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第三章 ダンジョンメーカーのお仕事
046-3
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翌日、僕たちは殿下とパフィに旅の報告をする事になった。
本当なら殿下の部屋に行くべきなんだけど、殿下が休憩がてら話を聞きたいって言ったらしくって、殿下とトキア様が食堂に来てくれる事になった。
僕とラズロさんはコーヒーやらミルク入りコーヒーを入れる当番。
ノエルさんが旅についての報告をしてくれる事になった。その方が正しく伝わる気がするので、とてもありがたい。
『なるほどな。ミズル草は確かに魔力を帯びているが、あの草とダンジョンの関係性については着目した事がなかったな』
ゆらゆらと尻尾を揺らしながら、パフィはノエルさんの話を聞いている。
殿下はミルクコーヒーを飲んでから言った。
「水晶が群生していたミズル草を萎れさせた……か」
ちらりと僕の方を見たので、頷く。
トラス──魔力水晶がミズル草を萎れさせた事を気にしてるみたいだ。
一瞬でミズル草が萎れてびっくりした。フルールは萎れた草もおかまいなしに食べていたけど、美味しさは変わったんだろうか。
フルールはダンジョンで食事中。一応、ティール様に言われた通り部屋は大きくしておいた。あんまり広くすると必要とする魔力も増えるって事だったから、少ししか広く出来なかった。広すぎてもフルールが困るかなと思って。
「ミズル草はダンジョンの周辺に群生すると思われます。道中、野原に群生したものを見つけましたが、ダンジョンは存在しておりませんでした。
現時点では憶測の域を出ませんが、魔力の滞留する場所にミズル草は根を張り、その後ダンジョンが発生しているのではないかと思料します」
殿下は頷いて、「魔法薬学長に因果関係を調べさせよう」と言った。
全員分の飲み物も用意したので、僕とラズロさんは端っこに座った。
「もしそれが本当なら、なんで知られてないんだよ?」
ラズロさんがノエルさんに訊く。
「レンレンの本に書いてある。焼き払え、って」
ラズロさんはガリガリと頭をかく。
「つまりアレか、群生して邪魔になるから大抵は焼き払っちまって分からないってことか。
ノエルの考えている通りなら、草を焼き払った所で魔力の滞留は止まらねえんだろ?」
そう言う事になるね、とノエルさんが頷く。
「オブディアン」
「はい、殿下」
「魔力の滞留は、目には見えぬものであろう?」
「はい、その通りです。その場所に行けば私達魔法師団の者や魔術師団の者なら分かるでしょうが、離れた場所にいて認識出来るものではございません」
「そのミズル草からポーションが作れると魔法薬学長は言っていたと。ポーションはそこそこに値の張るものだ。もし国内で魔力が滞留する場所に群生したミズル草を採取し、ポーションの原料とするなら、国内のポーションの値段も下げられる。それをどう現実にするかは、魔法薬学長に考えさせるとしよう」
『問題は、そこに出来てしまうダンジョンだな』
パフィの言葉に殿下とノエルさん、トキア様も頷いた。
「それについてはミズル草とダンジョンの関連性が解明されてから本格的に決める事とする」
言い終えると殿下は立ち上がった。みんな一斉に頭を下げる。
「ではまたな、アシュリー」
「はい」
本当なら殿下の部屋に行くべきなんだけど、殿下が休憩がてら話を聞きたいって言ったらしくって、殿下とトキア様が食堂に来てくれる事になった。
僕とラズロさんはコーヒーやらミルク入りコーヒーを入れる当番。
ノエルさんが旅についての報告をしてくれる事になった。その方が正しく伝わる気がするので、とてもありがたい。
『なるほどな。ミズル草は確かに魔力を帯びているが、あの草とダンジョンの関係性については着目した事がなかったな』
ゆらゆらと尻尾を揺らしながら、パフィはノエルさんの話を聞いている。
殿下はミルクコーヒーを飲んでから言った。
「水晶が群生していたミズル草を萎れさせた……か」
ちらりと僕の方を見たので、頷く。
トラス──魔力水晶がミズル草を萎れさせた事を気にしてるみたいだ。
一瞬でミズル草が萎れてびっくりした。フルールは萎れた草もおかまいなしに食べていたけど、美味しさは変わったんだろうか。
フルールはダンジョンで食事中。一応、ティール様に言われた通り部屋は大きくしておいた。あんまり広くすると必要とする魔力も増えるって事だったから、少ししか広く出来なかった。広すぎてもフルールが困るかなと思って。
「ミズル草はダンジョンの周辺に群生すると思われます。道中、野原に群生したものを見つけましたが、ダンジョンは存在しておりませんでした。
現時点では憶測の域を出ませんが、魔力の滞留する場所にミズル草は根を張り、その後ダンジョンが発生しているのではないかと思料します」
殿下は頷いて、「魔法薬学長に因果関係を調べさせよう」と言った。
全員分の飲み物も用意したので、僕とラズロさんは端っこに座った。
「もしそれが本当なら、なんで知られてないんだよ?」
ラズロさんがノエルさんに訊く。
「レンレンの本に書いてある。焼き払え、って」
ラズロさんはガリガリと頭をかく。
「つまりアレか、群生して邪魔になるから大抵は焼き払っちまって分からないってことか。
ノエルの考えている通りなら、草を焼き払った所で魔力の滞留は止まらねえんだろ?」
そう言う事になるね、とノエルさんが頷く。
「オブディアン」
「はい、殿下」
「魔力の滞留は、目には見えぬものであろう?」
「はい、その通りです。その場所に行けば私達魔法師団の者や魔術師団の者なら分かるでしょうが、離れた場所にいて認識出来るものではございません」
「そのミズル草からポーションが作れると魔法薬学長は言っていたと。ポーションはそこそこに値の張るものだ。もし国内で魔力が滞留する場所に群生したミズル草を採取し、ポーションの原料とするなら、国内のポーションの値段も下げられる。それをどう現実にするかは、魔法薬学長に考えさせるとしよう」
『問題は、そこに出来てしまうダンジョンだな』
パフィの言葉に殿下とノエルさん、トキア様も頷いた。
「それについてはミズル草とダンジョンの関連性が解明されてから本格的に決める事とする」
言い終えると殿下は立ち上がった。みんな一斉に頭を下げる。
「ではまたな、アシュリー」
「はい」
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