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高年期[二学期・前編]
ネタバレは時に人を傷付ける。
しおりを挟むとりあえず時間も遅いとの事で解散となった。
一条先輩と万純くんを帰らせ今は自室で陽南さんと2人きりだ。
「陽南さんも気付いてるよね?本当は全学年が勝っていたって知ってるよね?」
「はい・・・」
「でも僕たちが口出ししたためシナリオが変わってしまった。・・・始めは姫が天野くんにならなかった所から変わってましたね。そして2年生は最短記録で負けてしまった。本当は勝ってたのに・・・」
「・・・」
「次は3年生です。もうこれ以上口出ししない方が良いかもしれませんね。僕も、貴方も。」
「じゃあ何故私に会議に出させたんですか!理不尽ですわ!」
「そうだね・・・うん、僕もさっき陽南さんがアイディアを一条先輩に話してた内容を聞いて考えを改めてから考え方が変わったんだよ。」
「・・・なんか卑怯ですわ」
「なんとでも言え!とにかく明日からは他の人に任せてテスト勉強に専念しよう!」
「・・・そうですわね。2年生の修学旅行はどうなるのでしょう?」
「あ~シナリオでは南の島だったね。3年は登山だったかな?紅葉のイメージがある。」
「そうですわね。そして1年は・・・・・」
「「温泉!!!」」
そーなのです!修学旅行は温泉!山奥の天然温泉に行くんですよ!なんか3年と被るが1年は温泉メイン!3年は山で紅葉メインなんだよね。場所も違うしね。
「まったく・・・アドバイス的な感じなら僕も文句は言わないけど、あれは完璧ネタバレだから!ね!頼むよ?」
「そ、そうですわね・・・ええ、気を付けますわ。てか、もう会議に出なければ良い事ですのよね?」
「ああ・・・だがきっと真面目先輩は訪ねてくるだろうね。」
「・・・あ~ええ、そうですわね。否定できませんわ。」
ああ、平和に過ごしたい・・・
____________
「花塚さんはいるかな?」
「花塚さん?」
はいーさっそくフラグ回収。うん、2人してフラグたてちゃったから仕方ないよね~。・・・ほら陽南さん、出番ですよ~・・・って、僕をすがる目で見ないで?助けないからね?
この世にゲームもテレビもないんだからね?あ、図書館はあるけどファンタジー系の小説とかありませんからねぇ?・・・さあさあ、どう言い訳するのかなぁ~?
「薫風ちゃん!お願い付いてきて!」
「ちゃん呼ぶなや!無理!自分の尻は自分で拭きなさい!」
「まぁお下品!」
「君なら意味わかってるよねぇ~?さっさと言い訳してこい!」
これは小声でヒソヒソと話しております。はい下品です。口悪いです。でも陽南さんが悪い!僕は絶対立ち会いはーーー
「遅い。呼ばれたら早く来い。」
「すみません先輩。」
はい、呼んだ本人が教室に入ってきて問い詰めてきました。うわぁ~巻き添え・・・
「昨日の事」
「あーすみません先輩、その事は廊下へ行って話しましょう。」
「・・・わかった。」
こんな教室ど真ん中で話せるわけがない!急いで移動!・・・はぁ、結局道連れですよ。イイ迷惑!
「・・・つまり、不正であって不正ではないと言うのか?」
「その通りですわ。これはあくまで私の想像ですわ。実際こう行くとは絶対とは言えませんので。」
「・・・ほう?それを俺に信じろと?」
「すみません僕がややこしい言い回しをしてしまったが為に混乱させましたね。陽南さんとはよくカードゲームやチェスなどゲームが好きなもので・・・1年が対象の時は色々と仕掛けて見事に勝ちました。トラップを仕掛けたのは僕と陽南さんです。」
「・・・」
「すみません、つい熱が上がって色々と口をだしてしまいましたわ・・・ネタバレと言ったのは3年生に情報が漏れる心配をしたからですわ。たとえ放課後であっても、まだ残ってる方も居るかもしれませんので。」
「・・・そうか。まぁ、もう少し話を聞きたかったがな。もうネタバレしてくれないんだろ?」
「・・・そう、ですわね・・・」
おい、陽南さん何故僕の方をチラ見するんだよ?ダメに決まってるだろ?特に3年生は高校最後の修学旅行なんだぞ?それを好きな所に行けないって事になってみろ!落胆する奴がでてくるぞ?
