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黛 ちまた

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第一章 学園編

ミチル・レイ・アレクサンドリアという方<モニカ視点>

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 ミチル・レイ・アレクサンドリア。
 私が勝手に親友認定しても、怒ることもなく、仕方ない、という顔をして笑った令嬢。
 中学入学時は恐ろしく太っていて、何と自己管理の出来ていない方なのかと軽蔑しておりましたが、日々走り続け、今では学年でも知らぬ者はいない美しい方。
 アッシュブロンドのストレートの髪は一本一本が美しく絹のようで、日々太陽の光を浴びながら走っているとは思えない程に肌は白く、家名と同じ深い緑色をした瞳の持ち主で、物語に出て来る妖精の姫のように、美しい。
 それなのに、彼女は誰に対しても驕ることはないのです。

 入学当時、私は王太子殿下の妃候補に選ばれるべく、どの令嬢よりも相応しくあろうと振る舞ったし、他の生徒の振る舞いにも目を光らせておりました。
 お父様は私に王妃を目指せとおっしゃったことはなかったけれど、私が王妃になればお父様はきっと喜んで下さる、そう信じて疑っておりませんでした。

 誰もが王太子殿下や、公爵家のジェラルド様を熱い眼差しで見つめる中、ミチル様だけは全く関心がないとばかりにお振る舞いになっていたのです。
 最初は、そうやってわざとお二人の関心を引こうとしているのかと思っていたのですけれど、接点を持つ内に、ミチル様がお二人に異性としての興味を一切抱いてないことに気が付きました。

 勉学もお出来になられて、運動もそつなくこなされる。
 爵位の異なる方に対しても態度を変えることなく、どなたにも公平に優しく丁寧に接し、私たちとは違う、高みにいらっしゃるミチル様。
 何てステキな方なのだろうと思っておりました。
 お友達になりたいと思っていた所、殿下やジェラルド様もミチル様の素晴らしさにお気付きになられたようで、よくミチル様に話しかけるようになりました。
 この時のミチル様はまだふくよかでいらっしゃいましたから、顔だけでミチル様に近付いたのではないことは分かりました。
 さすがですわ。
 私もミチル様とお話ししたい。
 ミチル様は、私が殿下とお話ししたいに違いないと思ってらっしゃるようで、ご自身と殿下たちとの会話に自然に私を入れて下さるのです。
 他の令嬢のことも、自然と会話に入れて下さる。
 その公平なお振る舞いに、ミチル様に好感を抱く方は増えていきました。

 殿下やジェラルド様も、ミチル様に心惹かれていくのが手に取るように分かりました。けれど、不思議とそれも仕方ないと自然に受け入れる自分がおりました。
 痩せていく内にミチル様は美しくなられていくし、お心も真っ直ぐで、お二人のどちらのお相手に選ばれても不思議ではありませんでした。
 肝心のミチル様だけが、お二人に関心を抱いておらず、お二人がお可哀相になる程です。

 そんなある日、ミチル様が王子とジェラルド様にお呼び出しを受けたのです。
 これは遂に、お二人からミチル様に愛の告白があるのでは?
 ミチル様を巡ってお二人は……! 恋物語のようです……!
 そう思ったらドキドキしてしまって、いつ皆さまがお戻りになるのか気が気ではなく、そわそわしている内に手に持っていた消しゴムを1ミリ単位で刻んでおりました。
 いけませんわ、物は大事にしなくては。
 隣の席の方の顔色が悪いのは何故かしら。お加減がよろしくないのかしら?
 3人でお戻りになられた所を、ミチル様だけ捕まえて図書室に連行し、何があったのかを尋ねると、ミチル様はご自身に最近起きたこと(婚約者が決まったこと)、王子とジェラルド様から求愛を受けたことを話して下さいました。
 けれど、ミチル様の表情は晴れません。
 よくよく話を聞いておりますと、ミチル様には既に想う方がいらして、その方はキース先生なのだと。
 それなのにアルト侯爵家のルシアン様と婚約が決まり、更に王子とジェラルド様に告白されて、大変お困りのご様子。
 ミチル様は年上好みなんですのね。同い年とは思えない大人びたご様子は、そういった所も関係あるのかもしれませんわね。
 殿下とジェラルド様は、ミチル様に振り向いてもらえるよう、己を磨くとミチル様にお誓いになられたようです。
 ルシアン様、しっかりなさらないとミチル様をお二人のどちらかに奪われてしまいますわよ?






