冒険者の受難

清水薬子

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女冒険者サナ

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–––––––––––完全にやらかした。

 プールス村から街までの道を歩き、周囲を警戒しているが内心では自己嫌悪に浸っていた。

 起きたのは昼過ぎ。
 借りていた服やベッドの惨状は語るまでもない。
 カインが魔法で片付けてくれたから良かったものの、依頼人に要らぬ負担をかけてしまった。

 件の男は無事に捕まり、教会地下の魔法使い専用の牢獄に転移させたらしい。
 護衛兼調査という依頼で仕事を受けたにもかかわらず、私がしたことと言えば依頼人を淫魔の危険に晒したことと惰眠を貪ったこと。
 足手纏いもいいところ、いやむしろ居ない方がマシである。
 弁解の余地もない
 これは報酬全額差し引き、ついでに服のクリーニング代を請求されてもおかしくない。
 さらにはギルド資格を剥奪されても文句は言えないほどの失態だ。

「あの~カインさん」
「なんだ?」
「非常に申し上げにくいのですが……今回の報酬は貢献度によって変化する場合もある、と伺っています」

 出発間際、支部長から受け取った契約書には但し書きがあった。
 早い話、期待以上の働きをすれば報酬を増やすという冒険者のやる気を出すためであり、一方で碌に成果を出せなかった冒険者に対しての制裁を兼ねた文言である。

「……それがどうした?」
「今回の私の貢献を鑑みて報酬額をご変更いただきたいのですが………ん?」

 話の途中で他の生き物の気配を察知して喋ろうとしていた口を閉じる。
 巧妙に隠しているようだが、急所を睨め付けるような複数の殺気を鋭敏に感じ取れる。
 足音と距離の詰め具合から見て尾行は得意ではない集団のようだ。

「これは……まずいですね」
「何かあったのか?」
「尾行されてます。七時の方向に軽装の男が一人。二時の方向に一人の計二人ですね」

 カインの手を引いて声のボリュームを落として尾行者の情報を共有する。
 このまま三十分ほど川沿いを北上すれば街が見えてくる。
 しかし、果たして尾行され慣れていないカインを連れて無事にたどり着けるか。
 私の目論見に気づいたのか、尾行していた連中が一斉に動き出した。

「さっすが冒険者。死に汚いだけあって、命の危機には敏感だなあ!」

 全身薄汚れ、皮鎧を身に纏った男が大きく湾曲した刀剣を抜刀しながら姿を現す。
 顔に大きな切り傷、首から肩まで爛れた火傷の跡に覆われていた。
 一目で私を冒険者と見抜いた辺り、見かけによらず観察眼は鋭いようだ。

「まあまあ、ここは互いに歩み寄りましょう。一つビジネスの話をしようではありませんか」

 火傷男を宥めながら黒い外套を羽織った眼鏡の男も近づいてきた。
 声は人間離れしたようなしゃがれた老人の声だが、背筋や格好は若人のそれだ。
 火傷男は勿論、私や隣に立つカインよりも細身で、片手に持つ儀仗には仰々しい飾りがついている。
 ローブで顔の上部は見えないが、ヘラヘラと薄ら笑いを浮かべながらも抜かりなく私の装備を確認していた。

「我々が必要としているのはその金髪の男性なんですよ。手荒なことはしたくないので、出来れば大人しくついてきて欲しいのですが……」

 チラリとカインの顔色を伺うと呆れたようにため息をついてやれやれと肩を竦めた。

 細身の男がペラペラと喋っている間に周囲数キロに渡って確認し、他に人影がないことに安堵する。
 どうやら男の目的は仲間が来るまで時間稼ぎではなく文字通り交渉のようだ。
 事前に聞いていた命を狙ってくる連中とは別口かもしれないので情報を引き出す必要がある。

 さて、ぶちのめしてから話を聞き出すにしても問題は目の前に立つ細身の男だ。
 カインと同じく魔力持ちだと思われるが、目深にかぶったローブと分厚い眼鏡のせいで瞳を確認できない。
 見掛け倒しのはったりをかますためだけに儀仗を用意するとは思えないので、魔力持ちとみて間違いない。
 一撃で昏倒ないし首を掻っ捌いて呪文の詠唱を阻止しないと形勢逆転もあり得るから、慎重に行動する必要がありそうだ。
 昼間ではナイフの刃が太陽光を反射して気づかれる可能性があるので、念のためにサスタスでぶちのめすことにしよう。

「勿論無料タダで、とは言いません。貴女が受け取る予定だった報酬の二倍、こちらで払いましょう」

 思わず吹き出しかけたが頬の内側を噛んで耐え忍ぶ。
 細身男の言葉に火傷男も神妙な顔で同調するものだから可笑しくて可笑しくて堪らない。
 もし、私の受け取る予定の報酬を聞けば目をまん丸にしてあんぐりと口を開けてぶったまげるだろう。二重の意味で。

