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魔王の章
王様ゲーム
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ジローは圧政を敷いた。
彼はこう考える。
将来の財産など糞食らえ。
今現在が大事なのだと。
将来の価値など、利息を考えれば大したことはない。
俺の人生はせいぜい残り五十年。
ならば五十年をやりたいように過ごしてやろう。
俺が死んだ後のことなど興味はない。
ジローの統治に逆らう民は、貴賤にかかわらずジロー自らが粛清に向かった。
粛清の基本は風刃による斬首と決めている。
立ったまま首を斬られ、首から血を噴き出す光景は、領民どもに絶大な忠誠効果をもたらすのだ。
王国に年貢を遅滞なく満額納め、彼らは木の皮や土を食うことを選択するくらいには。
元の世界でも世界的自動車メーカーの社長が自慢げに語っていた。
「乾いたぞうきんをさらに絞れ」と。
ジローはそれを実践しているだけなのだ。
各地での粛清に、各地域の領主はジローの後を怯えながらついてくるだけの存在となっていった。
ジローにとって、領主は彼らが召し抱える兵士と領民以外は無価値である。
なのでジローはそのうち各地の領主どもも一掃してしまおうと画策を始めた。
そんなときに一人だけ、ジローに逆らう領主が現われた。
彼は「このままでは領地が滅びてしまう」と、ジローに訴えかけた。
ジローはこの気骨ある反逆者を歓迎し、最大の礼を持って彼とともに彼の領地に向かい、持てる力を彼のために発揮することにした。
ジローはいつものようにお気に入りの文官に尋ねた。
「おい、あそこの領主に仕える兵士は何人程度だ?」
「恐らくは150名ほどかと」
150名か。
「よし、親衛隊を連れていくぞ」
女性の姿を模した親衛隊員は氷の彫像を思わせる冷徹な表情で、親衛隊長となった文官を先頭に、ジローを守るように目的地へと向かっていく。
その行軍は領民に道を空けることも両脇にひれ伏すことも強要しなかった。
領民自らが、彼らの意思でおびえながらそうしたのだ。
尊敬すべき反逆者の城に到着すると、すでに領主はジローを出迎えるように城門の前で傅いていた。
「辺境にまで国王御自ら足をお運びになられませぬとも、いつでも王城に馳せ参じまいります」
緊張しているのだろうか、震える声で的外れなことを言っている領主にジローは頬を緩めた。
「いやな、今日はちょっとしたゲームを楽しもうと思ってな」
「ゲームですと?」
「賭けみたいなもんだ」
領主は予想外の国王からの提案に死の覚悟を混乱させてしまう。
国王が領地に向かっているのは王都にひそませていた間諜からの早馬によってすでに彼にもたらされている。
報告を受けた時点で彼は死を覚悟したのだ。
彼は国王が自らやってくるのは斬首を行うときだと嫌ほど報告を受けていた。
なので彼は自らの首一つでなんとか彼の領民と領地を守ろうと腐心していたのだ。
それなのに「賭け」だと?
彼はもう一度繰り返した。
「賭けですと?」
しかしジローはその質問には答えず、逆に領主に質問を投げ返す。
「なあ、攻城戦での戦力比はどの程度必要か知っているか?」
領主は質問の内容をいぶかしむも、国王からの問いかけに答えないわけにはいかない。
「兵糧攻めなどの長期籠絡を考慮しない城攻めでしたら、せめて攻撃側に防御側よりも三倍の戦力が必要と愚考いたします」
「お、わかっているじゃん」
ジローは楽しそうに続ける。
「賭けというのはな、本来の攻防人数を逆転しても攻撃側が勝てるのかどうかってことなんだよ」
ジローの説明が理解できずに傅いたまま硬直している領主に親衛隊長がざっくばらんに説明をし直した。
「ようするに、今から三時間後にこいつが率いる親衛隊48名で貴公の城を攻めるから、150名の兵士でそれを防いでみろということだ」
はあ?
