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高年期[夏休み編]
また海へ。
しおりを挟む「紫音さん!ごきげんよう!あ、麗華さん!陽南さん!それに万純さんもごきげんよう!」
「ごきげんよう真菜さん。また数日一緒に過ごせて光栄ですわ。海以来ですね。」
紫音さん達が別荘へと到着すると急かさず真菜が走ってきて挨拶してきた。うん、真菜可愛いね。やはり聞いといて良かったよ。やっぱり年上の女性がいた方が安心できるよね。しかも知り合いなら尚更。ほかの真菜の友達も紫音さん達を見て安心したのか顔が綻んでるね。
「薫風、海へ潜らないか?」
「え、潜るってスキューバですか?」
「そうだ。ある程度泳げれば問題ない。行きたい奴だけ海へ行こうと思う。ここの周りは割りと浅くて波は緩やかなんだ。」
「そうなんですね。うん、潜りたいです。行きます。」
「あ、薫風兄様!私も行きたいです!」
なんやかんや皆行く事になった。驚く事に人数分道具一式あるらしい。凄いなー。13人分だよ?酸素ボンベも必要だし、そんなストックだって場所とるし・・・大変だよね?
とりあえず・・・車3台、あの山道でも楽に進むあの車で別荘から海へと向かった。
そして小船、2艘用意されており別れて乗り、ある程度沖から離れた所で錨を下ろし準備をする。ウェットスーツもサイズピッタリのを着替える。女性陣はマスクとシュノーケルを装着し浅い所を楽しむらしい。男性陣は本格的に8リットルのタンクを背負い深くまで潜る予定だ。
「浅い所なら好きに回ればいい。深い所へ行く男たちは2つに別れて泳ぐ。3人と4人に別れる。俺と煌で別れる。・・・薫風は俺とな。」
「え?」
「何贔屓してるんだよ爛。そんな事許されないだろ。」
「あ、僕は万純くんと一緒なら別に・・・」
「僕も薫風と一緒なら誰と組まれても文句言わないよ。」
「「「・・・・・」」」
なんだよこの空気・・・別に誰と行ってもかわりないだろうに。
・・・んで、結果はこう。
子鷹狩・二階堂・天野のチーム
煌・流依・万純と僕のチーム
うん、ベストチームじゃね?一番争いが起きないチームだよね。
「では僕に着いてきてください。綺麗な珊瑚がある場所があります。」
「よろしく煌くん。」
「っ。・・・で、では行きましょう。」
「おー頼もしいね!流石、子鷹狩先輩の弟くんだねぇ!」
4人で早速海の中へ。コバルトブルーの海はとても綺麗で見てるだけでも感動させられる。中は更に綺麗で小魚が大群で泳いでる姿を垣間見る。いやぁ・・・綺麗だなぁ~
「あーあ・・・薫風と泳ぎたかったなぁ~・・・」
「まぁ仕方ない。まだ初日だからな。まだ薫風の側に行く時間はまだまだある。」
「・・・俺の別荘で騒ぎを起こすなよ?」
続いて3人が海へと入ってきた。・・・なんか渋い顔してたが大丈夫か?まぁ気にせず楽しもうじゃないか!
ある程度泳げるが結構全身の筋肉使ってる感じがしてしんどい。まぁ流れに身を任せても良いんだけどね。
煌くんが指示棒で下を指している。そこに目をやると綺麗なサンゴ礁が沢山みえた。ピンク色やら黄色、緑色っぽいものなど何種類もの珊瑚が目の前に広がっていた。うわぁ・・・絶景。
それから何度か上に上がり休憩を取り大体3時間と少しの間ずっと海を堪能した。いやぁ気持ちよかった。思いっきり泳いだ感じで満足しました。
小舟へと戻ると、既に女性陣は陸に上がりハンモックで寛いでいたので僕たちも陸へと帰っていった。まだ夏って事もありまだ辺りは明るい。僕たちも軽く休憩を取り別荘へと帰って行った。
「そういえば何泊するんだい薫風くん。」
「ん~それが未定なんだ。なんせ急に招待されて朝早く迎えに来られたからね・・・まぁ僕ん所の別荘同様2泊くらいじゃないかな。」
「そっか・・・あの、さ・・・薫風くんにお願いがあるんだけど、さぁ・・・」
「ん?」
なんだこのモジモジは?・・・こら、可愛くないぞ。なにをそんなモジモジしてるんだ万純くんは・・・
「明日さ、課題・・・手伝ってほしいんだけど・・・」
「・・・はぁ?え、まだ終わってないの?」
「はい・・・」
「あ、あの・・・私も、なんですが・・・」
「えっ!?紫音さんも?」
「あー私も!お願いします薫風先生!」
「は?陽南さんも!?」
「・・・」
「まさか麗華さん、も?」
「す、すみませ、ん・・・」
「い、いや・・・うん、僕が遊びに誘い過ぎたのが悪かったのかな。そうだね・・・うん、僕が責任持って、手伝わせて、イタダキマス。」
うん、僕の責任だよね。僕は先に宿題終わらせて夏休みを満喫するタイプだったから、それを基準に呼び出しまくってたのかもしれないな・・・
まぁ、夏休みはまだまだあるけどね?多分、みんな余裕を持ちたいんだろうな。・・・てか、急に招待して3~4時間後に迎えに行ったんだけど、なんというか・・・荷物に課題を持ってくるあたり、計算してたのか?しかもやり取りしてたかのように皆持ってきてるし。
「まぁ、今日は疲れたし明日一杯やろうか。他人の別荘でやる事じゃないとは思うんだけどねぇ・・・」
「う、うん・・・でも今のうちにやらないと切羽詰まりそうでさ。クラス長として「まだ終わってません!」なんて言えないからね。頼むよ薫風くん!君が頼りだ!」
「あーうん、わかったよ。それにここには先生となる人達が沢山いるからね~」
「「「え?」」」
「か、薫風くん?それって・・・」
「優秀な先輩方に教えてもらおっかー!」
「「「ええーーーー!!!!」」」
「まっ!その手がありましたか・・・」
絶叫したのは万純くんたち。ボソリと呟いたのは・・・うん、陽南さんだね。
ここでヒロイン!発揮してもらいますよ!二階堂くんを射止めて!
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