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序章
第1話 無残 獣人娘① 恋するデカ尻乙女はドスケベサンドバック♡
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ぐいっ びりっ びりぃっ
スカートの下から現れたのは、市販の女性用肌着ではサイズが足りず、デカ過ぎる尻にキチキチに引き伸ばされ、まるで紐ではないかとばかりに窮屈そうに細く浅く穿かれ、足りない布地を乙女の縦筋に大きく食い込ませながらも、辛うじて秘め処だけは死守せんとする原型を留めぬほどに醜く歪んだ白い肌着の姿だった。
「きゃっ! きゃあぁぁぁっ!!」
良く透る悲鳴が宿の一室に響いた。
「うっわぁ、なにこれぇ! キッチキチ! キッチキチじゃん! えげつな~い」
「デカ過ぎっ! ケツ デカ過ぎっ!」
「毎日こんなにも肌着を食い込ませながら生活していたというのですか? 恥ずかしくないんですか?」
「ぷーっ……あっはははは! 肌着が細長く歪んで、もはや捻り鉢巻ですわ!」
「……~~~~っっ…!」
かつての仲間達からの煽るような罵倒に白磁の顔を耳まで赤く羞恥に染めて、恋する獣人の乙女は俯いた。
時間は巻き戻る。
∽ ∽ ∽
「お、お願いします! 返してください! 大切な物なんです!」
声を上げて懇願しているのは、幼い頃からよく見知った少女。
背まで伸びた滑らかな栗の殻を思わせる茶色の髪。その頭頂部よりぴょこんと顔を覗かせる猫の獣人特有の二つの茶色い三角型の耳。
少女の好奇心の旺盛さを物語るようなアーモンド型のくりくりとした琥珀色の瞳に白磁のビスクドールのような白い貌。
控えめに言っても妖精のような美しい顔立ち、そしてそれとは不釣合いな凶悪な躰をしていた……
筋肉質だが皮下脂肪のたっぷりと乗ったムチムチした白い太股の覗く短いスカートは、腰の前と後ろを挟んだ茶色の短い二枚の布地を、上部に紐を通して結んだだけの簡単な作りで、横側は殆どがスリットであり、肌を隠すには心元ないが格闘戦を得意とするこの少女にとって非常に動きやすい、機能美に溢れた衣装である。
Mカップはあろうかというおよそ格闘には不向きな豊満と言うには大き過ぎる胸は、身に付けた麻のシャツを胸を包んだだけで捲れ上がらせてしまい、柔らかそうな白い腹部をあられも無く晒してしまっている。
沢山の子宝を約束されたかのような、あまりに大きくコンプレックスにさえなっていそうなどっしりとした大きなデカ尻。それでいて上下のパーツに比べて細く美しいきゅっとしまったくびれ。
これらはすべて生来のもので、魔法施術やトレーニングで作られたものではない。まるで充実した子作りや性交渉の為に構成されたかのような先天的資質であった。
俺の主観ではあるが、まさに《 ティンポの遊園地 》みたいなこの少女こそが俺の幼馴染であり、職業パートナーのアリアだ。
俺の職業魔物使いは、戦闘力のある相方と組んで初めて成り立つ職業。
獣人の剣闘士奴隷を戦わせていたことに発祥するこの職業は、パートナーを《 筋力強化 》や《 速度上昇 》などの強化魔法で支援する付与強化型の戦闘職。
魔物使いという職業名は獣人奴隷を戦わせていた頃の名残なのだが、何にせよ俺と幼馴染の獣人少女アリアの二人で一つの魔法戦士なのだ。
説明が長くなった。
俺とアリアは宿屋の一室で並んで正座をさせられていた。耳を澄ませば一階の酒場の喧騒が聞こえる冷ややかなフローリングの床の上、俺達は《 拘束魔法 》されていて、動くことが出来ない。
いや、本気で《 抵抗 》すれば、動けるようにはなるのかもしれないが、それが許されぬ状況にあった。
「お前、抜け駆けしようとしたな?」