領主は国王の後ろに控える親衛隊長と親衛隊どもに目をやった。
そっぽを向いている親衛隊長も、氷像のごとくピクリとも動かない48名も確かに不気味だが、見たところ攻城兵器が用意されている様子もない。
「地獄の後宮」という別称も報告は受けていたが、具体的に親衛隊がどのような戦力なのかについての報告は、まだもたらされていない。
そこへさらに領主にとっての好条件が国王から提示された。
「丸一日で城を落とせなかったら領主の勝ち、城を落とせたら親衛隊長の勝ちでいいな」
1日ならば兵糧を考慮する必要もないだろう。
領主は傅いたまま、ほんの少しの希望を見出したかのように王に尋ねた。
「恐れながら小官が勝利した場合は?」
「そのまま引き揚げるさ」
「敗北した場合は?」
「そんなの決まっているだろ」
領主に選択肢は一つしかなかった。
三時間後、領主はすべての兵力と、人質に取られないようにと兵士の家族全員を王城に引き入れ、籠城を完成させた。
一方の親衛隊は城の矢穴から弓に狙われているのも気にしないかのように、城門の前で整列している。
ジローは親衛隊の背後に天幕を張ると、親衛隊お世話係の女性と二人で観戦を決め込んだ。
「行くぞ」
面倒くさそうな親衛隊長の号令を合図に、まずは城側の弓兵たちが動いた。
彼らは城壁に用意された矢口から、城壁に向かってくる親衛隊に向けて次々と矢を放って行く。
矢は的確に親衛隊どもを射抜いていく。
しかし親衛隊は止まらなかった。
氷の表情を持つ女たちは、その肩や胸、ひどい者では目に矢に受けた状態で、平然と城門に進軍してくるのだ。
弓兵どもの奮戦も空しく、まもなく親衛隊は城壁に取り付いた。
攻城兵器を用意していない親衛隊は、素手で城壁を登っていく。
そこに待ち受けているのは城壁上から注がれる石と煮立った油の雨。
親衛隊たちは頭上から石による打撃と油による熱撃を受け、先頭の何人かは壁下に落下していく。
しかし親衛隊は止まらない。
頭を砕かれ、肌を油に焼かれながら、親衛隊たちは城壁を乗り越えることに成功した。
城壁を乗り越えてきた親衛隊員の姿に、領主も兵士も思わず吐き気をもよおしてしまう。
矢と石と油にさらされた彼らの姿は、屍鬼や屍人を思わせるのだ。
矢が穿たれ石で砕かれ焼けただれた顔からかすかに見せる氷の表情をそのままに、親衛隊員たちはそれぞれの武器を背や腰から抜くと、槍や刀を構える兵士達に無言で向かっていった。
「数はこちらが勝っている、複数で取り囲むのだ!」
領主は定石を叫ぶも、親衛隊には定石も常識も通じない。
首を突かれ、腹を切られながら、親衛隊は兵士たちを黙々と手に持つ斧や槌、両手剣で砕いて行った。
いつのまにか天幕を離れ、王城高くに舞い上がっていたジローはその様子を面白そうに眺めている。
一方で親衛隊長は面倒くさいとばかりに天幕に戻ってきてしまった。
「茶を煎れてくれるかい?」
言われるがままにお世話係は親衛隊長に茶を差し出しながら、おずおずと尋ねた。
「国王様おひとりでいかようにもなされますのに、なぜわざわざこんなことを?」
「新しいイジメを思いついただけだろ」
親衛隊長はこう鼻を鳴らすと、茶をすすってから腰を上げた。
「さて、そろそろかな」
そのころには城の中で息をしている者は、領主とその家族だけとなっていた。
親衛隊員どもは眼球をたらし、肌を焼けただらせ、臓腑を引きずりながら、領主たちを取り囲んでいく。
「この化け物どもがあ!」
領主は炎の宝剣で親衛隊に立ち向かうも、それは親衛隊員どもの肌を焼くだけで、彼らをひるませるには至らない。
しかしあるところで親衛隊員たちは不意にその歩みをとめ、それと入れ替わるように、親衛隊の奥から親衛隊長が、そして領主の頭上から国王が姿を現した。
「領主よ、残念ながら貴公の負けだ」
親衛隊長は面倒くさそうにそう言い放つ。
しかし領主は親衛隊長には見向きもせず、国王に向かった。
「王よ、この化け物どもは一体何なのですか!」
「こいつらも領民だよ、失礼な奴だなあ」
「そんな、こんな化け物どもが領民ですと!」
「ああ、ちょっと悪魔風味が付いているがな」
悪魔だと?
