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解呪方法と幼児
幼児×不労所得
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(餅は餅屋だよなー♪)
『スキルを上げる良い機会じゃないですか』
(やっぱり素材の事とか仕入れとかもあるし、その道のプロに頼んだ方が良いよ)
『そうやって楽を覚えたら、将来ダメおじさんになっちゃいますよ』
ツクヨミの、未来予想図『暫定ダメおじさん』攻撃にも怯む事なく、依代やベットマット、家具の出来に満足しながら商業ギルドに足を進める。
途中、高級そうな陶器のお店があったのでオークションで落札できなかった無念をここで晴らすため、母様用に洒落たティーセットや食器類を購入した。
母様は尻尾をブンブンさせて喜んでいたよ。
いつかまた出会えるはずのあの精霊の子の為に、母様を笑顔でいっぱいにさせておこうと思う。
孤児院でパンを受け取りパンの代金や必要な小麦粉や食材、燃料用の魔石などを置き、ぐだぐだと(指定の時刻まで)寄り道をして、ようやっと商業ギルドに着いた。
受付まで行くと副ギルドマスターが奥の部屋から出てきて、簡易の調理場へ案内してくれた。レシピ登録用の商談ルームのようだ。小さなダイニングテーブルなども揃ってる。複数人のギルド職員も一緒だ。
「さて、早速味見の方となりますが…」
副ギルドマスターはチラリと母様を見て母様が作るのかと判断に困っているようだ。自分が調理をするのかと、やる気満々満ち溢れる母様だったけど、お付きの人からお嬢様は豪快です。と聞いているので、簡単なことだけしてもらうことにした。
「揚げた芋を作るので少々お待ちいただいても良いですか?」
「揚げた芋ですか?わかりました」
いつでもすぐ揚げれるように、よく洗って芽を取った芋をくし切りにし、水にさらして水分をとった物が収納に常備してある。孤児院に行った時など重宝するので、孤児院のみんなに手伝ってもらって、ついでに数の暴力で沈殿した澱粉やなんかもとって、大量にストックしてあるのだ。
それを熱した油に入れていく。油が跳ねないように慎重に少しずつねと言って母様に任せる。母様は容赦なくザバザバドボドボ油の中に芋を放つけど、鍋の容量に対してカット芋の量は少なくしている。フフフ。
『いやー。見てて清々しい程、豪快ですね』
(豪快だろうがなんだろうが、目に入るものをコントロールすれば料理に失敗などないのだよ!ハッハッハ!)
その間に塩と胡椒を用意する。調味料の量も調整すれば完璧ですよ。
油の中の芋を軽くほぐして貰い、おっと危ないからゆっくりね。そしてしばし待つ。や。そんな激しくいじくり回さなくても大丈夫ですよ。
先程受け取ったイズンさんに作ってもらった、取っ手がついた金網ザルを用意して、良い感じに揚がったらザルですくってもらって油を切る。ラードで揚げたからコッテリとしてうまいと思う。
そこに良い感じに油が切れたら、塩コショウを振りかけ…うん。母様ボトっと1箇所に落としましたね。お祖父様とティーモ兄様がハラハラと心配して見てる。良いんですよく混ぜれば。なんとなく1箇所に塩味が固まってそうだけど完成です。
それとは別に森林魔牛のソテーをサッと作って保温して寝かせる。醤油用の焼き肉だ。
「出来ました!こちらに今回ご紹介する調味料を付けて味見して貰おうかと思います」
「成程。こちらの芋だけでも美味しそうですね」
「ハーブやチーズなど細かくしたものを振ってお酒のおつまみにも良いですよ」
「それはそれは、そちらも作って下さるのですか?」
おっと藪蛇だぁ。
「はぃー」
とりあえず肉を休ませている間、フライドポテトでケチャップの味見をすすめた。母様は上手くできたフライドポテトを、お祖父様と怯えるティーモ兄様に一つずつ食べさせていた。私だってこの位出来ます!とドヤっていたよ。お祖父様は母様のフライドポテトが上手くできてることに感動して泣いていた。一体過去に何があったというのか。
「揚げた芋は塩と香辛料だけでも美味いですが、このソースが加わりますと、より美味しさが引き立ちますね。他にどの様な使い道がありますか?」
「米や麺類などと炒めたり、グリルしたソーセージなどの肉類、野菜など合いますので調理人の知恵によって千差万別の万能調味料となります」
「ほう!それは素晴らしい!」
「更にこの秘蔵のマヨネーズと言うものと合わせれば、魚介にも合うソースができます!」
「ほう!ほう!マヨネーズ!孤児院の屋台で人気のあの!そちらも制作業者が謎でしたがナユタさんがお作りになったのですね!」
「はい!…あっ!」
(アーーーーッ!つい言ってしまった!)
