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明科√

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明科side


仁奈が見当たらない。いつものクラスメイト達も見かけてはいないようで嫌な既視感だ。まるで何時ぞやのアレが仁奈を殺しかけた件に似ている。


「クソっ、仁奈の足取りが掴めん」


アレの巣だった旧校舎は既にもぬけの殻。どこに消えた。もうこんな事は二度とゴメンだというのに……
 

「仁奈!仁奈どこだっ!!」


アレがいないということは、魔女から仁奈を隠しているという事だろうが万が一ということもある。魔女を早く摘み出したい所ではあるが、現実そうもいかない。魔女が何処の誰かも分からない上に対象が正史にないモノというだけではどう出てくるかもわからない。


「久斗うっさい。大人しくしててよね」
「は?え...........ん?!」

竜之助の首が壁から生えている事実について全くもって呑み込めておらず困惑していると、竜之助に足首を掴まれ一気に壁へ引きずり込まれていく。

「全く騒いで仁奈の居場所がバレたらどうするのさ」
「す、すまん」
「今は危ないから隔離しているだけだからね。早く次の魔女を片付けてしまってよ」
「ああ、わかっている。バグを一つ一つ調べてはいるが中々尻尾を出さないのでな」
「当分は八尾路木ウチで仁奈を守っておくから倒してきてよね」

そう言って壁から放り出される。どうやら壁の中は生徒会室に繋がっていたようで使い慣れたデスクが眼前に広がっている。

ｶﾞﾁｬ
「はよーござーまーす。相変わらず副会長はお早いですね」
「西波か。今日も業務はたんまりあるからな。片付けていくぞ」
「ここの違反者は違反者っていうより犯罪者ですよね」
「社会に出て頭が痛いし、そもそも常識を知らんのばっかりだからな」
「犯罪としていい加減摘発したい」
「治外法権だ。諦めろ」
「ですよね～」

3代前の某が孫可愛さに財界や政界に掛け合い治外法権にしやがったおかげで、犯罪の温床と化してしまったこの学園では警察は無用の長物である。最近増えた犯罪者共を取り締まりながら少し深くまで調べてみるか。