「まぁアドバイスくらいなら良いんじゃない?いつも通りに・・・」
「!・・・そ、うです、わね・・・はい。では一条先輩、お話は放課後でも宜しいですか?」
「わかった!妥協してくれ助かる。では放課後。・・・できれば八乙女くんも来てもらいたいが・・・」
「僕の代わりにクラスの生徒に勉強を教えてくれるのでしたら僕からもアドバイスしますが?」
「・・・わかった。では花塚さん、後程。」
「は、はい。」
はぁ~・・・これでなんとか誤魔化せたか?いや一条先輩、意外と勘が鋭い人だったな。頭良いんだろうな。流石、次期生徒会長!
ああ、テスト終わった後に生徒会交代するんだったかな?もうすぐ二階堂くんお役後免だね。
そして廊下で3人で話してる間、ある噂が流れた。
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・・・
・・・ふーん。
「ふーんって顔しないで頂けますか?攻略対象者ならまだしも、なぜイレギュラーと関係が噂されなければなりませんの!?」
「ぶふっ!・・・一条先輩は女の気配がなかったのに今日の行動で一気に噂立たれたね。・・・まぁ一条先輩は優良物件じゃないか?顔や性格も悪くないし。」
「では薫風くんがもらってくださいよ!」
「生憎、僕には恋人がおりますので。」
「・・・そうでしたわね。あ、そうだわ!風間理事長との馴れ初めを」
「話しません!いい加減諦めなさい!」
懲りないな陽南さんよ。どんだけタフなんですか?昨日散々痛め付・・・ケホン、注意したのに気持ちの切り替えが早いこと。ポジティブ過ぎるだろ!
そして放課後、また恒例のテスト勉強をしています。・・・これ僕、金取っても良くね?前世で言う『塾』だよね?何で自分の時間減らして皆の前で講座?してるんだろう・・・?
何でだろ~ぅ、何でだろ~・・・何でだ何でだろ~?あれぇ~?可笑しいよねぇ?
前回は流依兄さんと一応克典が手伝ってくれたけど今は一人黙々と黒板に公式を書いて講座を開いております。可笑し~よねぇ~?
あ、対策会議は明日やるみたい。僕は明日は講義しないからね~。
・・・と言いたかったんだけどね?
「八乙女くんの代わりに俺が行くから休みに勉強教えてほしい!」
「私が行きますわ!ですのでわからない所を次のお休みに教えてください!」
などなど、挙手が上がりまして・・・なんでも昨日の発言が原因で、丸一日僕に教えてもらえるのが魅力的だったらしく我が行くー的な感じになってしまった・・・うん、明日は絶対に会議参加しよう。なんか皆が怖い。
「いっその事、先生に休みの日に教室を使えるか聞いてみて、許可がくだったら勉強会として学校に集まったらどうかな?」
!
へ、へぇ~良い考えではないですかクラス長?でもそれに僕は入ってないよね?ねっ?!
「もちろん先生は薫風くんだよー!」
「・・・クラス長に降格。」
「えーーーーー!!!!ごめん今の言葉取り消す!ごめん皆!」
「クラス長頑張れ!越名くんなら説得できる!」
「もっと粘って!八乙女くん説得してー!」
はいーそこの発言した生徒たち?そんな事を言う人には教えてあげませんからねー?
・・・だが結局、お休みの日にわざわざ学校に集まり勉強会をする事になった。更に会議にも参加する事になった。
なんか理不尽!
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現在、まとめ中。
◾️第九章(第一話〜)
現在、執筆中。
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