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高年期[二学期・後編]

遅刻したら事態急変。

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学校に着きました。執事さんに風間家から学校まで送ってもらいました。




・・・はい、遅刻しました。なんと只今お昼休み時です。




遅刻した理由は言わずもがな・・・。はぁ、勿論、風間くんのせいですよ。腰に負担をかけない~と言いつつガツガツ腰に打ち付けてくるわ、僕をイかせない為にずっと僕のモノを握って我慢させられて・・・そのせいで何度中イキさせられたのやら・・・どこが優しくなんだろーね?しかも長時間?ずっと貫かれたままでしたよ・・・もういつ抜かれたのか気付かないうちに気を失いましたよ、はい。




行為が始まって僕は即降参しましたよ。快感は良すぎれば苦痛にもなりますから。しつこく前立腺刺激させられてイきたくてもイけず熱が溜まる一方で・・・弄ばれた感じがする。本人は「可愛がってる」と言いそうだけど・・・久々の腹黒の姿を垣間見た気がします。






そして目が覚めたのは朝10時を回ってて血の気が引いたよね。何故か執事さんは起こしてくれず・・・酷くない?いや、執事さんの気遣いは有り難いが一回起こしてほしかった。風間くんいないし。一人除け者扱い・・・









「珍しく遅刻だね薫風くん。おはよう。」

「あぁ万純くん・・・おはよう。ごめん、午前中の授業のノート見せてもらえる?」

「いいよ~!・・・って、大丈夫?何故中腰?」

「ははは・・・」





あ~うん、未だに腰が・・・中腰です。年寄りみたい。しばらく真っ直ぐにできません。真っ直ぐに背伸びすると中に違和感早く椅子に座りたい。




「薫風くん・・・」

「おはよう陽南さん。あ、今日、放課後時間ある?」

「え?・・・大丈夫ですけど・・・何かありましたか?」

「リセットの事を風間くん達に話したいんだ。それで陽南さんの話も合わせて話したいんだ。今後の事も話さないとだしね。」

「わかりましたわ。開けときます。」

「うん、頼むね。」

「・・・そうなると?」

「ん?」





うわぁ~なんか厭らしいニヤニヤ顔をしてるんですけどぉ~?何考えてるのかなぁこの腐女子さんはぁ?





「・・・」

「ふふふ~?風間くんは元の恋人に戻ったのですか?」

「・・・今日リセットの話後に恋人になるかどうか話し合うよ。」

「ふぅ~ん?・・・ふふ、風間くんはリセットしても薫風くんへの気持ちは残ってるようですわね。」

「うーん・・・昨日話したんだけど、風間くんの家事情がかなり変わってるみたいなんだよね。だから風間家の執事さんも一緒に話を聞くことになったんだ。」

「まぁ、そうなんですの?・・・わかりましたわ。とにかく放課後ですわね。もう昼休みが終わりますわ。」

「そうだね。じゃ、放課後。」




ふぅ~・・・とりあえず放課後だよね。話はそれから・・・





________






・・・




な、なんだかな。周りの視線がやけに気になる。・・・遅刻してきて校門を通ってから全生徒の視線を浴びてるんじゃないかって程の視線を感じたんだよね。




それが今も継続中。今?今は授業中ですよ?・・・何故か名指しで問題を解かしてきたり、しょっちゅう話しかけられたりするんですが?・・・しかも先生の生暖かい目で見てくるもんだから・・・なんか嫌。





紫音さんと麗華さんは相変わらず塩対応だし万純くんは苦笑いしてるし、陽南さんは終始ニヤニヤしてるし・・・一体何が起こったんだ?







「・・・万純くん?」

「な、なんにも知らないよー?」

「・・・紫音さん、何か知らない?」

「・・・自意識過剰ではございませんか?」

「ぅ・・・れ、麗華さん、何か」

「申し訳ございません。存じ上げません。」

「・・・陽南さんっ!」

「きゃっ!・・・え、えぇっと・・・ほ、放課後になればわかりますわ。」

「は?」





・・・放課後になれば?何がわかるんだよ。なんか仲間外れにされてるようで戸惑いからイライラに変わってきたんですが。・・・なんなのさ!