「……『死体漁り』のサナさんであれば、我々の仲間になっていただくのもアリですね。どうです、この際冒険者なぞ日陰にいるよりも稼ぎの良い仕事を斡旋しますよ?」

 無言を貫いた私に少し焦りを見せたのか細身男が譲歩してきた。
 私のことまで知っているとは、街に出入りしている輩のようだ。
 カインは見た目は麗しいので人攫いに狙われてもおかしくないのでその筋かと思っていたが見当は外れた。
 もう一つの可能性、モルズ教団の可能性がある。
 さらに情報を聞き出しつつ油断させる為に敢えて誘いに乗る素振りを見せておこう。

「コイツにそれだけの価値があるなんて信じられないんだけど?」

 ちょっと気怠げに喋りつつカインに指を向け、眉を顰める。
 傍目から見れば誘いに応じかねない言動に細身男や火傷男が顔を見合わせ、しめしめと悪どい笑みを浮かべた。

「そ、そんな……!! やはり報酬金に不満があったのか!?」

 なにやら隣にいるカインまで驚愕の表情をしているので、多分私の演技は上手くいっているのだろう。
 あるいは、私の意図を汲んで咄嗟に演技してくれたのかもしれない。

「俺らのボスがソイツを御所望なんだよ。理由は知らねえけどな」

 すっかり仲間になると信じ込んでいるのか火傷男が饒舌になって喋り始めた。
 組織として動いているなら、この後報復されることも視野に入れて行動する必要がありそうだ。

 街に戻った時に行わなくてはいけないことリストの項目が一つ増えたところで、今度は彼らの立ち位置について探る。
 ボスについて詳しければ幹部の可能性もあるし、組織の大体の規模が見えてくる。

「ボス?」
「アンタも一目見れば気にいるはずだぜ。なにせアイツは–––––––––––」
「おい、お喋りはそこまでにしておけ」

 火傷男がボスについて何か言いかけたところで細身男が強引に割り込んで阻止した。
 窘められた火傷男は忌々しそうに舌打ちした後、不貞腐れた顔で剣の柄を握って細身男を睨みつける。
 細身男の目元は見えないせいで表情が分からないが、なんとなく私への警戒度が上昇した気がする。

 これ以上はボスについて聞けそうにもないので、ここは一旦諦めてとりあえずぶちのめすことにする。
 カインと男達を見比べ、軽くため息をついてから細身男に向かって拳の間合いまで近づき、利き手ではない方の手を差し出す。

「アンタのところのボスに興味が湧いた。丁度冒険者なんて金にならない仕事を辞めようか考えていたところなんだ」

 慎重に言葉を選びつつ悪者っぽい笑顔を浮かべる。

 魔力持ちの中には呪文を唱えずに効果を発揮できる天性の才能スキルを生まれ持つ存在もいるそうなので、念のために嘘偽りのない言葉だけをツラツラと述べる。
 やはりなのか、細身男は私がそう告げた後ふっと警戒を緩めた。

「……嘘はついていないようですね。我々も歓迎しますよ、『死体漁り』のサナさん」

 すっかり油断した細身男が私の手を握り返す瞬間、その手を思いっきり引っ張って顔面に拳を叩き込む。
 正確に顎を捉え、眼鏡が宙を舞った。

 突然のことに細身男はなす術なく意識を失い、地面に倒れ込んだ。
 その拍子にフードが外れ、茶色の髪と微かに輝く栗色の瞳が太陽の下に晒された。
 見覚えのあるその顔は淫魔討伐でパーティーを組んだ二人の司祭のうちの一人である。

「フィゼル!? どうしてここに……いや、なんでお前が俺を狙うんだ!?」

 思いがけない邂逅にカインが動揺が聞こえたが、今の私に彼の精神を気遣う余裕はない。
 素早く儀仗を遠くへ蹴り飛ばし、私を敵と判断した火傷男の撫で斬りを後ろに飛んで回避する。
 サーベルの刃が逃げ遅れた哀れな髪を数本ほど切り落とした。

「俺を騙しやがったな……!」

 私の一芝居にまんまと騙されたことが気に食わないのか、火傷男は怒りに顔を染めて果敢に切りかかってくる。

「テメェの澄ました顔を切り刻んでから死ぬまでぶち犯してやるからなァ!?」

 聞くに堪えない罵詈雑言と犯罪予告を喚き散らしながらの感情に支配された太刀筋など、剣技に疎くても避けるのは容易。
 この後の話を聞き出すために戦意を削いでおこうと短剣を構えた瞬間–––––––––––

silentiumサイレンティウム hederaヘデラ proviプロヴィ breviブレヴィ

 聞き慣れたカインの声が呪文を唱える。
 火傷男の足元が隆起し、割れた地面から本数を数えるのも馬鹿らしくなるほどの大量の蔦が視界を遮った。
 咄嗟に急ブレーキをかけたことで私も蔦の奔流に飲み込まれる悲劇を寸前で回避した。
 あと数秒遅れていたら間違いなく餌食になっていただろう。
 隙間すら見えない蔦の中からくぐもった悲鳴が聞こえた。

