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いつもの光景
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良く晴れたある日、魔術学園に設置されたコロッセオでは、魔術大会が行われていた。次は決勝戦である。相対しているのは、学園の落ちこぼれと学内ランキング常に上位の成績優秀者だ。
コロッセオに集まった観衆が見守る中、二人は審判の合図で互いに礼をする。
「落ちこぼれのお前が、どうやって決勝戦にまで残れたんだ?」
「さあね。どうしてだと思う?」
落ちこぼれはニコっと笑ったが、成績優秀者の方はふん、と鼻を鳴らした。
「せっかくの大会だっていうのに、決勝戦がお前相手じゃな。楽勝できて、自慢にもならないぜ」
成績優秀者がそう吐き捨てた時、審判が仕合開始の笛を吹いた。
「じゃあ、いくよ」
落ちこぼれの少年が手のひらを前にかざすと、キュウ、と光が集まって一瞬にして、魔力球が生成された。大きな球となった光から、細い矢がいくつも成績優秀者に向かって、飛んでいく。
「シールド!」
成績優秀者はそれを、魔力壁で弾く。
「万年落ちこぼれのお前がいつの間にそんな魔術を使えるようになったんだ?」
難なく弾いた後は、成績優秀者の攻撃の番だ。悪態を吐き終える頃には、火球をいくつも作り出し、落ちこぼれに向かって飛ばしている。
「当たらないよ」
足に加速魔術をかけて、落ちこぼれは軽々と避ける。空を切った火球は地面を抉って消えたものもあったが、落ちこぼれの身体を追いかけて次々と火球が繰り出される。
「当たらないでいるのは褒めてやるが、逃げてるばっかりじゃ勝てねえぞ?」
嘲笑いながら成績優秀者は、追加の火球を落ちこぼれに向かって次々と放つ。
「判ってる、よ」
火球を避けて会場内を走り回っていた落ちこぼれは、ぐん、と加速して成績優秀者の懐に飛び込んだ。そのあまりのスピードに成績優秀者は避けることができない。
「う、わ……!」
成績優秀者は慌てて魔力壁を生成しようとしたが間に合わない。バアン! という激しい音と共に、自らの火球が直撃してしまった。落ちこぼれはと言えば、超加速でその場から退散して、しっかり火球を避けている。
大会では、致命傷を避けるために、防御力を向上させる魔術を施したリングが支給されているが、成績優秀者がそれをつけていなかったら、確実に致命傷だっただろう。息はしているが、火傷を負った成績優秀者は倒れ伏してしまっている。
「大丈夫? 棄権する?」
そろり、と成績優秀者の顔を覗き込んで、落ちこぼれが首を傾げた。すると、成績優秀者の指がピクリと動く。
「……ふざ、けるな……!」
ぐっ、と腕に力を入れて、成績優秀者は上半身を起こすと、落ちこぼれを睨みつける。
「誰、が棄権なんか……するかよ」
ギリ、と歯ぎしりした成績優秀者の周りに、再び火球が浮かぶ。しかし、その火球は先ほどの力が圧縮されたものに比べて、随分と炎が揺れて、弱々しい。
「……うーん、そっか。じゃあ、仕方ないね」
そう呟くと落ちこぼれは、距離を取って両手を天にかざす。途端にコロッセオの上空を埋め尽くすほどの巨大な光の球が落ちこぼれの頭上に出現した。
「なんだ……それ……」
莫大な魔力がなければ生成できない、巨大な魔力球を見て、成績優秀者が愕然と呟く。
「大きすぎるな」
落ちこぼれが手を揺らすと、巨大な魔力球はぎゅっと圧縮されて拳ほどのサイズになった。魔力の圧縮は、魔術師の基本ではあるが、圧縮する量が多ければ多いほど、その難易度は高くなる。
会場の上空を埋め尽くすほどの魔力を圧縮するとなれば、その難易度も、その魔力量も計り知れない。決して万年落ちこぼれの生徒が成せる技ではないのだ。
あまりの事態に、野次を飛ばしていたコロッセオの会場全体が静まり返る。成績優秀者も、ガクガクと震えた。
いかに防御の魔術を込めたリングをしていようと、あの魔力球の直撃を食らえば、確実に死に至るだろう。ただの魔術大会で披露されるような魔術ではない。
