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第三章 ダンジョンメーカーのお仕事
041-2
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貝と野菜のたっぷり入ったクリームスープを、パフィは満足気に食べてる。
このスープはパフィのリクエストで作っただけあって、喜んでくれてる。
『美味いな。海沿いの街で食べた時より美味い』
香辛料だな、と言ってぺろりと口を舐める。
中身はパフィなんだけど、猫の姿だからか可愛いなぁ。
思わず撫でたら手をぱし、と叩かれた。
僕もスープを口にする。
うん、ラズロさんが言うような、砂のジャリジャリした感じもないし、美味しい。生臭くもないし。
やっぱり鮮度、が大事なんだね。
『第二層が出来たな。後は第三層と第四層。それから第五層だ』
春、夏、秋、冬で四つの層を作るのは分かってたけど、第五層も?
「五つも層を作るの?」
『アマーリアーナからの依頼だ』
アマーリアーナ様に頼まれた物を作るのに層が必要ってこと?
『冬になる前に、無駄に増えたダンジョンも消さねばならんし、忙しくなるぞ』
「どっちもやるの?」
ダンジョンの層も増やして、他のダンジョンも消して、って凄い大変そうに思えるんだけど。
『そうだ。ダンジョンが自然発生するあたりは魔力が滞留しやすい。そこの魔力をこっちに送る必要があるからな』
なるほど。
裏庭のダンジョンはあちこちから魔力を持って来てるんだもんね。でも魔力もいくらでもある訳じゃないし、新しい場所から持ってくる必要があるんだろうな。
おかわり、と言われたのでパフィ用にスープをよそいに厨房に入る。
今日はラズロさんは宵鍋に行ってていない。
香辛料をお裾分けした。宵鍋以外のお店にも少しずつ配るって言ってた。
パフィもそれには反対してなかった。……アマーリアーナ様の魔力で作ったから反対しなかったのかも知れないけど。
『世界中は無理だが、この国にある余計なダンジョンは消しておく。冬の王を作らせない為にもな』
「それなら隣の国のも消した方が良いんじゃないの?」
冬の王が現れると、要請が来るって言ってたし。
『北の国がか? どのツラ下げて依頼するのか、見ものだがな』
「犠牲になるのは、ナインさん達のような魔術師達だよ?」
そのスキルを持っているだけで奴隷にされてしまった。何も悪くないのに。
そうだな、と答えてパフィはしっぽを揺らした。
『使えるかも知れんな』
使える?
『北の国のダンジョンを氾濫させる』
「え?!」
そうなったら奴隷にされた魔術師の人たちが大変な目に遭うだけなんじゃないのかな?
『ダンジョンの奥に、救いを求める者だけが通れる門を作っておけば良い。この国は魔術師が少ないからな、重宝されるだろう』
「それは名案ですね。衣食住を用意しないと」
声がして振り向くとノエルさんが立ってて、目が合うと笑顔で手を振ってきた。
「アシュリー、僕もスープもらって良い?」
「はい、すぐ持って来ます」
立ち上がろうとしたら、止められた。
「大丈夫、自分で用意出来るから」
そう言って厨房に入るノエルさんを見て、パフィが言う。
『大盛りにしてくると思うぞ』
「僕もそう思う」
思っていた通り、ノエルさんはたっぷりスープをよそってやって来た。
満面の笑みで。
『ほらな』
このスープはパフィのリクエストで作っただけあって、喜んでくれてる。
『美味いな。海沿いの街で食べた時より美味い』
香辛料だな、と言ってぺろりと口を舐める。
中身はパフィなんだけど、猫の姿だからか可愛いなぁ。
思わず撫でたら手をぱし、と叩かれた。
僕もスープを口にする。
うん、ラズロさんが言うような、砂のジャリジャリした感じもないし、美味しい。生臭くもないし。
やっぱり鮮度、が大事なんだね。
『第二層が出来たな。後は第三層と第四層。それから第五層だ』
春、夏、秋、冬で四つの層を作るのは分かってたけど、第五層も?
「五つも層を作るの?」
『アマーリアーナからの依頼だ』
アマーリアーナ様に頼まれた物を作るのに層が必要ってこと?
『冬になる前に、無駄に増えたダンジョンも消さねばならんし、忙しくなるぞ』
「どっちもやるの?」
ダンジョンの層も増やして、他のダンジョンも消して、って凄い大変そうに思えるんだけど。
『そうだ。ダンジョンが自然発生するあたりは魔力が滞留しやすい。そこの魔力をこっちに送る必要があるからな』
なるほど。
裏庭のダンジョンはあちこちから魔力を持って来てるんだもんね。でも魔力もいくらでもある訳じゃないし、新しい場所から持ってくる必要があるんだろうな。
おかわり、と言われたのでパフィ用にスープをよそいに厨房に入る。
今日はラズロさんは宵鍋に行ってていない。
香辛料をお裾分けした。宵鍋以外のお店にも少しずつ配るって言ってた。
パフィもそれには反対してなかった。……アマーリアーナ様の魔力で作ったから反対しなかったのかも知れないけど。
『世界中は無理だが、この国にある余計なダンジョンは消しておく。冬の王を作らせない為にもな』
「それなら隣の国のも消した方が良いんじゃないの?」
冬の王が現れると、要請が来るって言ってたし。
『北の国がか? どのツラ下げて依頼するのか、見ものだがな』
「犠牲になるのは、ナインさん達のような魔術師達だよ?」
そのスキルを持っているだけで奴隷にされてしまった。何も悪くないのに。
そうだな、と答えてパフィはしっぽを揺らした。
『使えるかも知れんな』
使える?
『北の国のダンジョンを氾濫させる』
「え?!」
そうなったら奴隷にされた魔術師の人たちが大変な目に遭うだけなんじゃないのかな?
『ダンジョンの奥に、救いを求める者だけが通れる門を作っておけば良い。この国は魔術師が少ないからな、重宝されるだろう』
「それは名案ですね。衣食住を用意しないと」
声がして振り向くとノエルさんが立ってて、目が合うと笑顔で手を振ってきた。
「アシュリー、僕もスープもらって良い?」
「はい、すぐ持って来ます」
立ち上がろうとしたら、止められた。
「大丈夫、自分で用意出来るから」
そう言って厨房に入るノエルさんを見て、パフィが言う。
『大盛りにしてくると思うぞ』
「僕もそう思う」
思っていた通り、ノエルさんはたっぷりスープをよそってやって来た。
満面の笑みで。
『ほらな』
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