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北の帝国と非有の皇子

夜想話 そら とぶ おしろ と ざんこく な じょおうさま

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あんまり読まなくて大丈夫です。病むので。
絵本ぽい感じでひらがな文章です。

カクヨムさんのサポーター用小話よりお引っ越しのため引っ張ってきました。他の平和なお話はどうするか迷い中です。
コチラは神様お願い!の過去の話になります。気になった方のみお進みください。












◆◇◇◇◇








そらとぶおしろと ざんこくな じょおうさま








むかしむかしのおはなしです。





むかしむかしおそらには、
そらとぶおおきなおしろがありました。

そらとぶおしろには、
ばらがだいすきな、
ざんこくなじょおうさまがすんでいました。

そらとぶおしろには、
なんでもできる、
とてもすごいまじゅつしがすんでいて、
ざんこくなじょおうさまも、
そのまじゅつしのひとりでした。

あるひ、
ちじょうのくにのおうさまのこの、
おうじさまが、
ふじのやまいにかかり、
みおものおきさきさまをくににのこして、
なんでもできるまほうつかいの、
そらとぶおしろの、
じょおうさまをたずねました。

「じょおうさま、
どうかおねがいです、
わがむすこのいのちを、
おたすけください」

と、
ちじょうのおうさまは、
そらとぶおしろのじょおうさまにおねがいしました。

じょおうさまは、
たからかにわらい、

「どうしてわたくしが、
ちじょうをはいまわる、
みじめなむしをたすけなければならないの?」

といいました。

どうしても、
おうじさまのいのちをたすけてもらいたいおうさまは、
こうべをたれて、
こんがんしました。

「どうか、
どうか、
どうかおねがいいたします。
じょおうさま、
このみは、
いかようになってもかまいません。
おねがいです、
おうじのいのちを、
おたすけください!」

そらとぶおしろのじょおうさまは、
ひっしにこんがんをするおうさまを、
いやそうにみていいました。

なぜなら、
ちじょうのおうさまのむすこをたすけたとしても、
じぶんには、
なにもうまみがないとおもっていたからです。

「そのみを、
いかようにしてもいいというなら、
おまえたちのあたまをすげかえよう」

じょおうさまは、
おうさまがなにかをいうまえに、
おうさまと、
おうじさまのくびを、
なんでもできるまほうで、
あべこべにしてしまったのです。

とてもおこった、
おうじのからだを持ったおうさまはじょおうさまを、
おそいます。

「そのみは、
どうなってもいいといったじゃない」

と、
おそわれた、
そらとぶおしろのじょおうさまはおこり、
みおもの、
ちじょうのおうさまのおきさきさまがまっている、
ちじょうのくにをやきはらいました。

こげて、
なんにもなくなったちじょうのくにをみて、
なげきかなしんだ、
おうじのからだをもった、
おうさまと、
おうさまのからだをもった、
おうじさまは、
そのまま、
そらとぶおしろから、
なげだされてしまったのです。



ひらひら



ひらひら



おうじのからだをもった、
おうさまと、
おうさまのからだをもった、
おうじさまは、
ちじょうにまっさかさまに、
おちてゆきます。

そのようすを、
そらとぶおしろのまほうのかがみでみていた、
そらとぶおしろのじょおうさまは、
てをたたいてよろこびました。

「ちじょうのごみむしでも、
きれいなまっかなばらをさかせるのね」

そのざんこくで、
ゆきすぎたこういに、
ほかのちじょうのくにのおうさまたちは、
こうぎします。

しかしそらとぶおしろのじょおうさまは、
じぶんはわるくない。
そのみがどうなってもいいといったから、
あたまをすげかえて、
おうさまのけんこうなからだを、
おうじのあたまにつけて、
なおしたというのに、
おそわれたので、
かえりうちにしたのだという。

