。
鍋に入れ、鍋を火魔法で熱する。
棒でゆっくりかき混ぜながら、熱していくと、緑色にキラキラ光るポーションが完成した。
入れ物がなく、ルイーダさんから、ガラス瓶を貰い、ガラス瓶に注ぎ入れた。
[ポーション]を作製した!
「くにどん様!こんなに簡単に作る人を初めて見ました。このポーションちょっと【鑑定】させて貰って良いですか?」
ルイーダさんほどの、凄腕商人なら【鑑定】使えるんだなと感心した。
「これは、くにどん様[中級ポーション]ですよ!?作り方は、[初級ポーション]の作り方でしたのに、なぜでしょう?」
今作製したポーションは全てルイーダさんの空きガラス瓶に詰めた。今の作製方法でもう一度作って欲しいと言われ、同じように作ってみた。
「ココが秘訣かな?」
水魔法で水を出している時に指摘された。水が魔力を帯びているのではないかというルイーダさんの推理である。
もう一度作ったポーションも、[中級ポーション]であった。
[ナホリ]の街にある武器屋では、そんなに良い武器は望めない。
王都[ローマン]に行けばもっと良い武器や防具があるという。
依頼を受注して[角ウサギ]を狩っていく。
捕獲する時に、使い勝手の良い[麻痺魔法]は封印して使う頻度が少ない魔法を使っていく。時には、魔法を使わず、剣技と体術で倒していった。
素材への損傷も多く、それほど稼ぐ事は出来なかったが、修行としてはまあ満足であった。
出発の日、夜明けより早く、集合場所である場所停留場で待っていた。
「おはようございます。くにどん様。お早いですね。この度は指名依頼を受けて下さりありがとうございます。荷物の積み込みがもう少しで終わりますので、お待ち下さい。」
ルイーダさんから、丁寧な挨拶を受けた。
「ルイーダさん、おはようございます。こちらこそこの度は指名して下さり、ありがとうございます。安全に[ローマン]に到着できるよう全力を尽くします。」
「くにどん様の実力はこの間、拝見させて頂きましたので、大船に乗ったつもりで安心していますよ。」
荷物の積み込みが終わり、出発する事となった。御者の隣に座らせて貰い、周囲を警戒する。
日が昇り暖かくなってくると、後ろの荷台から、ルイーダさんが、前に来て僕に話し掛けてくる。
王都[ローマン]では、近くにダンジョンと呼ばれる魔物の巣窟があり、冒険者達がダンジョンに挑み、素材を収集しているみたいだ。
冒険者達がポーションをよく購入するため、作っても作っても売れるらしい。質の良いポーションなら、なおさら売れるとの事だ。
ルイーダさんから、ポーションについて色々教えて貰った。
薬草より効果が高く、飲まなくても、身体に振りかけるだけでも効果があるようだ。
(しかし飲む方が効果が高いらしい。)
薬草は食べる事で、効果を発揮するが、ポーションなら身体に振りかけるだけでも良いため、他のメンバーが、危機になっているメンバーにポーションを振りかける事も出来る。
僕は[回復魔法]が使えるが、使えない人でもポーションは使用でき、汎用性が高い。
聞けば聞くほど、ポーションには利点が多い。欠点は荷物がかさむという事だろう。
ポーションの作製方法を聞くと、僕にも作製出来そうな気がした。
薬草を切り刻み、水の中に入れ煮込む。緑色に変化するとポーションの完成のようだ。
馬車が揺れていて、作業がしにくいが、ルイーダさんが見守る中、実験してみた。
アイテムボックスから、鍋を取り出し、水魔法で水を充填する。アイテムボックスから薬草を取り出し、風魔法で細かく切り刻む。
鍋に入れ、鍋を火魔法で熱する。
棒でゆっくりかき混ぜながら、熱していくと、緑色にキラキラ光るポーションが完成した。
入れ物がなく、ルイーダさんから、ガラス瓶を貰い、ガラス瓶に注ぎ入れた。
[ポーション]を作製した!
「くにどん様!こんなに簡単に作る人を初めて見ました。このポーションちょっと【鑑定】させて貰って良いですか?」
ルイーダさんほどの、凄腕商人なら【鑑定】使えるんだなと感心した。
「これは、くにどん様[中級ポーション]ですよ!?作り方は、[初級ポーション]の作り方でしたのに、なぜでしょう?」
今作製したポーションは全てルイーダさんの空きガラス瓶に詰めた。今の作製方法でもう一度作って欲しいと言われ、同じように作ってみた。
「ココが秘訣かな?」
水魔法で水を出している時に指摘された。水が魔力を帯びているのではないかというルイーダさんの推理である。
もう一度作ったポーションも、[中級ポーション]であった。
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