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高年期[一学期編]

早くもイベント発生!?

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「薫風くん!近々イベントが始まりますわよ!」

「・・・は?」





次の日、陽南さんがまた遊びに来て部屋に入ってきた瞬間言われた事だった。・・・イベント?






あぁ・・・確かにイベントあったなぁ~






「学年対抗王室合戦!!」

「・・・あったね。バトロアみたいなルールのやつ。」

「そうね!そして1年からはもちろん薫風くんが姫に決定ね!王は誰かしら?」

「姫は陽南さんがなるでしょ。ヒロインなんだから。・・・でも何故僕が姫?」

「ふふふ~、ヒロインだから姫になるとは限りませんわよ?もしかしたら薫風くんが姫になったりして~?」

「・・・いや、フラグ立てないで?へし折るよ?」

「あらぁ!そんな物騒な事言わないでくださいな!」

「へし折るのどこが物騒なんだい?絶対僕やらないよ姫なんて。あんなめんどくさそうな役割。普通に騎士でいいし。」






先程から王だの姫だの騎士だのイベントだの言って意味がわからない人に説明しよう!(←誰に?)






3連休が終わった後にとあるイベントが発生する。それはクラス対抗王室合戦!簡単に言えばバトル・ロワイアルのようなものである。ただちょっとルールがバトロアに似てるようで似てなくて・・・






学年対抗戦で、まず1年が王族と仮定しよう。王族ならば王と姫がいる。2人を2年と3年が攻略しようと攻撃する。1年は王と姫を守る騎士となり、攻めてくる2~3年から制限時間の間守り続ける。




王と姫を守りきった学年には褒美が。守り切れなかった場合、王と姫を捕まえた人が1日その人たちの言うとおりにできるという褒美があるらしい。





だから王と姫は学年で人気がある2人が選ばれる。





「ゲームでは3年はもちろん二階堂新が王、姫は・・・えっと?」

「公爵令嬢だったね。名前は・・・忘れちゃった。というか、そんなイベントすら忘れてたよ。」

「そうですわね。・・・そして2年は姫に天野政美がなってましたわ。」

「うんうん。似合ってたよ(笑)確か女装・・・」

「そうですわ。白に近いクリーム色のドレスを着てノリノリでやってましたね(笑)」

「・・・2年の王は確か猫屋敷・・・ん?あれ?なんか聞いた事が・・・?」

「そうなのですか?まぁその通り猫屋敷千人って名前のキャラが王でしたわね。顔はまぁまぁイケてましたわよ。二階堂くんには負けますけど。」

「うーん・・・」






猫屋敷千人・・・あれ?最近聞いたような・・・?






「そして1年は王は鳳克典で姫はヒロインでしたわね。」

「ほら、やはり陽南さんがなるんだよ!」

「ふふ・・・どうかしら、ねぇ?」

「・・・」






やめてよ?何フラグ立てようとしてるのよ?僕が誰か先輩に捕まったらどうしてくれるんだよ。





もし、仮にも、僕が姫になったとして1年生の皆、本気で僕の事守ってくれるのか?面倒で放棄しちゃったらどうしてくれるのさ?






「うふふ~明日が楽しみですわね~!」

「・・・はぁ。・・・とりあえず、クッキー試しに焼いたから食べて感想聞かせてくれる?」

「クッキー!どうりで甘い匂いがすると思いましたわ!まさか薫風くんが作ったのですか?」

「うん。誘拐事件でいろんな人に迷惑をかけてしまったからね。その人たちにお礼を兼ねてクッキーを渡そうかとね。その試作品を作ったから食べてみて。」

「わかりましたわ。では・・・まぁ!美味しいですわ!てか懐かしい味。あぁ、前世で良く食べた懐かしい味ですわ!」

「ふふ、そっか。前世の僕はほぼ専業主婦の様な事をしていたからね。料理は得意なんだ。」

「そうなんですか!なんか・・・手作りって感じの素朴な味ですわ。買った物とは違う懐かしい味。うーん美味しいですわ!」

「それは良かった。プレーンの他にチョコチップとかフルーツ混ぜたりいろんな味を作るから、そちらも味見してくれると有難いんだけど、どうかな?」

「良いですわよ!大歓迎ですわ。」





そして厨房へ行き何種類か作り、執事さんや厨房にいた人たちに試食してもらって1日はあっという間に過ぎた。・・・ちなみに夕食が終わり両親たちにも食べて貰ったら大好評でした。それはもう・・・涙を流すほどに。父親は昔から涙脆い人だったからもう慣れたよ。でも美味しいと言われて良かったよ。これで親衛隊たちに配っても問題ないだろう。甘いのが苦手な人用にジンジャーも作って食べて貰ったら美味しいと言われたから大丈夫だろう。












・・・次の日。








朝早く起きてクッキーを作り20個を一纏めにした物を何個か作り学校へ行く。







「おはよー薫風ー。」

「ひえっ!?」

「・・・克典くん、朝から熱烈アピールしてくるね。薫風から離れて?勝手に抱きつかないで?」






朝、いつものように兄さんと学校へ行き歩いていると後ろから抱きつかれ耳元で囁く様に挨拶してきた。・・・朝から一気にドッと疲れたんですが・・・







「・・・おはよう克典。なんで耳元で囁くんだよ。ゾワッときちゃったじゃないか。」

「それを狙ってやったんだよ。ふふ、薫風・・・耳、弱いよねー?」

「っ!?」

「・・・克典、薫風から離れろ。」







ヒエッ!!?朝から精神削られる思いなんてしたくないんですがっ!!!いま朝!これから授業が始まるの!これじゃ1日僕の精神が持たないんですが!




はーやーくー克典離れてー!

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