・・・






「薫風ー」

「ん?あ、克典か。どーしたの?」

「薫風センセーの凄い噂聞いたから真相をとねー?」

「・・・は?」





授業の合間に克典と蔵本兄弟が教室へとやってきた。・・・至くん、何て言った?僕の噂?




「そーそー!なんかねぇ~・・・んぐっ!?」

「くくく蔵本くん!その話は内緒よ?本人は知らないようですので!」

「陽南さん!?」




誠くんが話そうとした所に陽南さんが誠くんの前に立ち口を手で塞いでしまった。・・・いや、続きが聞きたいのですが?





「花塚さーん、別に皆知ってるようだし、薫風一人知らないのは可哀そーじゃないの?」

「何を言ってますの?薫風くん一人知らないの方が面白いではありませんか!」

「・・・なーる。」

「ちょ!?陽南さん?克典?」

「誠、至、言っちゃダメー。」

「「えー‼」」

「・・・みんな、そうまでして僕を孤立させたいの?」

「ち、違いますわ。・・・放課後になったらわかりますわ。」

「・・・風間理事長と関係があるんだね。」





おい、そこで「ギクッ」としちゃダメでしょ?克典はニヤニヤしてるけど。




・・・風間くん、なに変な噂立ててくれちゃってるの?放課後みっちり問い出さなきゃねー。






「・・・わかった。放課後ね。」

「ほーかご何があるのー?」

「恋人との話し合い。」





ザワザワ・・・





あーうん、何となく予想付いたわ。またろくでもない噂を立ててくれちゃったのねあの人。もう甘い事なんて言ってられないな。噂の内容次第だけど、あの絶倫様にはしつけが必要だね~?名誉毀損で訴えたいわぁ~





・・・ん?なんか引っ掛かりを感じるぞ?







「万純くん」

「は、はいっ!」

「・・・僕が風間理事長の恋人ってこの学校に通ってる人殆どが知ってるよね?」

「そうじゃないかな?殆どってか全員?同じピアス付けてるし、昼休みに薫風くんが理事長室で食べてるって皆が知ってる事だし。」

「ふーん?・・・それで?風間理事長は他になんの噂を流したのか知ってる?」

「え~っと・・・薫風くんは性悪とか中の具合がいいと、か・・・あ」

「へぇ・・・」





「万純さん・・・それは言っては駄目ですわ。まさしく地雷ですわ。」






へぇ~ふぅ~ん~ほぉ~お?




風間くん、好き勝手に僕の噂とやらを流してくれたようだねぇ?悪い噂・・・ほんと名誉毀損、誹謗中傷、僕への冒涜じゃないかなぁ?・・・なに?僕を孤立させたいわけ?そこまで鬼畜なの?腹黒すぎてイライラを通り越して讃えちゃうわ!僕がドMなら「独占されてるみたい~(ハート)」って喜んじゃうんだろうが、生憎、そんな事は思えません。あり得ません。





・・・だからか?二階堂くんや子鷹狩くんが蔑んだ目で見てきたのか?・・・うわっ、そうとわかったら、なんか居たたまれない。理事長の言葉を信じないわけにはいかないだろうし、かと言って明らか貶してるような物言いに誰も疑問に思わなかったのかよ!特に僕の親衛隊たちよ!






「・・・風間くん、覚えてらっしゃい・・・」

「あらぁ~・・・自が出てますわよ自が。薫風くん、言いたい事は山程あるかと思いますが、それは全て放課後に致しましょう。」

「・・・そだね。うん陽南さんの言うとおり~」

「・・・ついに薫風くんが壊れた。頑張って、風間くん。」






さぁどーやって名誉挽回、汚名返上させてもらおうかね~?


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