調子こきおじさんとは俺の事だ…ハニトラに簡単にかかって、ペロっと社外秘喋っちゃう真性ダメおじさんに将来なってしまうんだ。
『この場合モジャトラと言うか、勝手にペロっと喋ってましたよね?』
(いや。もふもふは受け入れるが、髭とかモジャモジャは範囲外だから)
『体毛という点では同じでは?』
(いや全っ然違うから!)
話が逸れまくったが仕方がない。
細菌による危険があって、他にレシピを教えられない事など、洗いざらい経緯を副ギルドマスターにお伝えした。そういう点で、危険性とか知っている人がいた方がいいと思えたしね。
「成程。浄化を使えるものだけが作れる、特殊なソースなのですね。ならば秘匿レシピとして、商業ギルドと契約し登録をすると宜しいでしょう」
「はい。宜しくお願いします」
それから寝かせた肉に、程よく火が入ったところで一口大に切ったものを、醤油とバルサミコ酢、森林蜂蜜、赤ワインで作ったソースをかけて試食し、醤油は大蒜や牛酪に合わせても美味しいことを伝えた。こちらも塩と同じで色々な料理に使える。付け合わせに余った揚げ芋に、チーズを削って(イズンさんにチーズおろしを作ってもらった)大蒜にローズマリーやなんかのハーブをかけたものを出した。どれも美味しい、酒が飲みたいと好評だ。
ただこの醤油と味噌は、俺の時間操作の魔法をつかった。俺の頭ほどの小さな瓶を発酵の為、半年程時間促進しただけで魔力切れで失神した。もうやりたく無いから今は自然に任せた樽を何個か発酵させている。他で作ってくれるなら、そちらに縋りたい気分だ。地味な作業だけど幼児には大変なのだ。この際、この醤油と、序でに味噌のレシピは使用料を取る形で公開しようと思う。ここで不労所得ってやつだ。ただこの世界に大豆と麹菌があるかは謎なんだが…まぁ色々な豆で実験してくれ。
そして焼飯オムライス。肉とか微塵切りにした香味野菜を米と炒めて醤油で味付けしてふわふわたまごオムレツを乗っけてケチャップをかけたものだ。中の米はケチャップと牛酪で炒めても美味い。これも公開レシピにした。次来た時にこの炒飯オムライスがどんな進化を遂げているのか楽しみだ。
細々とした契約内容に目を通し、小さな手でサインを書き込む。自分には漢字に見えているが相手側には自分たちの文字に見えているのが不思議だった。
粗方の契約は終わり、次回持ってくる聖水の量を決め(俺の背丈より大きめの水瓶一杯分となった)クリスタルの使い方を今一度レクチャーして貰い、やっと我が家へと帰路に着く。
かなり長かったが、ようやく皆んなの呪いがどうにか出来そうな道具たちも揃った。そしてあとは神頼みだ。
門番のヴィルヴィルさんに、また来ます!と挨拶をして、ある程度街との距離が離れたら…空間転移
目の前は、見慣れた天空の城郭都市『妖精の箱庭』の入口の門だ。
『スキルを上げる良い機会じゃないですか』
(やっぱり素材の事とか仕入れとかもあるし、その道のプロに頼んだ方が良いよ)
『そうやって楽を覚えたら、将来ダメおじさんになっちゃいますよ』
ツクヨミの、未来予想図『暫定ダメおじさん』攻撃にも怯む事なく、依代やベットマット、家具の出来に満足しながら商業ギルドに足を進める。
途中、高級そうな陶器のお店があったのでオークションで落札できなかった無念をここで晴らすため、母様用に洒落たティーセットや食器類を購入した。
母様は尻尾をブンブンさせて喜んでいたよ。
いつかまた出会えるはずのあの精霊の子の為に、母様を笑顔でいっぱいにさせておこうと思う。
孤児院でパンを受け取りパンの代金や必要な小麦粉や食材、燃料用の魔石などを置き、ぐだぐだと(指定の時刻まで)寄り道をして、ようやっと商業ギルドに着いた。