「今、棄権してくれたらこれは解除するよ。僕も人殺しにはなりたくないし。どうする?」
穏やかに首を傾げた落ちこぼれの顔が、笑っているのが一層怖い。
コクコクと激しく頷いた成績優秀者に対して、落ちこぼれは「良かった」と言って魔力球を空に打ち上げた。
その瞬間である。
「レティオル様ー! 頑張ってくださいませー!」
静まりかえったコロッセオから、鈴を転がしたような可憐な声援が響く。
「えっ?」
落ちこぼれ――レティオルは、声のする観客席を振り返って、固まる。視線の先には、嬉しそうに手を振る、可憐な令嬢が居た。
「……セ、セレン……?」
呟いたレティオルの首元から、すぅーっと赤みが登っていき、あっという間にレティオルの顔は真っ赤になった。同時に、空に打ちあがっていた魔力球がぐにゃりと歪む。
「何で、セレンがここに……来るな、って……」
「ごめんなさい! どうしてもレティオル様の素敵なお姿を見たくて」
頬を染めた令嬢は、はにかんで答えた。囁くようなその声が、コロッセオの観客席からしっかりとレティオルの耳に届くのは、恐らく拡声の魔術を使っているからだろう。
令嬢の言葉に、ヒクヒクと頬を歪ませたレティオルは、慌てて顔を背けた。
「おい……よせ、集中しろ!」
成績優秀者が叫んだが、レティオルの耳には届いていない。
「だめだ、セレンが今日も可愛すぎる……」
天に掲げていた手を、レティオルが下げて頭を抱える。
ズガァン、と耳を刺す音を立てて、魔力球が爆散したのはそれと同時である。
「うわああああ!」
阿鼻叫喚の中、暴走した魔力球の残滓が地面に降り注ぎ、その大半がレティオルの身体を直撃する。観客席は、大会の開始からずっと魔力壁で覆われているため誰も被害は出ていなかったが、レティオルは一瞬にして瀕死の重傷である。
成績優秀者はとっさに魔力壁を展開して、身を守ることが出来たらしい。ピクピクとひきつる頬を押さえながらなんとか立ち上がった。
「……ええと……勝者、ブラフマン!」
審判がピクリとも動かないレティオルを確認して、勝者の名を告げた。
「……何だこれ……」
頬をひきつらせた成績優秀者――ブラフマンの優勝はこうして決定し、レティオルはまたしても落ちこぼれの汚名を返上することができなかったのであった。
コロッセオに集まった観衆が見守る中、二人は審判の合図で互いに礼をする。
「落ちこぼれのお前が、どうやって決勝戦にまで残れたんだ?」
「さあね。どうしてだと思う?」
落ちこぼれはニコっと笑ったが、成績優秀者の方はふん、と鼻を鳴らした。
「せっかくの大会だっていうのに、決勝戦がお前相手じゃな。楽勝できて、自慢にもならないぜ」
成績優秀者がそう吐き捨てた時、審判が仕合開始の笛を吹いた。
「じゃあ、いくよ」
落ちこぼれの少年が手のひらを前にかざすと、キュウ、と光が集まって一瞬にして、魔力球が生成された。大きな球となった光から、細い矢がいくつも成績優秀者に向かって、飛んでいく。
「シールド!」
成績優秀者はそれを、魔力壁で弾く。
「万年落ちこぼれのお前がいつの間にそんな魔術を使えるようになったんだ?」
難なく弾いた後は、成績優秀者の攻撃の番だ。悪態を吐き終える頃には、火球をいくつも作り出し、落ちこぼれに向かって飛ばしている。
「当たらないよ」
足に加速魔術をかけて、落ちこぼれは軽々と避ける。空を切った火球は地面を抉って消えたものもあったが、落ちこぼれの身体を追いかけて次々と火球が繰り出される。
「当たらないでいるのは褒めてやるが、逃げてるばっかりじゃ勝てねえぞ?」
嘲笑いながら成績優秀者は、追加の火球を落ちこぼれに向かって次々と放つ。
「判ってる、よ」
火球を避けて会場内を走り回っていた落ちこぼれは、ぐん、と加速して成績優秀者の懐に飛び込んだ。そのあまりのスピードに成績優秀者は避けることができない。
「う、わ……!」
成績優秀者は慌てて魔力壁を生成しようとしたが間に合わない。バアン! という激しい音と共に、自らの火球が直撃してしまった。落ちこぼれはと言えば、超加速でその場から退散して、しっかり火球を避けている。