「……~~っっ…」
男子の出生確率が女子の1/20という女尊男卑のこの世界。
家督は女が継ぐものであり、貴族階級では男は政略結婚に使われた。
男を巡る女の競争率は凄まじく、殆どの女は男に日照った人生を送る。
当然のように女の方が性欲は強くなり、男はそのはけ口でしかない。男の初めては幼少の頃にだいたい近所の年上か家族である母や姉に無理やり散らされ、女恐怖症になり男色に走る男も少なくはなかった。
女とは畏怖する存在であり、男とは子を成し、家事、炊事に従事するだけの道具であった。
特に年頃の若い男の競争倍率は高く、コミュニティ内で抜け駆けなどしようものなら、吊るし上げられて 私刑になるのは珍しいことではなかった。
それは、路銀を浮かせる為に宿屋の大部屋で集団寝泊りをしている。俺のいる勇者パーティも例外ではなく、男である俺を巡って互いの思惑が交錯する中、仲間内でけん制しあっていたのだが……
ことは着替えをしていたアリアが二つの指輪を落とし、それを仲間に拾われてしまったことから始まってしまう。
「これって、《 結婚を誓う指輪 》!?」
鴉の羽のような黒い髪を肩までの二つのお下げに縛り、水浅葱色の裾の短いチャイナドレスのような服に身を纏った武闘家のバニラが素っ頓狂な声を上げる。
《 結婚を誓う指輪 》。結婚を申し込む際に、異性に自分とのペア指輪を贈るという風習だ。指輪を贈るのは男女のどちらでも良く、そこに縛りは無いが、大体は女から渡すのが常である。
「やはりか!? この牝猫がアーシェスに結婚を申し込もうとしていたわけだな?」
両の腕と胸を真白い金属鎧で包んだ背丈が人の半分程しかない《 半分妖精 》の剣聖サーシャが新緑を思わせる翠玉の瞳で食い入るように指輪を興味津々に覗き込む。
「あっ! 指輪の内側に名前が彫ってあります」
大きな尖がり帽子を陽光のような髪に深くかぶった大樹の森出身の《 耳長妖精 》の魔導師エルレインは目端も鼻も耳も利く。
「なんて彫ってありますの?」
露出の高い豪奢な神官服に身を包んだ蒼髪の聖女アリシアの質問に、魔法使いエルレインが指輪の内側に掘られた文字を覗き込んで読もうとする。
「ええと……アーシェ…ス? アリア?」
「こいつらの名前っ! 本当に《 結婚を誓う指輪 》だ!?」
暴かれた指輪の真実に驚嘆の声を上げた少女武闘家がスパンとアリアの頭を叩く。
「まさか、パーティ唯一の若い男を独り占めしようとしていたのですか?」
「アーシェスとは子供の頃から結婚を約束していたんですっ! べ、別に独り占めなんかじゃありませんっ!」
「本当だ! 俺とアリアは幼い頃から結婚の約束をしていたんだ! 嘘じゃない!」
「はぁ? 知らないよ! なに自分達だけ、幸せになろうとしてんだよ! こいつは、めちゃ許さんよなぁ?」
「獣人風情が人と結ばれようだなんて……身の程知らずにも程がありますわ!」
「お前の夢は叶わん。アーシェスは私の性奴隷にしようと思っていたのだからな」
進○ゼミでよくある聖エルモの火でその瞳を怒りの炎に燃やし、口々にアリアを謗る仲間達。
「そうだねぇ。これは……きっつ~~いお仕置きが必要だねぇ♪」
それを締めるように嗜虐に満ちた真っ赤な《 紅玉 》のような瞳で残酷な笑みを浮かべる闇のように黒い髪の女勇者。
「婚約なんてさせるもんか。これからお前達の愛とやらを壊してあげるよぉ。まずは……サンドバッグがいいかな?」
掌で二つの指輪を転がすと、長く美しい黒髪を右手でかき上げて女勇者が聖女のアリシアに何かの合図をした。
「それは、面白そうですわね」
聖女の艶やかな紅い唇が残忍な色味を乗せて歪に歪んだ。
「お腹をまくりやがれですわ」
「……~~っっ!?…」