受付まで行くと副ギルドマスターが奥の部屋から出てきて、簡易の調理場へ案内してくれた。レシピ登録用の商談ルームのようだ。小さなダイニングテーブルなども揃ってる。複数人のギルド職員も一緒だ。
「さて、早速味見の方となりますが…」
副ギルドマスターはチラリと母様を見て母様が作るのかと判断に困っているようだ。自分が調理をするのかと、やる気満々満ち溢れる母様だったけど、お付きの人からお嬢様は豪快です。と聞いているので、簡単なことだけしてもらうことにした。
「揚げた芋を作るので少々お待ちいただいても良いですか?」
「揚げた芋ですか?わかりました」
いつでもすぐ揚げれるように、よく洗って芽を取った芋をくし切りにし、水にさらして水分をとった物が収納に常備してある。孤児院に行った時など重宝するので、孤児院のみんなに手伝ってもらって、ついでに数の暴力で沈殿した澱粉やなんかもとって、大量にストックしてあるのだ。
それを熱した油に入れていく。油が跳ねないように慎重に少しずつねと言って母様に任せる。母様は容赦なくザバザバドボドボ油の中に芋を放つけど、鍋の容量に対してカット芋の量は少なくしている。フフフ。
『いやー。見てて清々しい程、豪快ですね』
(豪快だろうがなんだろうが、目に入るものをコントロールすれば料理に失敗などないのだよ!ハッハッハ!)
その間に塩と胡椒を用意する。調味料の量も調整すれば完璧ですよ。
油の中の芋を軽くほぐして貰い、おっと危ないからゆっくりね。そしてしばし待つ。や。そんな激しくいじくり回さなくても大丈夫ですよ。
先程受け取ったイズンさんに作ってもらった、取っ手がついた金網ザルを用意して、良い感じに揚がったらザルですくってもらって油を切る。ラードで揚げたからコッテリとしてうまいと思う。
そこに良い感じに油が切れたら、塩コショウを振りかけ…うん。母様ボトっと1箇所に落としましたね。お祖父様とティーモ兄様がハラハラと心配して見てる。良いんですよく混ぜれば。なんとなく1箇所に塩味が固まってそうだけど完成です。
それとは別に森林魔牛のソテーをサッと作って保温して寝かせる。醤油用の焼き肉だ。
「出来ました!こちらに今回ご紹介する調味料を付けて味見して貰おうかと思います」
「成程。こちらの芋だけでも美味しそうですね」
「ハーブやチーズなど細かくしたものを振ってお酒のおつまみにも良いですよ」
「それはそれは、そちらも作って下さるのですか?」
おっと藪蛇だぁ。
「はぃー」
とりあえず肉を休ませている間、フライドポテトでケチャップの味見をすすめた。母様は上手くできたフライドポテトを、お祖父様と怯えるティーモ兄様に一つずつ食べさせていた。私だってこの位出来ます!とドヤっていたよ。お祖父様は母様のフライドポテトが上手くできてることに感動して泣いていた。一体過去に何があったというのか。
「揚げた芋は塩と香辛料だけでも美味いですが、このソースが加わりますと、より美味しさが引き立ちますね。他にどの様な使い道がありますか?」
「米や麺類などと炒めたり、グリルしたソーセージなどの肉類、野菜など合いますので調理人の知恵によって千差万別の万能調味料となります」
「ほう!それは素晴らしい!」
「更にこの秘蔵のマヨネーズと言うものと合わせれば、魚介にも合うソースができます!」
「ほう!ほう!マヨネーズ!孤児院の屋台で人気のあの!そちらも制作業者が謎でしたがナユタさんがお作りになったのですね!」
「はい!…あっ!」
(アーーーーッ!つい言ってしまった!)
