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高年期[一学期編]

閑話休題…2人に鉄槌が下る

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~こちらは流依目線です~

少し長めです。


_____________




放課後、いつもの様に薫風を迎えに行くために1ーAのクラスへ行く。


すると薫風の姿がなく、紫音さんに聞くと保健室へ行ったと言われた。ケガでもしたのかと聞くと、なんでも二階堂と追いかけっこをして汗をかき保健室でブラウスを乾かしているのだと言う。



・・・二階堂め、後でシメてやる・・・僕はイライラする気持ちを表にださないようにしながら保健室へ向かう。



途中何人かに挨拶されたが放課後となった今、渋滞を起こしなかなか保健室に辿り着けない・・・




やっと辿り着いて保健室のドアをノックしようとした時、なにやら男性2人が言い合いをしている声が聞こえる。





「はぁ~・・・やっと薫風に会えたというのに、やらかしちゃったなぁ・・・」

「・・・それより薫風、大丈夫か?」

「う~ん・・・気を失ってるみたい。でも顔色が・・・」

「・・・悪い事したな。目が覚めたら謝らんとな。」

「そうだね~せっかく会えたのに嫌われちゃったら元も子もないよなぁ~・・・うぅ・・・こんな事、流依にバレたら殺されそう・・・」






「何をコソコソしてるんですか先生?」

「「っ!?流依!」」




相変わらず息ピッタリだなこの二人・・・それよりも・・・





「・・・なぜ、薫風が倒れてるの?」

「・・・」

「・・・えっとね?流依くん・・・少し落ち着いてくれる?」




僕は先程のイライラを解放して2人を笑顔で睨み付ける。



その2人の後ろのソファーに薫風が青白い顔して横になっている。服装は乱れてて明らか2人に何かされたんだと想像がつく。





「僕の大切な弟に・・・何をしたのですか?神馬先生?麻生川先生?」

「「・・・え~っと」」

「僕、前に言いましたよね?薫風を傷付けたら容赦しませんよって?」

「「・・・」」

「とりあえず明細に、事情を、説明して頂けますか先生?」





2人とも目を反らし冷や汗が頬を伝っていた。うん、何かやらかした事は確かだね。



そして2人から聞いた話しに一瞬意識が飛んだ。は?何言ってるの?




「・・・俺が薫風が着替えてる姿を見て思わず抱き締めた。」

「そうそう!始めに手を出したのは政だよね!」

「・・・俺が堪能してたら爽が保健室に来て薫風のズボンを脱がせた。」

「・・・」

「・・・それで俺は薫風をこっちに向かせてキスして、爽は薫風のを口に含んで舐め始めた。」

「ま、政・・・ちょっと、やめようよ・・・」

「・・・薫風がイッたと同時に気を失った。・・・青白い顔をして・・・」

「・・・」





こいつら、よりによって薫風を襲ったのか・・・!しかも僕もまだ触った事しかないモノをしゃぶったと・・・





「・・・有罪ギルディ

「「えっ・・・?」」






それからあまり記憶はない。頭に血が上ってしまった為、自分が何をしたのか無意識に2人に殴りかかっていた。


だが2人は避ける事はせず受け止める。

無意識ではあるが相手は先生という事で顔だけは避け胸、腹部、脚と殴る蹴るを気が済むまで2人に浴びせた。


急所である金的部分を狙ったが、さすがにそこは避けられた。





「・・・くぅ・・・っ。」

「けほっ・・・あー容赦ないね流依くんは・・・」

「・・・薫風に、申し訳ないという、そういう謝罪はないのですか?」

「「ない!」」

「!・・・貴方達は・・・揃いも揃って・・・」

「・・・確かに気を失う程辛い事をさせたのかという罪悪感はある。だが、俺は後悔してない。・・・だが目を覚ましたら謝罪はする。」

「俺もそうだなぁ。こんな可愛い子を見て手を出さないなんてあり得ないっしょ!本当は流依くんにも手をだしたいけど不意をつかなきゃ殺されちゃうし!薫風は丁度政がホールドかけていたから悪戯しちゃいたくなったんだよ。」



神馬はテヘペロっとおちゃらけながら僕に話しかけてきた。・・・こいつら、救い様のないバカだ!どうしてくれよう!