そのことばに、
やきはらわれたくにから、
たこくにとついだおうぞくたちや、
やきはらわれたくにに、
とついだむすめがいた、
たこくのきぞくたちが、
そらとぶおしろのじょおうさまのしょぎょうに、
おこり、
せんせんふこくをします。

「よかろう。
ちじょうのごみが、
なんにんこようとも、
かみたるわたしのまえまでは、
これぬであろう」

そらとぶおしろのじょおうさまは、
むじょうにも、
せんせんふこくした、
ちじょうのくにぐにをやきはらい、
ついでとばかりに、
となりあった、
かんけいのないくにまで、
やきはらってしまいました。

そらとぶおしろから、
ちじょうをみわたすかぎり、
くにも、
まちも、
むらも、
まっくろけっけで、
なぁ~んにもなくなってしまいました。

「てんくうをしはいする、
かみたるわたしに、
ちじょうをはいまわるごみむしごときが、
きばをむくとはおろかなり」

そらとぶおしろのじょおうさまのこうげきで、
なんぜん、
なんまん、
なんぜんまんの、
いのちがうしなわれていきます。

そのこういにおこった、
ほんもののかみさまは、
そらとぶおしろのじょおうさまにいいました。

「じひのこころをもたぬものよ、
おまえもつばさをもがれ、
いもむしのように、
じべたにはいつくばるがいい」

かみさまのことばとともに、
おおきなかみなりが、
そらとぶおしろにたくさんおち、
そらとぶおしろをこわします。

「やめて!

やめて!

わたしのおしろをこわさないで」

じょおうさまは、
こんがんします。

それでもかみなりはやみません。

「やめて!

やめて!」

そらとぶおしろのけっかいはやぶられ、
ついに、
そらとぶおしろはかたむき、
どこにいたのか、
たくさんのひとや、
どうぶつたちが、
ちじょうにぱらぱらとおちてゆきます。
まっかなおおきなばらが、

たくさん、

たくさん、

たくさん、

あっちにも、

こっちにも、

さきました。

「やめて、

やめて、

あやまるから、

もうなにもこわさないで」

そらとぶおしろに、
ひとりぼっちになってしまった、
じょおうさまは、
なきながら、
かみさまに、
こんがんしていました。

「やめて、
やめて、
わたしのはらからをころさないで」

しかし、
かみさまはゆるしません。

じぶんがこんがんされるたちばだったとき、
じょおうさまはどうだったか。
じぶんのたちばが、
ぎゃくになったとき、
なぜねがいがとどけられると、
おもうのか。

かみさまは、
はじをしりなさいとおこりました。

「やめて、 

やめて…」

いまなお、
こんがんしつづける、
じょおうさまに、
かみさまはいいました。

「そんなに、
かみになりたいのなら、
かみにしてやろう。 
そのかわり、
こんかい、
おまえがころした、
すべてのものの、
りんねを、
みらいえいごうみとどけ、
うまれてきたことを、
よろこべるよう、
たましいをすくうがよい」

かみさまがそういうと、
じょおうさまは、
ひかりにつつまれてきえてゆきます。

そうしてだれもいなくなった、
そらをとんでいたおしろは、
ちじょうにおち、

なんぜんねんも、

なんぜんねんも、

だれにも、

しられることなく、

もりのなかでねむりつづけています。





むかしむかしのおはなしです。



_________________________________________







あの子…の


の魂が…見つからない…


私のもあがなえず…


このまま消滅するなんて…




時空の狭間が…


あの子を見つける前に消えてしまうより…




時空の狭間に飛び込んだ私の残った小さな意識カケラは、時空の歪みに翻弄され存在カケラをさらに小さくしていった。




しばらくすると、長い時空の狭間の先に輝く魂がみえた。




何千年も探したあの魂。



「ああ……!」




「ああ!! やっと見つけた……私が頭をすげ替えた……」





「………!」






~~~~~~~~~~~~



とか言う話があったとかなかったとか…
那由多は勝手に勘違いして元女神を男神にしてしまったのです。とかなんとか



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