 *****






 高校に入学した時には、ミチル様は妖精姫、と呼ばれておりました。
 その美しい外見と、そのお振る舞いから、その名が付いたのです。いえ、付けたのは私です。
 我ながら良い表現だと思っております。
 本人はまったく自覚がないのがまた、良いのです。

 既にルシアン様との婚約が知られている為、ミチル様に求愛する方はおりませんでした。この国において、アルト侯爵家を敵に回すのは、自殺行為だからです。
 とは言え、中学入学時のルシアン様は、失礼ながら大変野暮ったく、このように美しいミチル様のお相手として相応しいとは思えませんでした。
 家柄も大変素晴らしいですし、頭脳明晰ですし、殿下やジェラルド様には及ばずとも、運動もこなされる方ではありますけれど……。そして何よりあの厚底の眼鏡……。
 中等部一年の終わりに急遽皇都の学院に編入されてしまって、そのお姿を知る者はおりません。
 こちらにもあまりお戻りになることもないとのことでした。
 なんでも、女帝陛下の第二皇女のシンシア様がルシアン様を大変気に入ってらっしゃるとかで、ルシアン様が帰国なさるのを妨害なさっているとのお噂でした。
 シンシア皇女は、ルシアン様のような、草食系(ミチル様に教えて頂きました)がお好みなのかしら? そんな風に思っておりました。



 高校入学式、恐ろしく美しい方が現れました。
 濡れ羽色の黒髪は無造作に扱われているものの、決してボサボサではなく、むしろその無造作が意図されたものであるかのような、男らしさを感じると申しましょうか。
 すらりとした長身痩躯は制服越しに分かる程に鍛えられていて、騎士団長のご令息であるジェラルド様となんら遜色がない程でした。
 金色の瞳は冷たく、見つめられるだけで心を見透かされるような、そんな瞳。
 誰も彼もが、あの美しい方は誰なのかと遠巻きに見つめておりました。何処となくキース先生に似てらっしゃる方ですわ。きっと黒髪の所為ですわね。
 その所為でしょう、ミチル様もその方をじっと見つめてらっしゃいました。その視線に気付いたのか、その方は真っ直ぐにミチル様に近付いて行かれました。
 ミチル様の美しさに早速近付いたのだわ、お守りしなくては、と思っていた私の耳に、驚きの事実が届いたのです。

「僕です、ルシアンです」

 ミチル様の婚約者のルシアン・アルト様……!
 殿下もジェラルド様も、心の何処かで、ルシアン様のことを敵ではないと思ってらっしゃったのだと思います。
 あまりにも変わったルシアン様を見て、お二人は茫然としてらっしゃいましたもの。
 ミチル様と並んでも遜色ない所か、大変お似合いになられているルシアン様に、私の胸はときめきました。
 これは、ミチル様の理想に近付いてらっしゃるのでは?! と。

 学園内は入学早々から二つの話題で蜂の巣をつついたようになっておりました。
 一つは当然、ルシアン様のことです。
 貴族の令息・令嬢の数は変わらない為、中学入学時のメンバーがそのまま高校に持ち上がっておりますから、皆、かつてのルシアン様をご存じなのです。
 ですからそのあまりの変わりように動揺なさっているのです。
 あまりに美しくおなりでしたから、ひと目でルシアン様に恋に落ちた方も少なくなかったようですが、皆さま、ミチル様に勝てるとお思いなのかしら?
 いささか苛立ちましたので、ルシアン様とミチル様は婚約者で、大変お似合いだ、という話を流しておきました。

 ルシアン様は皇都に行かれてから、別人のように高成績を各方面で発揮されたようです。
 あんなにひょろりとしてらっしゃったのに、乗馬も大変お得意で、剣術大会でも優勝なさる程の腕前とのこと。ここまで来ると別人ですわね。
 ですが、ミチル様のお相手として王子とジェラルド様と戦わなくてはいけないのですから、当然ですわね。

 それからもう一つの話題は、高校から特別に入学が許された平民の女性のことです。
 キャロル様とおっしゃって、大変可愛らしいご容姿の方で、ルシアン様が指導担当にお付きになられたらしいのです。
 ルシアン様は高等部の授業内容も飛び級で修めてらっしゃいますし、ミチル様という婚約者もいらっしゃるから平民の方を相手に間違ったことも起きないだろう、ということで担当になったのだと伺いました。
 ですがこの方、初日にして悪い噂しか耳に入って来ません。
 平民の方を貶めてそのように言われてるのかと思いましたが、そうではなく、本当にとんでもない方だったのです。
 何人かの令嬢が話しかけても無視なさり、男性にばかり話しかけるのだそうです。
 ルシアン様が指導担当についた途端、所構わずルシアン様に接しようとし、ルシアン様は大変ご迷惑されているとのことでした。
 婚約者のいる異性にそのようにするなんて、指導担当から外れるのもそう遠くないだろうと初日に言われてしまう程です。
 問題児ですわ。