《 拘束魔法 》が解かれ、生まれた小鹿のように震える足で頼りなく立ち上がるアリア。
言われるままに腹が良く見えるように衣装をまくり、柔らかそうな肉付きの良い腹部を晒す。
勇者を含めたこの人数には絶対に敵わない。大人しく言うことを聞くしかないのである。
「下が、邪魔ですわね?」
ぐいっ びりっ びりぃっ
アリシアはどっしりとした立派な臀部を挿む茶色い薄手の布を腰紐ごと引き千切った。
スカートの下から現れたのは、市販の女性用肌着ではサイズが足りず、デカ過ぎる尻にキチキチに引き伸ばされ、まるで紐ではないかとばかりに窮屈そうに細く浅く穿かれ、足りない布地を乙女の縦筋に大きく食い込ませながらも、辛うじて秘め処だけは死守せんとする原型を留めぬほどに醜く歪んだ白い肌着の姿だった。
「きゃっ! きゃあぁぁぁっ!」
良く透る悲鳴が宿の一室に響く。
通常に売られる肌着では小さすぎて、少女のあまりに大きなデカ尻には明らかな役不足であり、まるで女児用の肌着を、大人が無理やり穿いたかのような惨状であった。
あまりに淫猥で思わず眉を顰めてしまうような光景。パーティ一同は思わず眼を見開き、その嗜虐的な見世物に釘付けとなった。
「うっわぁ、なにこれぇ! キッチキチ! キッチキチじゃん! えげつな~い」
「デカ過ぎっ! ケツ デカ過ぎっ!」
「アリアは、毎日こんなにも肌着を食い込ませながら生活していたというのですか」
「ぷーっ……あっはははは! 肌着が細長く歪んで、もはや捻り鉢巻ですわ!」
「……~~~~っっ…!」
耳まで赤く羞恥に染めて、獣人の少女は俯いた。
「肌着も邪魔だから取りましょう」
「抜け駆けした獣人のマ×コ、とっくりと見てやろうじゃないか」
「いいですわね。 ご開~~帳~~♡ ですわ♡」
ずりずりずるりっ するっ
「きゃっ!? や、やめてぇっ!」
太股に沿ってずり下され、捻り鉢巻のようになった肌着が、くしゃりと下に落ちる。
羞恥に染まった短い悲鳴をあげるアリアの未成熟な秘部が露になった。
秘め処からかすかに漂った牝の淫臭に、鼻の利く耳長妖精の魔法使いエルレインだけが鼻をひくつかせた。
露になった部分で印象的だったのは、手入れのされた乙女の蜜林であった。髪よりも少し濃い色の細いヘアは、縦筋の延長上に指二本分の長方形の形に整えられていた。
実は先日の夜整えたばかりのなのであるが、獣人の少女特有の毛深さで、翌日の夜にはもう短い毛が広範囲にまばらに生え始め、娼婦も思わず眉を顰めるようなジョリマンになっていた。
「毛を整えていますわね……アーシェスとのいやらしいことを日々妄想、期待しながら生活していたとでもいうんですの?」
「あっ、でも薄っすらと生えかけてるよ! おっさんの顎髭みたいにジョッリジョリになってる!」
「これは……随分と広範囲なのだな。獣人の娘が毛深いというのはここまでのものであったか」
「なるほどねぇ……広くて毛深いのを気にして細長い形に整えてるんだねぇ」
「……ひ、酷いこと……い、言わないでくださいっ……」
乙女の恥ずかしい部分を思い人の前でクソミソに貶され、羞恥に震えながらもアリアは気丈に振舞った。
「止めろ! もう止めろよっ!」
こんなの虐めじゃないかっ! 《 拘束魔法 》されて動けない俺は止めさせようと必死に叫んだ。
「ぷっ。くすくす……まぁ、始めますわよ。 動いてはいけませんわ?」
聖女のアリシアは嘲笑するかのような顔でアリアの蒼い瞳を覗き込むと、ぴんと伸ばした人差し指の先に、ピンク色の光が灯した。
「おいっ、アリアに何をする気だ!」
「痛みに比例した快楽を与える淫らな呪いの紋を彫るのですわ。これからこの紋章が、あなたの女の部分をたっぷりといたぶりますのよ」
それって痛みを兼ねた快楽責めの拷問に使う魔法じゃないか!
