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2.治癒の聖女の引退
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「聖女カルタ」
二十四歳になった日のある日、イレーニアが大聖堂で神への祈りを捧げているときに、男が一人話しかけてきた。その聞き覚えのありすぎる声に、イレーニアはぎくりとする。
「……王太子殿下」
跪いていた体勢から立ち上がり、振り向いてみれば、思った通りの人物がいた。
ジルド・ラーザ・ラパロ。この国の第一王子にして王太子である彼は、一言で言えば夜のような容姿だった。月のない夜のように漆黒の髪に、陶器のような滑らかな肌。切れ長の目の彩るのは、早い時間にのぼった日の月のように明るい琥珀色の瞳。均整の取れた身体は、何を着ても彼を麗しい男だと思わせる。なのに整っている顔はいつも唇をきりっと引き結んでいて、滅多に笑わない。それでも彼は美しい男だった。
(……はあ……あいかわらずかっこいい人……じゃなくて!)
うっかり見惚れそうになったところでかろうじて正気に戻る。
(彼は、私の魅了の瞳が効かないのよね)
イレーニアは十歳に巻き戻ったあの日からずっと、人前ではヴェールをかけ続けている。だから今、彼女の周りに魅了にかかっている人はいない。おかげで前世でイレーニアをちやほやしていた人たちも、皆、彼女に接する態度が違う。いい意味で普通だった。
それなのに魅了なんて関係ないはずのジルドも、前世の態度と違っていた。
「司教様にご用ですか? 呼んでまいります」
「いや、貴女に用事があって来た」
「私に……?」
思わず眉を顰めてしまう。ヴェールで表情は見えていないだろうが、王太子殿下に対して顔をしかめるだなんてよくないだろう。
「貴女が聖女の任を降りると聞いた」
「ああ……そのことですか」
イレーニアは息を吐く。
前世では、彼女が処刑される直前まで、この国では隣国と戦争をしていた。そして今世でも、隣国とラパロ国との戦争は起きる寸前だった。しかし、イレーニアの『神の信託』によって、戦争のきっかけとなった争いを見事解決させ、戦争を回避させたのだ。
もともと、彼女は治癒の聖女として働くだけでなく、過去の記憶をもとに『神の信託』として過去の出来事をいくつも予言してみせた。それは戦争回避のために、彼女がやってきた下準備である。いきなり一介の聖女が戦争の予言をしたって誰も信じない。だからこそ、過去の知識を駆使して予言をくりかえし、周囲にイレーニアには『神の信託』があるのだと思い込ませてきたのだ。
そうして戦争は回避できた。ここから先の未来について、イレーニアは何も知らない。だが周囲はこれからも神の信託を求めてくるだろう。そこで、イレーニアはもともと練っていた計画を実行することにしたのだ。
「神の声が聞こえなくなってしまったのです。わたくしは、聖女の任をまっとうしたということなのでしょう。きっと癒しの力も枯れていくに違いありません。皆さまに迷惑をかける前に、わたくしは退くつもりです」
癒しの力が枯れていく、というのは嘘だ。だがそう言ったほうが引き留められないだろうという予想である。ここまで国に尽くしておけば、あとは引退してもよほどの悪行を犯さない限りは死に瀕することはなかろう。苦しいことなんてなく安穏と暮らせるに違いない。そういう打算である。
「そうか……国にとっては、非常に残念だ」
「……ありがとうございます」
惜しまれるのは、悪い気がしない。なにしろジルドはお世辞など言わないから、きっと本音なのだろう。
「だが、俺にとっては僥倖だな」
にやりと笑って言ったのに、イレーニアは思わず口がへの字になる。滅多に見せない笑顔を、こんなときに見せるなんて。
(わざわざ傷つけるようなこと言わなくたっていいのに!)
「っご心配されずとも、聖女引退後は静かに暮らしますから……! では失礼します!」
「待て」
背を向けて逃げようとしたところを、腕を取られた。
「離してください」
「話は最後まで聞け。貴女が聖女の任を降りたその日に、正式に婚約を申し込むつもりだ」
静かな声に、ぴたっとイレーニアが止まる。
「…………?」
逃げようと背けていた顔をぎぎぎ、と動かしてジルドの顔を見る。彼はいたって真面目な顔だ。ジト目で睨んでみたが、ヴェールの下ではその目線も彼には伝わるまい。
(何言ってるの? この人正気……?)
