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6.これからは……
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その後。
月曜日は休んでてねって云われた。
私がいると、矛先がそっちに向いちゃうから、って。
それに、
「俺の女、ここまで傷つけて。
死ぬほど後悔、させてやる」
くすくす笑ってる、よ、嘉規(よしのり)……さんは、めちゃくちゃ怖くて、私の方が泣きそうでした。
嘉規さん曰く、円満に話し合いは終了し、西田くんは会社を辞めた。
もう西田ママからかかってくることはないと思いつつも、嘉規さんの勧めもあって、携帯は解約し新規契約をした。
「逆恨みされると面倒だし。
まあ、そうなったらそうなったで、俺が痛い目みせてやるけどな」
やっぱりおかしそうにくすくす笑ってる嘉規さんは怖い。
ふたりでいるときはときどき“俺”って云って口調が変わる。
あれがどうも素、というか昔はそうだったみたい。
「今日はなに食べる?
そろそろ暑くなり始めたし、イカとかどうかな」
「は?
なに云ってるんですか?
これからの時期に備えてスタミナつけなきゃ!
肉ですよ、肉!」
「どうして君はいつも、莫迦のひとつ覚えみたいに、肉しか云わないのかなー?」
「だって、あなたと違ってまだまだ若いので」
二枚のレンズを挟んでにらみあう。
しばらくして嘉規さんははぁっと小さくため息ついた。
「わかったよ。
肉……」
「いいですよ、イカで」
「は?」
「イカでいいって云ってるんです。
そのかわり、おいしいところに連れて行ってくださいよ?」
さっさと歩き出した私を、嘉規さんが慌てて追ってくる。
やっぱり意見は相変わらずあわないけど、これからは少し、私が嘉規さんに合わせてもいいかな。
【終】
月曜日は休んでてねって云われた。
私がいると、矛先がそっちに向いちゃうから、って。
それに、
「俺の女、ここまで傷つけて。
死ぬほど後悔、させてやる」
くすくす笑ってる、よ、嘉規(よしのり)……さんは、めちゃくちゃ怖くて、私の方が泣きそうでした。
嘉規さん曰く、円満に話し合いは終了し、西田くんは会社を辞めた。
もう西田ママからかかってくることはないと思いつつも、嘉規さんの勧めもあって、携帯は解約し新規契約をした。
「逆恨みされると面倒だし。
まあ、そうなったらそうなったで、俺が痛い目みせてやるけどな」
やっぱりおかしそうにくすくす笑ってる嘉規さんは怖い。
ふたりでいるときはときどき“俺”って云って口調が変わる。
あれがどうも素、というか昔はそうだったみたい。
「今日はなに食べる?
そろそろ暑くなり始めたし、イカとかどうかな」
「は?
なに云ってるんですか?
これからの時期に備えてスタミナつけなきゃ!
肉ですよ、肉!」
「どうして君はいつも、莫迦のひとつ覚えみたいに、肉しか云わないのかなー?」
「だって、あなたと違ってまだまだ若いので」
二枚のレンズを挟んでにらみあう。
しばらくして嘉規さんははぁっと小さくため息ついた。
「わかったよ。
肉……」
「いいですよ、イカで」
「は?」
「イカでいいって云ってるんです。
そのかわり、おいしいところに連れて行ってくださいよ?」
さっさと歩き出した私を、嘉規さんが慌てて追ってくる。
やっぱり意見は相変わらずあわないけど、これからは少し、私が嘉規さんに合わせてもいいかな。
【終】
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