「……!? おっ、お願いです。やめてくださいっ!」
「駄~~~目! ですわ♡」
聖女はピンク色の光を発する人差し指の先をアリアの下腹部に当て、紋章を描き始める。
じっ じじじっ じっ じじっ
ヒリヒリと、ジンジンとするような形容の難しい疼痛が獣乙女のむき出しの部分を這い回る。
「……っ!? ……!? ……っ!」
「や、止めろっ! 止めてくれっ!」
俺の中止を懇願する声も虚しく、幼馴染の躰が呪いの紋によって作り変えられてゆく。
「動くと淫紋がもつれて、ドギツいことになりますわよ?」
まるで、そうなるとどうなるのかをよく知っているかのように、アリシアは聖女らしからぬ嗜虐に満ちた顔で笑った。
「完成ですわ♪」
「じゃあ、私も魔法をかけましょう♪ 心に強く感じたネガティブな感情を絶っ対に消えないタトゥーとして身体に刻み込んじゃう魔法♪」
「《 悲観言語 》!」
「おいっ! やめろおぉっ!」
耳長妖精の唱えた魔法で、アリアの身体が数秒程桃色に輝いた。
「これで準備はOKかなぁ?よし、じゃあこいつを吊るそう!」
すぱぁん!
武闘家のバニラがアリアの張りのあるでかい尻をすぱんと叩く。
「――……っ!」
「よし! いくよぉ? 勇者魔法!《 空間拘束 》!」
ふわぁ ぴたっ
アリアの躰が浮かび上がり、手足を万歳した格好で何も無い筈の空間にぴたりと貼り付けられた。
「サンドバッグかぁ~~。獣人って、女でも耐久力がめちゃ高いんでしょ? なら、むちゃくちゃしても……大丈夫だよね?」
武闘家バニラが身を少し屈め、左右に揺れながらシャドーボクシングを始める。
左右から交互に殴り続ける《 無限☆ばにら 》だ。
「万が一でも私がおりますし、問題ありませんわ」
聖女アリシアは、どんなに細切れになって死んだとしても、30秒以内であればその死体を蘇生させることができる。
これをアリシア本人は30秒ルールと呼んでいる。
「じゃあ、いっちゃうよ~~♪」
両の拳をぱんぱんと、打ち合わせたバニラが腰を落として東の大陸のコブドーの構えをとった。
「零風拳! 拿舞流零風拳! 刺風拳! 雷神愚棲塔!」
ざんっ! ざざんっ! ずんっっ! どごしゃあぁぁぁぁ!