「ふ、そんな顔をして、俺を笑わせたいのか」
口を曲げたままだったので、気持ちがバレたらしい。先ほどの意地悪げな笑みとは違って、目元が穏やかに緩む。その笑顔に、一瞬イレーニアは見惚れてしまう。
イレーニアとジルドは、同じ二十四歳だった。前世において彼女らが婚約を結んだのは成人後すぐのことであった。それはこの時々しか見せてくれないあどけない笑顔に、イレーニアが惚れたからだった。彼女が我儘を言って結んだ婚約だったのだ。誰も彼もがイレーニアの言いなりだったので、彼女が『王太子殿下と婚約したい』と言えば、反対する者などいなかった。
今世はもちろん、彼女を処刑台に送りこんだ彼とは婚約などしていない。むしろ、彼とは極力関わらないようにしてきたというのに。治癒と信託の聖女としての役割と果たしてきた関係上、どうしても接することはあった。なぜか彼はたびたびイレーニアに声をかけてくる。しかもやけに態度が柔らかい。彼女がどんなに事務的に接しても、ジルドは会う機会があるたびに、声をかけてくるのだ。話の内容はいつも政治がらみのことで、個人的な内容ではない。とはいえ、彼と話す必要もないことばかりだ。政治のことなんて、イレーニアにはほとんどわからない。だから、彼がいつもいやがらせをしているのだと思っていた。
(私を嫌ってる癖に……よくもそんなことを)
「からかわないでください。婚約とおっしゃいましたが、殿下には想い人がいらっしゃるから婚約をされないのでは?」
「なんだ、俺の噂を知ってくれていたのか? 俗世から離れた聖女が?」
ぐっと引き寄せられて、耳元で囁かれる。
(まるで私がジルド様に興味津々で調べたみたいな……!)
カッと顔を赤らめて、言い返そうと見上げる。瞬間に胸が跳ねた。顔が近い。それも神がかった造形の麗しい顔が、イレーニアを見つめている。しかも腕は解放してくれたが、腰を抱き寄せているので、逃げられない。たくましい身体がイレーニアを抱きしめているのだ。
「……っこ、の国の王太子殿下のお話ですもの! 誰でも知っています……! そろそろお離しください」
身体の間に手を差し入れて押そうとするが、びくとも動かなかった。
「あ……っ」
王太子殿下の身体に触れるなど許されない。それを意識するよりも先に、イレーニアの掌は彼の胸板の筋肉を感じ取っていた。男の身体にますます赤面して、ぱっと両手を挙げる。
「なんだ、もっと触ってくれていいぞ。未来の夫の身体だ」
「わ、私は婚約など承知しておりません……!」
腕をつかまれなおされて、あろうことか胸へと導かれる。前世では性生活も奔放だったくせに、やりなおしの人生では男性との関わりがほとんどない。おかげで免疫がなくなっていた。力の入っていない筋肉は、むに、と柔らかなな弾力がある。それがジルドの大胸筋なのだとわかると、ますますイレーニアは顔を赤くした。もうゆでだこである。
「受け入れてくれないのか? まさか、想い人でも? カルタ伯爵は婚約者の候補などいないと言っていたが……」
「!」
(もう伯爵の承諾済みってこと!? そんな……!)
絶対に婚約などしたくないのに。粗を探されて、また処刑台送りにされてはかなわない。いくら彼の美貌がすさまじかったとしても。そして彼の顔が好みすぎて、今も動悸過剰で胸がはちきれうだとしても、だ。
「……わたくしに断る権利なんか、ないんじゃないですか……」
もう外堀は埋められているということだ。
「そうだ。察しがいいな。なに、この結婚は国中に祝福されるだろう。なにしろ救国の聖女が王室に入るんだ」
未だ至近距離のまま、ジルドは告げる。ちなみにこの救国の聖女というのは、戦争回避を実現したためについたイレーニアの複数あるうちの異名の一つである。
(なんだ……王室人気を高めるための政略結婚か……)
がっかりしたところで、ぷるぷると首を振る。
(別にジルド様の気持ちなんて期待してない! っていうか婚約なんかしたくない!)
「わたくしは、聖女を退いたあとも静かに暮らすつもりです……!」
羞恥をこらえて、胸をぐぐっと押しなおす。すると今度はすんなり身体が離れてくれた。
「まあそう言うな。来月の求婚、色よい返事を待っている」
するりと手の甲に唇を落として、ジルドは踵を返して大聖堂を去っていく。あまりのことにイレーニアは腰が抜けてその場にへたりこんだ。
(……なんなの……?)