あんなに殴る蹴るしたのに軽くアザが残る程度で堪えてないみたいだ・・・さすが体育教師。





「・・・お二方に去勢をオススメします・・・迅速に。」

「「いやいやいやいや!」」 

 「・・・他にもあなた方に言い寄ってくる方々は沢山いますよね?何故薫風なんです?」

「「・・・」」



僕の言葉に2人は痛む腹を抱えながら顔を見合わせる。そして2人は同時に「可愛いから!」とか「好みだから」とか言い出した。



「・・・あの引き締まった体は凄くイイ・・・思わず触れてみたら弾力があり柔らかく、そしてきめ細かい白い肌が魅力的だった。」

「そうだね~ズボンを脱がす時に触れた腰周りとか良いラインしてたね。・・・それにあの甘い匂い・・・」

「・・・匂い?」




思わず眉間に皺を寄せてしまった。2人はキョトンとして僕を見てきた。



・・・確かに薫風は甘い匂いがする。抱き着かれたり隣に並ぶとフワリと甘い匂いがする。


だが近付く程度じゃ気付かないその匂いに2人は気付いてしまったのか・・・



・・・もしや二階堂や風間先輩は気づいてる可能性がある・・・?





「あの匂いは魔性だね!香水があったら絶対毎日付けてる!」

「・・・ああ、確かに初めて嗅いだ匂いだ。花?ローヤルゼリーのような特別感のある独特な匂いだった・・・ずっと嗅いでいたい程・・・な。」




それは僕も同感する。・・・まぁ僕の場合は家でもいつでも薫風の側にいるから僕は2人みたいに惜しんだりしないんだけどね・・・




・・・って思考を巡らせてる間に2人が薫風に近付いて頭撫でたり身体を触り始めてる!



2人に膝蹴りしてやると少し呻き声をもらした。




「・・・2人とも・・・本当に反省してください・・・薫風がトラウマになったらどうするんですか?もし性行為に及ぶ度に気を失うようになったらどうするんですか?」

「「・・・」」

「・・・きっともうお二方には近付かないと思います。・・・だからお二方も、授業で担当になった時以外は近寄らないでくださいね!」






2人からは返事がなかった。だが俯き反省しているように見えた。


だいぶ身体を動かした(?)からかストレス発散されたみたいで頭の中はクリアになっている。


薫風を抱き上げ2人を背に保健室を出ていった。


玄関に行くと僕と薫風の執事が心配そうに僕と薫風を待っていた。靴を履き替え帰宅する。



そして薫風の部屋へ行き執事に手伝ってもらい薫風を寝かせる・・・





「・・・鞍馬くらま、薫風を頼む。僕は明日の朝顔をみせにいくから・・・すまないが薫風を見ててくれ」

「・・・承知致しました流依様。」




薫風の執事にそう言って薫風の部屋を後にする。







次の日、薫風の部屋を訪ねると薫風は上半身を起こし目を覚ましていたが顔色は変わらず青白かった。


僕は学校を休みなさいと言い、シャワーを浴びたいと言ってきた薫風を風呂場に付き添った後に学校へ行く準備をして行く。



そして帰ってきて直ぐに薫風の部屋に行くとパジャマのままソファーに座り執事がいれた紅茶を飲んでマッタリしていた。

顔色も元に戻っているようで安心した。



それから薫風のクラスの子がお見舞いにきたので薫風は直ぐに着替えて客間でクラスメート達と話をしていた。


夕食も家族で取り明日から学校へ行くと言っていたので寝る前の挨拶をして僕は自室へと戻った。





・・・ところが朝になると薫風がいなかった。制服も無く、どこへ行ったのか心配したが、父さんから聞いた話しに唖然としてしまった。





はぁ、またか・・・





なんでも風間先輩に拉致られたらしい・・・。親は苦笑いしながらも許可してしまったらしい。まぁ仕方ない・・・もう風間先輩は立派な風間公爵家の領主なんだならね。うちの一個上の地位だから、余程の事がない限りは断れないよね・・・



憂鬱になりながらも僕は薫風のいない学校へ足を運んだ・・・




_________


今更ながら薫風くんの執事の名前は「鞍馬」です。60過ぎのダンディお爺ちゃん執事です。


流依くんの執事は・・・まだ決めてません。後に考えて出します!


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