 ルシアン様がミチル様の元を訪れ、明日からランチを一緒にと約束をしにいらした際、キャロル様もついて来られた挙句、明日以降のランチにご自身も混じろうとなさり、ルシアン様に凍てつく眼差しで見られておりました。当然ですわ!
 二年ぶりにやっと再会した婚約者たちに割って入ろうだなんて、とんでもないことです!
 これだけで私、キャロル様を敵認定したいぐらいでした。

 私とミチル様、王子とジェラルド様の四人でランチをご一緒した後、ミチル様はお一人で図書室に向かわれました。
 ルシアン様はミチル様の後ろ姿を目で追ってらっしゃったので、きっと図書室に行かれたのだと思います。
 うふふふふ、ステキですわ。
 その後、ミチル様はお倒れになったそうで、ルシアン様に寮までお送りいただいたのだそうです。
 図書室で何が?!
 用事なんて放って置いてついて行けば良かったですわ!!



 ルシアン様のミチル様溺愛っぷりは、瞬く間に校内に伝わりました。
 あまりの甘さに戸惑うミチル様の愛らしさに皆さま、メロメロのようです。当然私もメロメロです。
 いつも泰然自若としてらしたミチル様が、ルシアン様の一挙手一投足に翻弄されて、戸惑ってるのです。
 愛らしくない筈がありませんわ。
 ルシアン様が発する甘い言葉も令嬢たちを次々と気絶させております。なかなかの破壊力ですわ。
 私はそんなお二人の様子を窺うのが何よりの楽しみになりました。速やかに情報を収集する為に、誰かを配置したほうがいいかも知れませんわ。

 入学早々からルシアン様は全力でミチル様を口説き続けていらっしゃって、大変好感が持てます。
 家柄と容姿だけでミチル様を物にしようなんて甘いですわ。
 着実にミチル様の気持ちを追い込んでいる感じが、かつての草食系の印象とは異なって、良い感じです。
 そんなお二人の邪魔をするキャロル様は、本日もやって下さいました。
 ルシアン様にお菓子を作っていらしたようなのですが、それを断られた腹いせにミチル様がお礼としてお作りになったお菓子を床に叩きつけて泣いて去ったのです。
 お待ちになって、そこで泣くのは貴女ではなくてミチル様ですわ!
 もうキャロル様は私の敵です!
 腹が立って仕方がない私に、ミチル様は渡すタイミングが良くなかった、と何事もなかったようにおっしゃるのです。失敗した時用に多く作ったのを殿下たちに渡そうと予備があったので良かったと。
 キャロル様が壊してくれたおかげで、予備を王子たちに渡してルシアン様の気持ちを傷付けずに済んだから良かった、とおっしゃるのです。
 どれだけ心が広いんですの?!

 ルシアン様はミチル様のお菓子をキャロル様が台無しにしたことを大変お怒りで、キャロル様の指導担当から外して欲しいと先生方に談判されたようです。至極もっともなお申し出です。
 これ以上お二人の邪魔をしないでいただきたいですわ。そう思っていたのに、キャロル様はミチル様の元に怒鳴り込んで来たのです。
 よりによって、ミチル様の元に!!
 ルシアン様がキャロル様の指導担当から外れたのをミチル様の仕業だと断罪し、今すぐ担当に戻せと。
 自分とルシアン様の邪魔をするなと言うのです! この方の頭はどうなってますの!?
 私を始め、他の令嬢たちは怒りに震えていたというのに、ミチル様はいつも通りの落ち着いた様子で、キャロル様の発想を斬新だとおっしゃるだけなのです。
 さすがにキャロル嬢も己が何を言ってるのか、恥ずかしくなったようですが。
 驚いたことに、ミチル様はその後、キャロル様に、何を以て自分がルシアン様に愛されてると誤解しているのか教えて欲しいとおっしゃったのです。
 ミチル様とは思えぬお言葉に、私たちは固唾を飲んで見守りました。
 しかもミチル様は、ご自身がどれだけルシアン様に愛されているのか、教えてさしあげましょうか? とおっしゃってキャロル様に止めを刺しました。
 何と心のスッとしたことか。
 逃げ去るキャロル様を見送って少しして、ミチル様が顔を真っ赤にして泣きそうな顔で私に抱き付いていらっしゃって、怖かったとおっしゃるのです。
 あぁ、なんて可愛らしい!
 本当はあんなことおっしゃりたくなかったのに、勇気を出されたのだわ。ルシアン様との愛の為に!
 これは是非、ルシアン様に教えてさしあげなくては……!
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