唇を押し当てられた手に触れながら、イレーニアはぼんやりとする。好きな女がいるという質問への答えをもらっていないことに気づいたのは、それより少しあとのことだった。
二十四歳になった日のある日、イレーニアが大聖堂で神への祈りを捧げているときに、男が一人話しかけてきた。その聞き覚えのありすぎる声に、イレーニアはぎくりとする。
「……王太子殿下」
跪いていた体勢から立ち上がり、振り向いてみれば、思った通りの人物がいた。
ジルド・ラーザ・ラパロ。この国の第一王子にして王太子である彼は、一言で言えば夜のような容姿だった。月のない夜のように漆黒の髪に、陶器のような滑らかな肌。切れ長の目の彩るのは、早い時間にのぼった日の月のように明るい琥珀色の瞳。均整の取れた身体は、何を着ても彼を麗しい男だと思わせる。なのに整っている顔はいつも唇をきりっと引き結んでいて、滅多に笑わない。それでも彼は美しい男だった。
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それなのに魅了なんて関係ないはずのジルドも、前世の態度と違っていた。
「司教様にご用ですか? 呼んでまいります」
「いや、貴女に用事があって来た」
「私に……?」
思わず眉を顰めてしまう。ヴェールで表情は見えていないだろうが、王太子殿下に対して顔をしかめるだなんてよくないだろう。
「貴女が聖女の任を降りると聞いた」
「ああ……そのことですか」
イレーニアは息を吐く。
前世では、彼女が処刑される直前まで、この国では隣国と戦争をしていた。そして今世でも、隣国とラパロ国との戦争は起きる寸前だった。しかし、イレーニアの『神の信託』によって、戦争のきっかけとなった争いを見事解決させ、戦争を回避させたのだ。
もともと、彼女は治癒の聖女として働くだけでなく、過去の記憶をもとに『神の信託』として過去の出来事をいくつも予言してみせた。それは戦争回避のために、彼女がやってきた下準備である。いきなり一介の聖女が戦争の予言をしたって誰も信じない。だからこそ、過去の知識を駆使して予言をくりかえし、周囲にイレーニアには『神の信託』があるのだと思い込ませてきたのだ。
そうして戦争は回避できた。ここから先の未来について、イレーニアは何も知らない。だが周囲はこれからも神の信託を求めてくるだろう。そこで、イレーニアはもともと練っていた計画を実行することにしたのだ。
「神の声が聞こえなくなってしまったのです。わたくしは、聖女の任をまっとうしたということなのでしょう。きっと癒しの力も枯れていくに違いありません。皆さまに迷惑をかける前に、わたくしは退くつもりです」
癒しの力が枯れていく、というのは嘘だ。だがそう言ったほうが引き留められないだろうという予想である。ここまで国に尽くしておけば、あとは引退してもよほどの悪行を犯さない限りは死に瀕することはなかろう。苦しいことなんてなく安穏と暮らせるに違いない。そういう打算である。
「そうか……国にとっては、非常に残念だ」
「……ありがとうございます」
惜しまれるのは、悪い気がしない。なにしろジルドはお世辞など言わないから、きっと本音なのだろう。
「だが、俺にとっては僥倖だな」
にやりと笑って言ったのに、イレーニアは思わず口がへの字になる。滅多に見せない笑顔を、こんなときに見せるなんて。
(わざわざ傷つけるようなこと言わなくたっていいのに!)
「っご心配されずとも、聖女引退後は静かに暮らしますから……! では失礼します!」
「待て」
背を向けて逃げようとしたところを、腕を取られた。
「離してください」
「話は最後まで聞け。貴女が聖女の任を降りたその日に、正式に婚約を申し込むつもりだ」
静かな声に、ぴたっとイレーニアが止まる。
「…………?」
逃げようと背けていた顔をぎぎぎ、と動かしてジルドの顔を見る。彼はいたって真面目な顔だ。ジト目で睨んでみたが、ヴェールの下ではその目線も彼には伝わるまい。
(何言ってるの? この人正気……?)