「……ん゛っ! ん゛ぐう゛っ! ん゛がっぁんっ! ん゛ぐう゛え゛ぇぇぇぁ゛っ!? ん゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅぅぅっ♡♡♡」
アリアが苦悶とも嬌声ともとれない獣声で啼いた。
被虐に満ちた哀しい獣の声が部屋に響く。
無慈悲な連続攻撃が立て続けの痛痒を与え、淫紋による淫悦の追撃が乙女の未熟な子宮を淫らなサンドバッグのように揺さぶり、無理やり悪意の強制加害アクメを叩き込む。
ぴっ ぴちゃっ
汗とは違う独特の粘りを持った液体が、乙女の太股から飛び散る。
かすかな酸味を伴った匂いが、鼻の効く耳長妖精の魔法使いエルレインの鼻をついた。
「おやぁ? こいつ、殴られてお股を濡らしていますよ♪」
「い、いやぁっ! アーシェスっ! 見ないでぇぇぇっ!」
「あらあら、流石は亜人。人間では考えられませんわね。殴られて感じ入るなんて……とんだ変態女ですわ」
スカートの下から現れたのは、市販の女性用肌着ではサイズが足りず、デカ過ぎる尻にキチキチに引き伸ばされ、まるで紐ではないかとばかりに窮屈そうに細く浅く穿かれ、足りない布地を乙女の縦筋に大きく食い込ませながらも、辛うじて秘め処だけは死守せんとする原型を留めぬほどに醜く歪んだ白い肌着の姿だった。
「きゃっ! きゃあぁぁぁっ!!」
良く透る悲鳴が宿の一室に響いた。
「うっわぁ、なにこれぇ! キッチキチ! キッチキチじゃん! えげつな~い」
「デカ過ぎっ! ケツ デカ過ぎっ!」
「毎日こんなにも肌着を食い込ませながら生活していたというのですか? 恥ずかしくないんですか?」
「ぷーっ……あっはははは! 肌着が細長く歪んで、もはや捻り鉢巻ですわ!」
「……~~~~っっ…!」
かつての仲間達からの煽るような罵倒に白磁の顔を耳まで赤く羞恥に染めて、恋する獣人の乙女は俯いた。
時間は巻き戻る。
∽ ∽ ∽
「お、お願いします! 返してください! 大切な物なんです!」
声を上げて懇願しているのは、幼い頃からよく見知った少女。
背まで伸びた滑らかな栗の殻を思わせる茶色の髪。その頭頂部よりぴょこんと顔を覗かせる猫の獣人特有の二つの茶色い三角型の耳。
少女の好奇心の旺盛さを物語るようなアーモンド型のくりくりとした琥珀色の瞳に白磁のビスクドールのような白い貌。
控えめに言っても妖精のような美しい顔立ち、そしてそれとは不釣合いな凶悪な躰をしていた……
筋肉質だが皮下脂肪のたっぷりと乗ったムチムチした白い太股の覗く短いスカートは、腰の前と後ろを挟んだ茶色の短い二枚の布地を、上部に紐を通して結んだだけの簡単な作りで、横側は殆どがスリットであり、肌を隠すには心元ないが格闘戦を得意とするこの少女にとって非常に動きやすい、機能美に溢れた衣装である。
Mカップはあろうかというおよそ格闘には不向きな豊満と言うには大き過ぎる胸は、身に付けた麻のシャツを胸を包んだだけで捲れ上がらせてしまい、柔らかそうな白い腹部をあられも無く晒してしまっている。
沢山の子宝を約束されたかのような、あまりに大きくコンプレックスにさえなっていそうなどっしりとした大きなデカ尻。それでいて上下のパーツに比べて細く美しいきゅっとしまったくびれ。
これらはすべて生来のもので、魔法施術やトレーニングで作られたものではない。まるで充実した子作りや性交渉の為に構成されたかのような先天的資質であった。
俺の主観ではあるが、まさに《 ティンポの遊園地 》みたいなこの少女こそが俺の幼馴染であり、職業パートナーのアリアだ。
俺の職業魔物使いは、戦闘力のある相方と組んで初めて成り立つ職業。
獣人の剣闘士奴隷を戦わせていたことに発祥するこの職業は、パートナーを《 筋力強化 》や《 速度上昇 》などの強化魔法で支援する付与強化型の戦闘職。
魔物使いという職業名は獣人奴隷を戦わせていた頃の名残なのだが、何にせよ俺と幼馴染の獣人少女アリアの二人で一つの魔法戦士なのだ。