大会では、致命傷を避けるために、防御力を向上させる魔術を施したリングが支給されているが、成績優秀者がそれをつけていなかったら、確実に致命傷だっただろう。息はしているが、火傷を負った成績優秀者は倒れ伏してしまっている。
「大丈夫? 棄権する?」
そろり、と成績優秀者の顔を覗き込んで、落ちこぼれが首を傾げた。すると、成績優秀者の指がピクリと動く。
「……ふざ、けるな……!」
ぐっ、と腕に力を入れて、成績優秀者は上半身を起こすと、落ちこぼれを睨みつける。
「誰、が棄権なんか……するかよ」
ギリ、と歯ぎしりした成績優秀者の周りに、再び火球が浮かぶ。しかし、その火球は先ほどの力が圧縮されたものに比べて、随分と炎が揺れて、弱々しい。
「……うーん、そっか。じゃあ、仕方ないね」
そう呟くと落ちこぼれは、距離を取って両手を天にかざす。途端にコロッセオの上空を埋め尽くすほどの巨大な光の球が落ちこぼれの頭上に出現した。
「なんだ……それ……」
莫大な魔力がなければ生成できない、巨大な魔力球を見て、成績優秀者が愕然と呟く。
「大きすぎるな」
落ちこぼれが手を揺らすと、巨大な魔力球はぎゅっと圧縮されて拳ほどのサイズになった。魔力の圧縮は、魔術師の基本ではあるが、圧縮する量が多ければ多いほど、その難易度は高くなる。
会場の上空を埋め尽くすほどの魔力を圧縮するとなれば、その難易度も、その魔力量も計り知れない。決して万年落ちこぼれの生徒が成せる技ではないのだ。
あまりの事態に、野次を飛ばしていたコロッセオの会場全体が静まり返る。成績優秀者も、ガクガクと震えた。
いかに防御の魔術を込めたリングをしていようと、あの魔力球の直撃を食らえば、確実に死に至るだろう。ただの魔術大会で披露されるような魔術ではない。
「今、棄権してくれたらこれは解除するよ。僕も人殺しにはなりたくないし。どうする?」
穏やかに首を傾げた落ちこぼれの顔が、笑っているのが一層怖い。
コクコクと激しく頷いた成績優秀者に対して、落ちこぼれは「良かった」と言って魔力球を空に打ち上げた。
その瞬間である。
「レティオル様ー! 頑張ってくださいませー!」
静まりかえったコロッセオから、鈴を転がしたような可憐な声援が響く。
「えっ?」
落ちこぼれ――レティオルは、声のする観客席を振り返って、固まる。視線の先には、嬉しそうに手を振る、可憐な令嬢が居た。
「……セ、セレン……?」
呟いたレティオルの首元から、すぅーっと赤みが登っていき、あっという間にレティオルの顔は真っ赤になった。同時に、空に打ちあがっていた魔力球がぐにゃりと歪む。
「何で、セレンがここに……来るな、って……」
「ごめんなさい! どうしてもレティオル様の素敵なお姿を見たくて」
頬を染めた令嬢は、はにかんで答えた。囁くようなその声が、コロッセオの観客席からしっかりとレティオルの耳に届くのは、恐らく拡声の魔術を使っているからだろう。
令嬢の言葉に、ヒクヒクと頬を歪ませたレティオルは、慌てて顔を背けた。
「おい……よせ、集中しろ!」
成績優秀者が叫んだが、レティオルの耳には届いていない。
「だめだ、セレンが今日も可愛すぎる……」
天に掲げていた手を、レティオルが下げて頭を抱える。
ズガァン、と耳を刺す音を立てて、魔力球が爆散したのはそれと同時である。
「うわああああ!」
阿鼻叫喚の中、暴走した魔力球の残滓が地面に降り注ぎ、その大半がレティオルの身体を直撃する。観客席は、大会の開始からずっと魔力壁で覆われているため誰も被害は出ていなかったが、レティオルは一瞬にして瀕死の重傷である。
成績優秀者はとっさに魔力壁を展開して、身を守ることが出来たらしい。ピクピクとひきつる頬を押さえながらなんとか立ち上がった。
「……ええと……勝者、ブラフマン!」
審判がピクリとも動かないレティオルを確認して、勝者の名を告げた。
「……何だこれ……」
頬をひきつらせた成績優秀者――ブラフマンの優勝はこうして決定し、レティオルはまたしても落ちこぼれの汚名を返上することができなかったのであった。
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