1 / 48
妹がほしい。
しおりを挟む
『お兄ちゃんもう朝だよ? 今日は葉菜を幼稚園に送ってくれるんでしょ?』
≪妹の声で目が覚めた僕は自分の上にのってかわいい顔をしている妹に優しく微笑んだ≫
『おはようマイエンジェル、今日もかわいいね』
≪僕はそういって葉菜を自分の布団に寝かせて添い寝させた、≫
『葉菜、いい香り、すーはー』
…………そんな変な描写が永遠に続くゲーム画面を俺、笹倉五六は死んだ魚の目をしながら見ていた。
正直、妹というのは選ばれしものにしか与えられてない最高の家族だと俺は思う。
俺は生まれてから16年間、妹や弟、それに妹などに恵まれなかった一人っ子でつまらない人生を送ってきた。
年下の女の子がいるのが最高だと思ったのは中2の頃で、その時は1年の小さくてかわいい子がいつも俺に甘えてくれていたしなついてくれていた。
たぶんそこから俺は年が近い女の子がほしいと思ったのだろう。
年が近い女の子がほしいというとみんな『お前がそんな趣味あったのか』とか『ロリコンだったのね!五六君!最低!性犯罪者!近寄らないで!』とか苦い思いでしかない。
年が近い女の子といっても奇跡的に自分が生まれて三年ぐらいで妹ができたらそれはそれでもう年が近い女の子と計算してもいいのではないだろうか?
小学生の時の、性の勉強を教わったある日、俺は思いきって両親に
「妹がほしいから(自主規制)して!」
と言ったところ思い切りぶん殴られた。
………それにしても暇すぎる。
親父はなんか急用があるといって出掛けてしまった。
暇すぎて俺は本棚からライトノベルを取り出しベッドに横になり本のページをパラパラとめくる。
…………いつの間にか寝落ちしてしまってたらしい。
俺は近くにあったライトノベルをもう一度読み直そうとベッドから本を探す。
だが、見つからない。
とその時、人の肌の感触が俺の手から脳へと感じた。
─なんだ?おふくろか?それとも親父か?
寝ぼけててわからないが俺の体の上にだれかが乗っている気がした。
目を覚ますと俺の体の上には小さくてかわいい小学生ぐらいの女の子が乗っていてラノベを読んでいた。
「な!だ、誰だお前は!」
ギョッとする俺の顔をみてその女の子は気付きこちらを見てはにかんだ
「おはよう!兄貴」
その女の子はそういうと俺の体から降りてラノベの表紙を見せてきた。
「兄貴ってこんなの読むんだぁ~、えっとこの漢字は『妹』?……へぇ、兄貴、妹が好きなんだ!シスコンだなぁ~にひひ」
完全に目が覚めた俺は思った。
──そうだ、これは夢だ、間違いない。俺にはこんなにかわいい妹なんていない!
そう思い自分のほっぺたを思い切りつねった。
「痛い!痛すぎる!」
それをみていた女の子は俺に
「確かにこの表紙の絵は痛々しいよねぇ!だって主人公っぽい女の子の後ろで変な格好でポーズとってるんだもの!」
──違う、それじゃない、ほっぺただよ。というかいたいなら夢じゃないんだな、だったらなんでここに女の子が?
「なぁ、お前なんで俺んちにいるんだ?」
俺はそういうと女の子は八重歯を見せて言った。
「あ!そうだった、おじさんから新しい兄貴に挨拶してこいって言われたんだっけ?んっんん、私の名前は笹倉萌、今日から兄貴の妹になりました!」
──は?今日から俺の妹?この子が?
