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第1話 いつもの日常
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とある路地裏に夜にしか開かない居酒屋がある。
私は店主の宇賀神 万理衣。自分の事を私と呼んだりマリエという女の子らしい名前だが正真正銘の成人男性です。
元々両親が営む居酒屋だったが母親は亡くなり父親は故郷へ帰ってしまい、主がいなくなったこの店を自分が引き継いだ。
この店には昔からの常連客がいて、家族ぐるみで店にきてくれるアットホームな所がある。
そしてそれが功を奏して今でも店を続けられている。
この店は特別な結界のようなものが張ってある。
悪意のある者。
店に害をもたらす者。
・・・そして店主である自分の許可が下りない者。
それに該当するものは、どんなに探し歩いても絶対に見付からない。
それでも運良く店に導かれた人は丁寧におもてなしをする。それは父親から全て受け継がれていた。
開店時間は夜10時。
いつものように暖簾を外に出し、いつでも客をおもてなしできるよう準備をする。
ガラガラガラ...
今日初めてのお客さんが入ってくる。
「やあ宇賀神くん。また今日も来ちゃったよ。」
「いらっしゃいませ。いつもご来店有難うございます。」
いつもの常連客がくる。メニューはいつも決まって熱燗にカラシ蓮根。
いつもカウンター席に付き、それに合わせて料理を運ぶ。その気配りを気に入ってくれて、いつもニコニコ笑って「ありがとう」と言ってくれる。
それを聞くといつも気合いが入る。我ながら単純だと思いながらも、いつでも注文に対応できるように準備する。
店の雰囲気は昭和風の木製の机や椅子。落ち着けるようオレンジ色の淡い照明で一応テレビも誰でも見れるよう店の角に設置。
席はカウンター・テーブル・畳席と様々だ。好きな場所に座ってもらう。
以外と人気なのはカウンター席。
私とお喋りして、尚且つ料理が注文すればすぐ届く。
初めての来店客はやはりテーブルへ。
たまに来る子連れ客は畳席へ。
客層は幅広いので色々な席を用意している。
でも席は15人で満席になる。そんなに大きくはない。
たまに常連客が宴会をここでしたいと言われれば貸し切りにし、形を変える事もできる。
いろいろと客に合わせて形を変えている。
開店して一時間もすればほぼ満席になる。
よく終電に間に合わなかったからと言う理由で来る客もよくいる。
たまに酒に酔い潰れてテーブルに突っ伏してしまう客もいるが、そいつらは2階にあるソファーで寝かすというサービスもする。
いろいろと違法に引っかかるんじゃないかって?
・・・それは大丈夫。その点はちゃんと法律に乗っ取り資格を取ってある。
まずは「食品衛生責任者」と「防火管理者」。
「保健所」には食品営業許可申請。
「消防署」には、防火管理者選任届、防火対象設備使用開始届、火を使用する設備等の設置届。
「警察署」には、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書、風俗営業許可申請。
「税務署」には、個人事業の開廃業等届出書。
「労働基準監督署」には、労災保険の加入手続き。
「公共職業安定所」には、雇用保険の加入手続き。
「社会保険事務所」には、社会保険の加入手続き。
元々は父親から受け継いだので、手続きは簡単だった。
2階で寝かせるのは問題ないかって?
それは~・・・内緒でしょう(笑)
寝泊まりに来るだけならお金取りますけど。
監禁してるわけでもないし、オープンだし、他の客に目撃されてるし、金品盗んだわけでもないし、むしろ守ってるし。
文句言われる筋合いはない。もし苦情きたらこっちも証言者多数で非は認めませんよ?自分悪くないし。むしろ感謝してほしい。貴重品守るしシャワー貸してやるしソファーと毛布も貸してあげてるんだし。
私のこの店はなんでも有りなんです。
ここは親の遺産(父親生きてます)であり私の生きるために必要な場所でもある。
とても大切にしてます。
私は店主の宇賀神 万理衣。自分の事を私と呼んだりマリエという女の子らしい名前だが正真正銘の成人男性です。
元々両親が営む居酒屋だったが母親は亡くなり父親は故郷へ帰ってしまい、主がいなくなったこの店を自分が引き継いだ。
この店には昔からの常連客がいて、家族ぐるみで店にきてくれるアットホームな所がある。
そしてそれが功を奏して今でも店を続けられている。
この店は特別な結界のようなものが張ってある。
悪意のある者。
店に害をもたらす者。
・・・そして店主である自分の許可が下りない者。
それに該当するものは、どんなに探し歩いても絶対に見付からない。
それでも運良く店に導かれた人は丁寧におもてなしをする。それは父親から全て受け継がれていた。
開店時間は夜10時。
いつものように暖簾を外に出し、いつでも客をおもてなしできるよう準備をする。
ガラガラガラ...
今日初めてのお客さんが入ってくる。
「やあ宇賀神くん。また今日も来ちゃったよ。」
「いらっしゃいませ。いつもご来店有難うございます。」
いつもの常連客がくる。メニューはいつも決まって熱燗にカラシ蓮根。
いつもカウンター席に付き、それに合わせて料理を運ぶ。その気配りを気に入ってくれて、いつもニコニコ笑って「ありがとう」と言ってくれる。
それを聞くといつも気合いが入る。我ながら単純だと思いながらも、いつでも注文に対応できるように準備する。
店の雰囲気は昭和風の木製の机や椅子。落ち着けるようオレンジ色の淡い照明で一応テレビも誰でも見れるよう店の角に設置。
席はカウンター・テーブル・畳席と様々だ。好きな場所に座ってもらう。
以外と人気なのはカウンター席。
私とお喋りして、尚且つ料理が注文すればすぐ届く。
初めての来店客はやはりテーブルへ。
たまに来る子連れ客は畳席へ。
客層は幅広いので色々な席を用意している。
でも席は15人で満席になる。そんなに大きくはない。
たまに常連客が宴会をここでしたいと言われれば貸し切りにし、形を変える事もできる。
いろいろと客に合わせて形を変えている。
開店して一時間もすればほぼ満席になる。
よく終電に間に合わなかったからと言う理由で来る客もよくいる。
たまに酒に酔い潰れてテーブルに突っ伏してしまう客もいるが、そいつらは2階にあるソファーで寝かすというサービスもする。
いろいろと違法に引っかかるんじゃないかって?
・・・それは大丈夫。その点はちゃんと法律に乗っ取り資格を取ってある。
まずは「食品衛生責任者」と「防火管理者」。
「保健所」には食品営業許可申請。
「消防署」には、防火管理者選任届、防火対象設備使用開始届、火を使用する設備等の設置届。
「警察署」には、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書、風俗営業許可申請。
「税務署」には、個人事業の開廃業等届出書。
「労働基準監督署」には、労災保険の加入手続き。
「公共職業安定所」には、雇用保険の加入手続き。
「社会保険事務所」には、社会保険の加入手続き。
元々は父親から受け継いだので、手続きは簡単だった。
2階で寝かせるのは問題ないかって?
それは~・・・内緒でしょう(笑)
寝泊まりに来るだけならお金取りますけど。
監禁してるわけでもないし、オープンだし、他の客に目撃されてるし、金品盗んだわけでもないし、むしろ守ってるし。
文句言われる筋合いはない。もし苦情きたらこっちも証言者多数で非は認めませんよ?自分悪くないし。むしろ感謝してほしい。貴重品守るしシャワー貸してやるしソファーと毛布も貸してあげてるんだし。
私のこの店はなんでも有りなんです。
ここは親の遺産(父親生きてます)であり私の生きるために必要な場所でもある。
とても大切にしてます。
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