「ふ、そんな顔をして、俺を笑わせたいのか」
口を曲げたままだったので、気持ちがバレたらしい。先ほどの意地悪げな笑みとは違って、目元が穏やかに緩む。その笑顔に、一瞬イレーニアは見惚れてしまう。
イレーニアとジルドは、同じ二十四歳だった。前世において彼女らが婚約を結んだのは成人後すぐのことであった。それはこの時々しか見せてくれないあどけない笑顔に、イレーニアが惚れたからだった。彼女が我儘を言って結んだ婚約だったのだ。誰も彼もがイレーニアの言いなりだったので、彼女が『王太子殿下と婚約したい』と言えば、反対する者などいなかった。
今世はもちろん、彼女を処刑台に送りこんだ彼とは婚約などしていない。むしろ、彼とは極力関わらないようにしてきたというのに。治癒と信託の聖女としての役割と果たしてきた関係上、どうしても接することはあった。なぜか彼はたびたびイレーニアに声をかけてくる。しかもやけに態度が柔らかい。彼女がどんなに事務的に接しても、ジルドは会う機会があるたびに、声をかけてくるのだ。話の内容はいつも政治がらみのことで、個人的な内容ではない。とはいえ、彼と話す必要もないことばかりだ。政治のことなんて、イレーニアにはほとんどわからない。だから、彼がいつもいやがらせをしているのだと思っていた。
(私を嫌ってる癖に……よくもそんなことを)
「からかわないでください。婚約とおっしゃいましたが、殿下には想い人がいらっしゃるから婚約をされないのでは?」
「なんだ、俺の噂を知ってくれていたのか? 俗世から離れた聖女が?」
ぐっと引き寄せられて、耳元で囁かれる。
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カッと顔を赤らめて、言い返そうと見上げる。瞬間に胸が跳ねた。顔が近い。それも神がかった造形の麗しい顔が、イレーニアを見つめている。しかも腕は解放してくれたが、腰を抱き寄せているので、逃げられない。たくましい身体がイレーニアを抱きしめているのだ。
「……っこ、の国の王太子殿下のお話ですもの! 誰でも知っています……! そろそろお離しください」
身体の間に手を差し入れて押そうとするが、びくとも動かなかった。
「あ……っ」
王太子殿下の身体に触れるなど許されない。それを意識するよりも先に、イレーニアの掌は彼の胸板の筋肉を感じ取っていた。男の身体にますます赤面して、ぱっと両手を挙げる。
「なんだ、もっと触ってくれていいぞ。未来の夫の身体だ」
「わ、私は婚約など承知しておりません……!」
腕をつかまれなおされて、あろうことか胸へと導かれる。前世では性生活も奔放だったくせに、やりなおしの人生では男性との関わりがほとんどない。おかげで免疫がなくなっていた。力の入っていない筋肉は、むに、と柔らかなな弾力がある。それがジルドの大胸筋なのだとわかると、ますますイレーニアは顔を赤くした。もうゆでだこである。
「受け入れてくれないのか? まさか、想い人でも? カルタ伯爵は婚約者の候補などいないと言っていたが……」
「!」
(もう伯爵の承諾済みってこと!? そんな……!)
絶対に婚約などしたくないのに。粗を探されて、また処刑台送りにされてはかなわない。いくら彼の美貌がすさまじかったとしても。そして彼の顔が好みすぎて、今も動悸過剰で胸がはちきれうだとしても、だ。
「……わたくしに断る権利なんか、ないんじゃないですか……」
もう外堀は埋められているということだ。
「そうだ。察しがいいな。なに、この結婚は国中に祝福されるだろう。なにしろ救国の聖女が王室に入るんだ」
未だ至近距離のまま、ジルドは告げる。ちなみにこの救国の聖女というのは、戦争回避を実現したためについたイレーニアの複数あるうちの異名の一つである。
(なんだ……王室人気を高めるための政略結婚か……)
がっかりしたところで、ぷるぷると首を振る。
(別にジルド様の気持ちなんて期待してない! っていうか婚約なんかしたくない!)
「わたくしは、聖女を退いたあとも静かに暮らすつもりです……!」
羞恥をこらえて、胸をぐぐっと押しなおす。すると今度はすんなり身体が離れてくれた。
「まあそう言うな。来月の求婚、色よい返事を待っている」
するりと手の甲に唇を落として、ジルドは踵を返して大聖堂を去っていく。あまりのことにイレーニアは腰が抜けてその場にへたりこんだ。
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唇を押し当てられた手に触れながら、イレーニアはぼんやりとする。好きな女がいるという質問への答えをもらっていないことに気づいたのは、それより少しあとのことだった。
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