≪妹の声で目が覚めた僕は自分の上にのってかわいい顔をしている妹に優しく微笑んだ≫
『おはようマイエンジェル、今日もかわいいね』
≪僕はそういって葉菜を自分の布団に寝かせて添い寝させた、≫
『葉菜、いい香り、すーはー』
…………そんな変な描写が永遠に続くゲーム画面を俺、笹倉五六は死んだ魚の目をしながら見ていた。
正直、妹というのは選ばれしものにしか与えられてない最高の家族だと俺は思う。
俺は生まれてから16年間、妹や弟、それに妹などに恵まれなかった一人っ子でつまらない人生を送ってきた。
年下の女の子がいるのが最高だと思ったのは中2の頃で、その時は1年の小さくてかわいい子がいつも俺に甘えてくれていたしなついてくれていた。
たぶんそこから俺は年が近い女の子がほしいと思ったのだろう。
年が近い女の子がほしいというとみんな『お前がそんな趣味あったのか』とか『ロリコンだったのね!五六君!最低!性犯罪者!近寄らないで!』とか苦い思いでしかない。
年が近い女の子といっても奇跡的に自分が生まれて三年ぐらいで妹ができたらそれはそれでもう年が近い女の子と計算してもいいのではないだろうか?
小学生の時の、性の勉強を教わったある日、俺は思いきって両親に
「妹がほしいから(自主規制)して!」
と言ったところ思い切りぶん殴られた。
………それにしても暇すぎる。
親父はなんか急用があるといって出掛けてしまった。
暇すぎて俺は本棚からライトノベルを取り出しベッドに横になり本のページをパラパラとめくる。
…………いつの間にか寝落ちしてしまってたらしい。
俺は近くにあったライトノベルをもう一度読み直そうとベッドから本を探す。
だが、見つからない。
とその時、人の肌の感触が俺の手から脳へと感じた。
─なんだ?おふくろか?それとも親父か?
寝ぼけててわからないが俺の体の上にだれかが乗っている気がした。
目を覚ますと俺の体の上には小さくてかわいい小学生ぐらいの女の子が乗っていてラノベを読んでいた。
「な!だ、誰だお前は!」
ギョッとする俺の顔をみてその女の子は気付きこちらを見てはにかんだ
「おはよう!兄貴」
その女の子はそういうと俺の体から降りてラノベの表紙を見せてきた。
「兄貴ってこんなの読むんだぁ~、えっとこの漢字は『妹』?……へぇ、兄貴、妹が好きなんだ!シスコンだなぁ~にひひ」
完全に目が覚めた俺は思った。
──そうだ、これは夢だ、間違いない。俺にはこんなにかわいい妹なんていない!
そう思い自分のほっぺたを思い切りつねった。
「痛い!痛すぎる!」
それをみていた女の子は俺に
「確かにこの表紙の絵は痛々しいよねぇ!だって主人公っぽい女の子の後ろで変な格好でポーズとってるんだもの!」
──違う、それじゃない、ほっぺただよ。というかいたいなら夢じゃないんだな、だったらなんでここに女の子が?
「なぁ、お前なんで俺んちにいるんだ?」
俺はそういうと女の子は八重歯を見せて言った。
「あ!そうだった、おじさんから新しい兄貴に挨拶してこいって言われたんだっけ?んっんん、私の名前は笹倉萌、今日から兄貴の妹になりました!」
──は?今日から俺の妹?この子が?
0
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
男女比世界は大変らしい。(ただしイケメンに限る)
@aozora
ファンタジー
ひろし君は狂喜した。「俺ってこの世界の主役じゃね?」
このお話は、男女比が狂った世界で女性に優しくハーレムを目指して邁進する男の物語…ではなく、そんな彼を端から見ながら「頑張れ~」と気のない声援を送る男の物語である。
「第一章 男女比世界へようこそ」完結しました。
男女比世界での脇役少年の日常が描かれています。
「第二章 中二病には罹りませんー中学校編ー」完結しました。
青年になって行く佐々木君、いろんな人との交流が彼を成長させていきます。
ここから何故かあやかし現代ファンタジーに・・・。どうしてこうなった。
「カクヨム」さんが先行投稿になります。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる