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第四章 魔女の国
053-1
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お昼を食べに来たティール様に、ダンジョンで使われる魔力について相談してみた。
「可能ですよ。魔法師団の団員は城の室温管理に魔力を使ってますが、我ら魔術師は然程消費していませんからね」
ティール様の言葉にほっとする。
必要だからとあれこれダンジョンで作っているけど、本来ならありえないものが沢山あるから。
摂理をねじ曲げちゃ駄目だって父さんは言ってた。
パフィだってそう思ってるだろうけど、今はそんなことを言ってられる状況じゃないんだろうな。
北の国とのことが落ち着いたら、変わると思うんだけど。
ノエルさんが料理を盛り付けた皿を持ってやって来て、ティール様の隣に腰掛ける。
「何を話してたの?」
「近頃は香辛料だけでなく野菜もダンジョンから収穫しているので、魔力を凄い使っちゃってるんじゃないかと思って……それをティール様に相談していたんです」
「なるほどね。うちは城内の温度調節に駆り出されてるけど、可能であればアシュリーの手助けをお願いしたいな」
ノエルさんの言葉にティール様が頷く。
「勿論ですよー。そもそもあのダンジョンで様々な物を作ってくれと頼んでるのは王室(こちら)ですからね。
協力は当然のことです」
ラズロさんの案で始まった、大皿から自由に取り分ける方式だけど、ノエルさんの皿によそられた酢漬けを見たら不安になってきた。大盛りだ。
あっという間に足りなくなりそう……。
酢漬けを口にして、しみじみと言うノエルさん。
「あぁ、酢漬けの酸味が身体に沁み渡る……。調節が難しくて結果的に魔力の消費が激しいんだよね、僕。本当に情けない……」
ノエルさんは魔法使いとして優れているから、どうしても高火力になってしまって、ほんのちょっとがとても難しいみたい。
「待っててね、アシュリー。日頃美味しい物を食べさせてもらってるお礼は絶対するからね」
「ありがとうございます」
「天才は大変ですねぇ」
ティール様がノエルさんを見ながらしみじみと言って、言われたノエルさんは複雑そうな顔をした。
「ティールに言われても嬉しくないんだけど」
「褒めましたよ?」
「天才ティールに言われてもあんまり」
「馬鹿にしてないですよ?」
「ティールがそんな性格じゃないのは知ってるけど、なんかもやっとした」
「えぇ? 理不尽では?」
ラズロさんの顔色を伺うと、首を横に振られた。
「ほっとけ。いつものじゃれあいだ」
それを聞いて頷く。
「そう言えば宵鍋行くんでしょ? 僕も行く」
「おぅ」
今夜は人数も多いし、楽しい夜になりそう。
「可能ですよ。魔法師団の団員は城の室温管理に魔力を使ってますが、我ら魔術師は然程消費していませんからね」
ティール様の言葉にほっとする。
必要だからとあれこれダンジョンで作っているけど、本来ならありえないものが沢山あるから。
摂理をねじ曲げちゃ駄目だって父さんは言ってた。
パフィだってそう思ってるだろうけど、今はそんなことを言ってられる状況じゃないんだろうな。
北の国とのことが落ち着いたら、変わると思うんだけど。
ノエルさんが料理を盛り付けた皿を持ってやって来て、ティール様の隣に腰掛ける。
「何を話してたの?」
「近頃は香辛料だけでなく野菜もダンジョンから収穫しているので、魔力を凄い使っちゃってるんじゃないかと思って……それをティール様に相談していたんです」
「なるほどね。うちは城内の温度調節に駆り出されてるけど、可能であればアシュリーの手助けをお願いしたいな」
ノエルさんの言葉にティール様が頷く。
「勿論ですよー。そもそもあのダンジョンで様々な物を作ってくれと頼んでるのは王室(こちら)ですからね。
協力は当然のことです」
ラズロさんの案で始まった、大皿から自由に取り分ける方式だけど、ノエルさんの皿によそられた酢漬けを見たら不安になってきた。大盛りだ。
あっという間に足りなくなりそう……。
酢漬けを口にして、しみじみと言うノエルさん。
「あぁ、酢漬けの酸味が身体に沁み渡る……。調節が難しくて結果的に魔力の消費が激しいんだよね、僕。本当に情けない……」
ノエルさんは魔法使いとして優れているから、どうしても高火力になってしまって、ほんのちょっとがとても難しいみたい。
「待っててね、アシュリー。日頃美味しい物を食べさせてもらってるお礼は絶対するからね」
「ありがとうございます」
「天才は大変ですねぇ」
ティール様がノエルさんを見ながらしみじみと言って、言われたノエルさんは複雑そうな顔をした。
「ティールに言われても嬉しくないんだけど」
「褒めましたよ?」
「天才ティールに言われてもあんまり」
「馬鹿にしてないですよ?」
「ティールがそんな性格じゃないのは知ってるけど、なんかもやっとした」
「えぇ? 理不尽では?」
ラズロさんの顔色を伺うと、首を横に振られた。
「ほっとけ。いつものじゃれあいだ」
それを聞いて頷く。
「そう言えば宵鍋行くんでしょ? 僕も行く」
「おぅ」
今夜は人数も多いし、楽しい夜になりそう。
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