説明が長くなった。
俺とアリアは宿屋の一室で並んで正座をさせられていた。耳を澄ませば一階の酒場の喧騒が聞こえる冷ややかなフローリングの床の上、俺達は《 拘束魔法 》されていて、動くことが出来ない。
いや、本気で《 抵抗 》すれば、動けるようにはなるのかもしれないが、それが許されぬ状況にあった。
「お前、抜け駆けしようとしたな?」
「……~~っっ…」
男子の出生確率が女子の1/20という女尊男卑のこの世界。
家督は女が継ぐものであり、貴族階級では男は政略結婚に使われた。
男を巡る女の競争率は凄まじく、殆どの女は男に日照った人生を送る。
当然のように女の方が性欲は強くなり、男はそのはけ口でしかない。男の初めては幼少の頃にだいたい近所の年上か家族である母や姉に無理やり散らされ、女恐怖症になり男色に走る男も少なくはなかった。
女とは畏怖する存在であり、男とは子を成し、家事、炊事に従事するだけの道具であった。
特に年頃の若い男の競争倍率は高く、コミュニティ内で抜け駆けなどしようものなら、吊るし上げられて 私刑になるのは珍しいことではなかった。
それは、路銀を浮かせる為に宿屋の大部屋で集団寝泊りをしている。俺のいる勇者パーティも例外ではなく、男である俺を巡って互いの思惑が交錯する中、仲間内でけん制しあっていたのだが……
ことは着替えをしていたアリアが二つの指輪を落とし、それを仲間に拾われてしまったことから始まってしまう。
「これって、《 結婚を誓う指輪 》!?」
鴉の羽のような黒い髪を肩までの二つのお下げに縛り、水浅葱色の裾の短いチャイナドレスのような服に身を纏った武闘家のバニラが素っ頓狂な声を上げる。
《 結婚を誓う指輪 》。結婚を申し込む際に、異性に自分とのペア指輪を贈るという風習だ。指輪を贈るのは男女のどちらでも良く、そこに縛りは無いが、大体は女から渡すのが常である。
「やはりか!? この牝猫がアーシェスに結婚を申し込もうとしていたわけだな?」
両の腕と胸を真白い金属鎧で包んだ背丈が人の半分程しかない《 半分妖精 》の剣聖サーシャが新緑を思わせる翠玉の瞳で食い入るように指輪を興味津々に覗き込む。
「あっ! 指輪の内側に名前が彫ってあります」
大きな尖がり帽子を陽光のような髪に深くかぶった大樹の森出身の《 耳長妖精 》の魔導師エルレインは目端も鼻も耳も利く。
「なんて彫ってありますの?」
露出の高い豪奢な神官服に身を包んだ蒼髪の聖女アリシアの質問に、魔法使いエルレインが指輪の内側に掘られた文字を覗き込んで読もうとする。
「ええと……アーシェ…ス? アリア?」
「こいつらの名前っ! 本当に《 結婚を誓う指輪 》だ!?」
暴かれた指輪の真実に驚嘆の声を上げた少女武闘家がスパンとアリアの頭を叩く。
「まさか、パーティ唯一の若い男を独り占めしようとしていたのですか?」
「アーシェスとは子供の頃から結婚を約束していたんですっ! べ、別に独り占めなんかじゃありませんっ!」
「本当だ! 俺とアリアは幼い頃から結婚の約束をしていたんだ! 嘘じゃない!」
「はぁ? 知らないよ! なに自分達だけ、幸せになろうとしてんだよ! こいつは、めちゃ許さんよなぁ?」
「獣人風情が人と結ばれようだなんて……身の程知らずにも程がありますわ!」
「お前の夢は叶わん。アーシェスは私の性奴隷にしようと思っていたのだからな」
進○ゼミでよくある聖エルモの火でその瞳を怒りの炎に燃やし、口々にアリアを謗る仲間達。
「そうだねぇ。これは……きっつ~~いお仕置きが必要だねぇ♪」
それを締めるように嗜虐に満ちた真っ赤な《 紅玉 》のような瞳で残酷な笑みを浮かべる闇のように黒い髪の女勇者。
「婚約なんてさせるもんか。これからお前達の愛とやらを壊してあげるよぉ。まずは……サンドバッグがいいかな?」
掌で二つの指輪を転がすと、長く美しい黒髪を右手でかき上げて女勇者が聖女のアリシアに何かの合図をした。