 昏倒しているフィゼルの手を固く縛り、隠し持っていた魔道具を取り上げてから猿轡を噛ませる。
 二人とも無事に無力化できたと信じて警戒を解く。

「ふう……助かりました、カインさん」

 協力してくれたカインに感謝を述べながら振り返った。
 そこにはなんと、腕を組んで不機嫌な様子のカイン。
 微かに聞こえる悲鳴や呻き声を背景曲に顔を顰める彼の瞳はまるで氷が如く。

 ……もしや、フィゼルの顔面をぶん殴ったことに怒っているのだろうか。
 私が知らないだけで、実はお友達なのかもしれない。
 第二のやらかし案件になったらどうしよう。

「捨てられたのかと、思った……」

 そんな私の不安を他所にカインがポツリと呟いた。
 その呟きをすぐに飲み込まなくて数回目を瞬く。
 演技なのかとも思ったが、彼の真に迫った表情を見る限りそうではないらしい。

「いやいやぁ……カインさん、落ち着いて思い出してくださいよ。私たち冒険者が依頼を反故にするとどうなるかご存知でしょう?」
「それもそうだな。いきなりのことで頭が回らなかった」

 依頼人を悪意でもって裏切った場合、その末路は凄惨なものになる。
 当たり前だ、組織としての面子や信用を損なった人間に生きていく場所なんてあるはずがない。
 賞金首リスト入りからの逃亡生活なんて勘弁願いたい。
 そのことを簡潔に伝えれば、カインも納得して自虐的に笑った。
 落ち着いてくれたようでなによりである。

 気を取り直して、蔦のなかで失神していた火傷男を引き摺り出し、下着以外の身包みを剥いで縄で拘束する。
 荷物を漁ると武器やら拘束するための縄の他に、細い鎖に髑髏と二本の剣を交差させたモルズ教団のシンボルマークの指輪を見つけた。
 苦々しい感情を抱えたまま、その指輪をカインに見せる。

「やはりモルズ教団の残党か……コイツらを足がかりに根絶やしにしたいところだな」
「そうですね。まあ、それは殲滅が得意な連中に任せるとして……とにかく安全を確保しつつ彼らのことを通報しておきましょう」

 私の提案にカインも納得して頷いた。
 何か大事なことを忘れているような、中々思い出せないモヤモヤとした蟠りが胸の中にあるが、今は護衛の仕事や連行など一時も気を抜けない状況だ。
 ひとまずモヤモヤは傍に置いておいて、カインの安全を最優先に街まで歩き出した。



 街に到着し、門を見張っていた衛視に軽く事情を説明すると責任者のいる部屋に通された。
 すでに引き渡しは終わり、連絡を受けた他の司祭が駆けつけてカインとなにやら話し合っていた。
 すぐには終わりそうにないのでその間に書類手続きを済ませておく。

「なるほど、街の外で襲撃に遭ったのですね。彼らについては私たちが首長の命により、責任を持って尋問・処罰致します。賞金首の報酬金は後日、ギルドに支払います」
「いえ、あの男は私ではなくカインさんが捕まえたので支払いは教会へお願いします」

 数週間前に起きた強盗事件の容疑者であり、火傷男はその賞金首だったらしい。
 思いがけず拿捕した私たちに報酬金が支払われることになった。
 とは言っても、私がぶちのめしたのはフィゼルという司祭だけで火傷男をズタボロにしたのはカインである。
 報酬金を受け取るべきなのは彼なので、大人しく辞退した。
 衛視は疑惑の眼差しを向けてきたが、嘘はなに一つ付いていないので撤回はしない。

「分かりました。それでは教会の方に支払わせていただきます」

 ようやく納得してくれた衛視が書類に修正を加えると署名してくれた。
 書類を受け取ったので、あとは冒険者ギルドに戻って報告すれば今回の私の仕事は終了する。
 カインを取り巻く状況など、気になるところは多々あるが一介の冒険者にこれ以上首を突っ込む余地はない。
 モルズ教団のことは教会や街の衛視が解決してくれるだろう。

 カインの方を一目見れば、向こうも話し合いが終わったらしい。
 司祭と衛視がなにやら話し合うような雰囲気を醸し出していたので用もない私たちは大人しく部屋を退室した。

「波乱に満ちた調査依頼でしたね~。……それにしても寒い。これは数日中に雪が降り出しそうですね」
「そうだな。そろそろ冬備えが必要になる」

 ただの呼吸にすら白いモヤがかから始め、露出した頰や耳、鼻は外気に冷えて痛みすら感じる。

 見上げた空は鈍色の雲に覆われていて、往来を行き交う人々は背中を丸めて歩いている。
 その手には七面鳥やキノコなどさまざまな食材を入れた籠を持って帰路についているらしい。

「そろそろ感謝祭の季節ですね」
「ああ、祭りの前に面倒事が片付くといいんだが……」

 これからの面倒事を考えて気落ちした様子でカインが呟く。
 項垂れたその姿がほんの少し可哀想になってきたので、借り–––––というか負い目––––––があるので余裕があったら手助けしよう。

 すっかり祭りの装飾に彩られ、冬模様に染まりつつある街の景色のなかを私たちは冒険者ギルドに向かった。
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