上 下
20 / 313
少年期

噂は学校中に広がりました。

しおりを挟む




もう一度言いまーす。




僕は今6歳。小学一年生です。


僕は前世は女性でした。


僕は男性は恋愛対象外です。友達なら大歓迎よ?






・・・なぜこうなった?





「八乙女くん!!!俺と付き合ってくれ!」

「失礼ですが友達としてですか?」

「いや、こっ恋人としてだ。」

「・・・お断りします。申し訳ございません。」






・・・これのループだよ。しかも10分休み毎に呼び出し。




最近は女子からの文句は減りました。


それに反比例して男子からの悪口&告白がひっきりなしです。




・・・先生、なんとかして?








「だっ大丈夫?薫風くん?」

「あぁ・・・愛ちゃん。心配してくれて有り難う・・・」







唯一、美化委員で一緒の佐藤愛ちゃんは変わらず普通に接してくれている。


あークラスで友達と言えるのは愛ちゃんくらいかも・・・



愛ちゃんは初めは様付けで呼ばれて驚いたが、凄く気遣い屋さんみたいで僕が上級生に拉致?られた時に急いで兄さんを呼んでくれて助けてくれる。


そんな愛ちゃんと学校ではいつも一緒に行動するようになった。




始め、虫が苦手だった愛ちゃんは一生懸命花壇の手入れをやってくれて少しずつ虫になれていった。


もうミミズとか普通に手掴みできる程逞しくなりました!



ほんと良い子・・・女神。






・・・それに比べて、悲しい事にクラスの子(男女共)に話かけると皆萎縮しちゃって話にならなかった。


そして付けたし、様付けですよ~・・・






うん。孤立してクールな性格に磨きがかかりそうだよ?


ある意味良い傾向だけど・・・




壁作られてるようで寂しいなぁ・・・クスン。







生徒会長は相変わらず毎日、しかも放課後に僕のクラスにくる。



けど僕は美化委員などの用がなければそそくさ帰宅の準備して先生の帰りの挨拶が終わったと同時に猛ダッシュして帰宅する。



そんな慌ただしい日々が続き、いつの間にか夏休み。




夏休み前に期末テストを行った結果、また余裕で学年トップ。


今度は2位との差が38点。おぉ、少しは縮まった?




・・・でもね、僕、500満点中500点なのよね。




つまり満点。もうこれ以上上がることのない点数なのよね。


そして強制的に2学期も学年長です。トホホ






___________







そして夏休み。





学年長は特にやることはないので呼び出しはない。


だが美化委員の方はある。



それは花壇の水やりだ。




夏の花。向日葵や紫陽花、アサガオなどの水やりをしなければならない。



かなり立派な花壇であり大量に咲いている。


4班に別れ、夏休み中の決められた日に水やりや手入れをするよう決まっている。


特に用もない僕は愛ちゃんと流依兄さんとその他と計12人程の班で決まった日に朝10時に学校に集合する事になった。









・・・やはり、どこから情報を得たのか夏休みだってのに風間くんがいましたよ。はぁ・・・








「それでは各自、先程決めた範囲の花壇の手入れを開始しようと思います。水分補給はこまめに取ってください。では宜しくお願いします」






代表として年長の6年生が指揮し作業を開始する。



そこへ奴がきた。







「薫風くん大丈夫かい?」


「・・・生徒会長・・・なぜ美化委員でない貴方がここにいるのですか?」








もう不機嫌MAXで風間くんに対応する。


もうこの人には猫被る必要ないし、なによりここにいる美化委員たちは空気を呼んでか哀れみの目や応援するよっ頑張れ的な目で見てくるんだよね・・・


いや、目で訴えないで助けてくれる?







「おい風間。後輩の作業の邪魔をするな。」

「なんだ五十嵐くん。別にいいだろう?ただ声をかけただけなんだから。」







6年生の、先程指揮してくれた人は五十嵐銀徹ぎんてつさん。


子鷹狩くん並みに無表情クールな人だ。









「風間が声をかける事によって後輩の手が止まってしまう。先輩に声をかけられたら無視できないだろう?風間くんが声をかけたりしたら後輩の作業分担したところだけ遅れてしまう。」







先輩・・・ナイスフォロー!!!


そのまま風間くんを撃退してください!!!!






「じゃあ私も手伝いをしよう。」


「それは依怙贔屓えこひいきになる。現に八乙女の兄とは離れて作業をさせている。依怙贔屓はよくないな。」


「堅物だなあ五十嵐くん。・・・わかったよ。でも私も花を眺めるのが好きなんだ。だから眺めるだけなら良いでしょ?」


「・・・」






お願い五十嵐先輩!断って!追い出して~!!!


もうアイコンタクト送る!作業の邪魔!気が散る!お願い追い出して!









「・・・わかった。眺めるだけだぞ。」






・・・ガーン...





「ただ眺めるだけじゃ物足りないだろ?俺と一緒に手伝ってくれ。遅れてそうな後輩の手助けをするんだ。」






神フォロー!!!!






「・・・う~ん。わかった。生徒会長だからね。手伝うよ。」







話に乗ったー!!!!


うう嬉しい!!!五十嵐先輩ありがとー!!!




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

バイト先のお客さんに電車で痴漢され続けてたDDの話

ルシーアンナ
BL
イケメンなのに痴漢常習な攻めと、戸惑いながらも無抵抗な受け。 大学生×大学生

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

主人公の兄になったなんて知らない

さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を レインは知らない自分が神に愛されている事を 表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

俺が総受けって何かの間違いですよね?

彩ノ華
BL
生まれた時から体が弱く病院生活を送っていた俺。 17歳で死んだ俺だが女神様のおかげで男同志が恋愛をするのが普通だという世界に転生した。 ここで俺は青春と愛情を感じてみたい! ひっそりと平和な日常を送ります。 待って!俺ってモブだよね…?? 女神様が言ってた話では… このゲームってヒロインが総受けにされるんでしょっ!? 俺ヒロインじゃないから!ヒロインあっちだよ!俺モブだから…!! 平和に日常を過ごさせて〜〜〜!!!(泣) 女神様…俺が総受けって何かの間違いですよね? モブ(無自覚ヒロイン)がみんなから総愛されるお話です。

秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~

めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆ ―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。― モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。 だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。 そう、あの「秘密」が表に出るまでは。

エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!

たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった! せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。 失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。 「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」 アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。 でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。 ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!? 完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ! ※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※ pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。 https://www.pixiv.net/artworks/105819552

俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします

椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう! こうして俺は逃亡することに決めた。

処理中です...