「それは、面白そうですわね」
聖女の艶やかな紅い唇が残忍な色味を乗せて歪に歪んだ。
「お腹をまくりやがれですわ」
「……~~っっ!?…」
《 拘束魔法 》が解かれ、生まれた小鹿のように震える足で頼りなく立ち上がるアリア。
言われるままに腹が良く見えるように衣装をまくり、柔らかそうな肉付きの良い腹部を晒す。
勇者を含めたこの人数には絶対に敵わない。大人しく言うことを聞くしかないのである。
「下が、邪魔ですわね?」
ぐいっ びりっ びりぃっ
アリシアはどっしりとした立派な臀部を挿む茶色い薄手の布を腰紐ごと引き千切った。
スカートの下から現れたのは、市販の女性用肌着ではサイズが足りず、デカ過ぎる尻にキチキチに引き伸ばされ、まるで紐ではないかとばかりに窮屈そうに細く浅く穿かれ、足りない布地を乙女の縦筋に大きく食い込ませながらも、辛うじて秘め処だけは死守せんとする原型を留めぬほどに醜く歪んだ白い肌着の姿だった。
「きゃっ! きゃあぁぁぁっ!」
良く透る悲鳴が宿の一室に響く。
通常に売られる肌着では小さすぎて、少女のあまりに大きなデカ尻には明らかな役不足であり、まるで女児用の肌着を、大人が無理やり穿いたかのような惨状であった。
あまりに淫猥で思わず眉を顰めてしまうような光景。パーティ一同は思わず眼を見開き、その嗜虐的な見世物に釘付けとなった。
「うっわぁ、なにこれぇ! キッチキチ! キッチキチじゃん! えげつな~い」
「デカ過ぎっ! ケツ デカ過ぎっ!」
「アリアは、毎日こんなにも肌着を食い込ませながら生活していたというのですか」
「ぷーっ……あっはははは! 肌着が細長く歪んで、もはや捻り鉢巻ですわ!」
「……~~~~っっ…!」
耳まで赤く羞恥に染めて、獣人の少女は俯いた。
「肌着も邪魔だから取りましょう」
「抜け駆けした獣人のマ×コ、とっくりと見てやろうじゃないか」
「いいですわね。 ご開~~帳~~♡ ですわ♡」
ずりずりずるりっ するっ
「きゃっ!? や、やめてぇっ!」
太股に沿ってずり下され、捻り鉢巻のようになった肌着が、くしゃりと下に落ちる。
羞恥に染まった短い悲鳴をあげるアリアの未成熟な秘部が露になった。
秘め処からかすかに漂った牝の淫臭に、鼻の利く耳長妖精の魔法使いエルレインだけが鼻をひくつかせた。
露になった部分で印象的だったのは、手入れのされた乙女の蜜林であった。髪よりも少し濃い色の細いヘアは、縦筋の延長上に指二本分の長方形の形に整えられていた。
実は先日の夜整えたばかりのなのであるが、獣人の少女特有の毛深さで、翌日の夜にはもう短い毛が広範囲にまばらに生え始め、娼婦も思わず眉を顰めるようなジョリマンになっていた。
「毛を整えていますわね……アーシェスとのいやらしいことを日々妄想、期待しながら生活していたとでもいうんですの?」
「あっ、でも薄っすらと生えかけてるよ! おっさんの顎髭みたいにジョッリジョリになってる!」
「これは……随分と広範囲なのだな。獣人の娘が毛深いというのはここまでのものであったか」
「なるほどねぇ……広くて毛深いのを気にして細長い形に整えてるんだねぇ」
「……ひ、酷いこと……い、言わないでくださいっ……」
乙女の恥ずかしい部分を思い人の前でクソミソに貶され、羞恥に震えながらもアリアは気丈に振舞った。
「止めろ! もう止めろよっ!」
こんなの虐めじゃないかっ! 《 拘束魔法 》されて動けない俺は止めさせようと必死に叫んだ。
「ぷっ。くすくす……まぁ、始めますわよ。 動いてはいけませんわ?」
聖女のアリシアは嘲笑するかのような顔でアリアの蒼い瞳を覗き込むと、ぴんと伸ばした人差し指の先に、ピンク色の光が灯した。
「おいっ、アリアに何をする気だ!」
「痛みに比例した快楽を与える淫らな呪いの紋を彫るのですわ。これからこの紋章が、あなたの女の部分をたっぷりといたぶりますのよ」
それって痛みを兼ねた快楽責めの拷問に使う魔法じゃないか!