調子こきおじさんとは俺の事だ…ハニトラに簡単にかかって、ペロっと社外秘喋っちゃう真性ダメおじさんに将来なってしまうんだ。
『この場合モジャトラと言うか、勝手にペロっと喋ってましたよね?』
(いや。もふもふは受け入れるが、髭とかモジャモジャは範囲外だから)
『体毛という点では同じでは?』
(いや全っ然違うから!)
話が逸れまくったが仕方がない。
細菌による危険があって、他にレシピを教えられない事など、洗いざらい経緯を副ギルドマスターにお伝えした。そういう点で、危険性とか知っている人がいた方がいいと思えたしね。
「成程。浄化を使えるものだけが作れる、特殊なソースなのですね。ならば秘匿レシピとして、商業ギルドと契約し登録をすると宜しいでしょう」
「はい。宜しくお願いします」
それから寝かせた肉に、程よく火が入ったところで一口大に切ったものを、醤油とバルサミコ酢、森林蜂蜜、赤ワインで作ったソースをかけて試食し、醤油は大蒜や牛酪に合わせても美味しいことを伝えた。こちらも塩と同じで色々な料理に使える。付け合わせに余った揚げ芋に、チーズを削って(イズンさんにチーズおろしを作ってもらった)大蒜にローズマリーやなんかのハーブをかけたものを出した。どれも美味しい、酒が飲みたいと好評だ。
ただこの醤油と味噌は、俺の時間操作の魔法をつかった。俺の頭ほどの小さな瓶を発酵の為、半年程時間促進しただけで魔力切れで失神した。もうやりたく無いから今は自然に任せた樽を何個か発酵させている。他で作ってくれるなら、そちらに縋りたい気分だ。地味な作業だけど幼児には大変なのだ。この際、この醤油と、序でに味噌のレシピは使用料を取る形で公開しようと思う。ここで不労所得ってやつだ。ただこの世界に大豆と麹菌があるかは謎なんだが…まぁ色々な豆で実験してくれ。
そして焼飯オムライス。肉とか微塵切りにした香味野菜を米と炒めて醤油で味付けしてふわふわたまごオムレツを乗っけてケチャップをかけたものだ。中の米はケチャップと牛酪で炒めても美味い。これも公開レシピにした。次来た時にこの炒飯オムライスがどんな進化を遂げているのか楽しみだ。
細々とした契約内容に目を通し、小さな手でサインを書き込む。自分には漢字に見えているが相手側には自分たちの文字に見えているのが不思議だった。
粗方の契約は終わり、次回持ってくる聖水の量を決め(俺の背丈より大きめの水瓶一杯分となった)クリスタルの使い方を今一度レクチャーして貰い、やっと我が家へと帰路に着く。
かなり長かったが、ようやく皆んなの呪いがどうにか出来そうな道具たちも揃った。そしてあとは神頼みだ。
門番のヴィルヴィルさんに、また来ます!と挨拶をして、ある程度街との距離が離れたら…空間転移
目の前は、見慣れた天空の城郭都市『妖精の箱庭』の入口の門だ。
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