「……!? おっ、お願いです。やめてくださいっ!」
「駄~~~目! ですわ♡」
聖女はピンク色の光を発する人差し指の先をアリアの下腹部に当て、紋章を描き始める。
じっ じじじっ じっ じじっ
ヒリヒリと、ジンジンとするような形容の難しい疼痛が獣乙女のむき出しの部分を這い回る。
「……っ!? ……!? ……っ!」
「や、止めろっ! 止めてくれっ!」
俺の中止を懇願する声も虚しく、幼馴染の躰が呪いの紋によって作り変えられてゆく。
「動くと淫紋がもつれて、ドギツいことになりますわよ?」
まるで、そうなるとどうなるのかをよく知っているかのように、アリシアは聖女らしからぬ嗜虐に満ちた顔で笑った。
「完成ですわ♪」
「じゃあ、私も魔法をかけましょう♪ 心に強く感じたネガティブな感情を絶っ対に消えないタトゥーとして身体に刻み込んじゃう魔法♪」
「《 悲観言語 》!」
「おいっ! やめろおぉっ!」
耳長妖精の唱えた魔法で、アリアの身体が数秒程桃色に輝いた。
「これで準備はOKかなぁ?よし、じゃあこいつを吊るそう!」
すぱぁん!
武闘家のバニラがアリアの張りのあるでかい尻をすぱんと叩く。
「――……っ!」
「よし! いくよぉ? 勇者魔法!《 空間拘束 》!」
ふわぁ ぴたっ
アリアの躰が浮かび上がり、手足を万歳した格好で何も無い筈の空間にぴたりと貼り付けられた。
「サンドバッグかぁ~~。獣人って、女でも耐久力がめちゃ高いんでしょ? なら、むちゃくちゃしても……大丈夫だよね?」
武闘家バニラが身を少し屈め、左右に揺れながらシャドーボクシングを始める。
左右から交互に殴り続ける《 無限☆ばにら 》だ。
「万が一でも私がおりますし、問題ありませんわ」
聖女アリシアは、どんなに細切れになって死んだとしても、30秒以内であればその死体を蘇生させることができる。
これをアリシア本人は30秒ルールと呼んでいる。
「じゃあ、いっちゃうよ~~♪」
両の拳をぱんぱんと、打ち合わせたバニラが腰を落として東の大陸のコブドーの構えをとった。
「零風拳! 拿舞流零風拳! 刺風拳! 雷神愚棲塔!」
ざんっ! ざざんっ! ずんっっ! どごしゃあぁぁぁぁ!
「……ん゛っ! ん゛ぐう゛っ! ん゛がっぁんっ! ん゛ぐう゛え゛ぇぇぇぁ゛っ!? ん゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅぅぅっ♡♡♡」
アリアが苦悶とも嬌声ともとれない獣声で啼いた。
被虐に満ちた哀しい獣の声が部屋に響く。
無慈悲な連続攻撃が立て続けの痛痒を与え、淫紋による淫悦の追撃が乙女の未熟な子宮を淫らなサンドバッグのように揺さぶり、無理やり悪意の強制加害アクメを叩き込む。
ぴっ ぴちゃっ
汗とは違う独特の粘りを持った液体が、乙女の太股から飛び散る。
かすかな酸味を伴った匂いが、鼻の効く耳長妖精の魔法使いエルレインの鼻をついた。
「おやぁ? こいつ、殴られてお股を濡らしていますよ♪」
「い、いやぁっ! アーシェスっ! 見ないでぇぇぇっ!」
「あらあら、流石は亜人。人間では考えられませんわね。殴られて感じ入るなんて……とんだ変態女ですわ」
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