まさかと思い、視線を移すと、親衛隊員どもはその身体を徐々に修復していく最中だった。
矢は無造作に抜かれ、垂れ下がった臓腑を腹に押し込んでいく。
むき出した骨が桃色の肉に包まれ、真っ白な肌に覆われていく。
「まさか、悪魔召喚を……」
「お、知っていたか。博識だなお前は」
領主は背筋を凍らせるしかなかった。
悪魔召喚は生贄に生きた人間を必要とする外法中の外法、禁呪中の禁呪のはずだ。
領主は思わず口に出してしまった。
「魔王……」
「それを俺に向かって正面から言ったのはお前が初めてだよ」
領主とその家族は、風刃で斬首されることなく、王都へと連行された。
その後王城下の広場で、家族ともども全裸にされ、首から下を氷館で透明に凍らされてしまう。
領主たちはその命が絶えるまで呪文のように唱え続けた。
「魔王降臨」と。
彼はこう考える。
将来の財産など糞食らえ。
今現在が大事なのだと。
将来の価値など、利息を考えれば大したことはない。
俺の人生はせいぜい残り五十年。
ならば五十年をやりたいように過ごしてやろう。
俺が死んだ後のことなど興味はない。
ジローの統治に逆らう民は、貴賤にかかわらずジロー自らが粛清に向かった。
粛清の基本は風刃による斬首と決めている。
立ったまま首を斬られ、首から血を噴き出す光景は、領民どもに絶大な忠誠効果をもたらすのだ。
王国に年貢を遅滞なく満額納め、彼らは木の皮や土を食うことを選択するくらいには。
元の世界でも世界的自動車メーカーの社長が自慢げに語っていた。
「乾いたぞうきんをさらに絞れ」と。
ジローはそれを実践しているだけなのだ。
各地での粛清に、各地域の領主はジローの後を怯えながらついてくるだけの存在となっていった。
ジローにとって、領主は彼らが召し抱える兵士と領民以外は無価値である。
なのでジローはそのうち各地の領主どもも一掃してしまおうと画策を始めた。
そんなときに一人だけ、ジローに逆らう領主が現われた。
彼は「このままでは領地が滅びてしまう」と、ジローに訴えかけた。
ジローはこの気骨ある反逆者を歓迎し、最大の礼を持って彼とともに彼の領地に向かい、持てる力を彼のために発揮することにした。
ジローはいつものようにお気に入りの文官に尋ねた。
「おい、あそこの領主に仕える兵士は何人程度だ?」
「恐らくは150名ほどかと」
150名か。
「よし、親衛隊を連れていくぞ」
女性の姿を模した親衛隊員は氷の彫像を思わせる冷徹な表情で、親衛隊長となった文官を先頭に、ジローを守るように目的地へと向かっていく。
その行軍は領民に道を空けることも両脇にひれ伏すことも強要しなかった。
領民自らが、彼らの意思でおびえながらそうしたのだ。
尊敬すべき反逆者の城に到着すると、すでに領主はジローを出迎えるように城門の前で傅いていた。
「辺境にまで国王御自ら足をお運びになられませぬとも、いつでも王城に馳せ参じまいります」
緊張しているのだろうか、震える声で的外れなことを言っている領主にジローは頬を緩めた。
「いやな、今日はちょっとしたゲームを楽しもうと思ってな」
「ゲームですと?」
「賭けみたいなもんだ」
領主は予想外の国王からの提案に死の覚悟を混乱させてしまう。
国王が領地に向かっているのは王都にひそませていた間諜からの早馬によってすでに彼にもたらされている。
報告を受けた時点で彼は死を覚悟したのだ。
彼は国王が自らやってくるのは斬首を行うときだと嫌ほど報告を受けていた。
なので彼は自らの首一つでなんとか彼の領民と領地を守ろうと腐心していたのだ。
それなのに「賭け」だと?
彼はもう一度繰り返した。
「賭けですと?」
しかしジローはその質問には答えず、逆に領主に質問を投げ返す。
「なあ、攻城戦での戦力比はどの程度必要か知っているか?」
領主は質問の内容をいぶかしむも、国王からの問いかけに答えないわけにはいかない。
「兵糧攻めなどの長期籠絡を考慮しない城攻めでしたら、せめて攻撃側に防御側よりも三倍の戦力が必要と愚考いたします」
「お、わかっているじゃん」
ジローは楽しそうに続ける。
「賭けというのはな、本来の攻防人数を逆転しても攻撃側が勝てるのかどうかってことなんだよ」
ジローの説明が理解できずに傅いたまま硬直している領主に親衛隊長がざっくばらんに説明をし直した。
「ようするに、今から三時間後にこいつが率いる親衛隊48名で貴公の城を攻めるから、150名の兵士でそれを防いでみろということだ」
はあ?
領主は国王の後ろに控える親衛隊長と親衛隊どもに目をやった。
そっぽを向いている親衛隊長も、氷像のごとくピクリとも動かない48名も確かに不気味だが、見たところ攻城兵器が用意されている様子もない。
「地獄の後宮」という別称も報告は受けていたが、具体的に親衛隊がどのような戦力なのかについての報告は、まだもたらされていない。
そこへさらに領主にとっての好条件が国王から提示された。
「丸一日で城を落とせなかったら領主の勝ち、城を落とせたら親衛隊長の勝ちでいいな」
1日ならば兵糧を考慮する必要もないだろう。
領主は傅いたまま、ほんの少しの希望を見出したかのように王に尋ねた。
「恐れながら小官が勝利した場合は?」
「そのまま引き揚げるさ」
「敗北した場合は?」
「そんなの決まっているだろ」
領主に選択肢は一つしかなかった。
三時間後、領主はすべての兵力と、人質に取られないようにと兵士の家族全員を王城に引き入れ、籠城を完成させた。
一方の親衛隊は城の矢穴から弓に狙われているのも気にしないかのように、城門の前で整列している。
ジローは親衛隊の背後に天幕を張ると、親衛隊お世話係の女性と二人で観戦を決め込んだ。
「行くぞ」
面倒くさそうな親衛隊長の号令を合図に、まずは城側の弓兵たちが動いた。
彼らは城壁に用意された矢口から、城壁に向かってくる親衛隊に向けて次々と矢を放って行く。
矢は的確に親衛隊どもを射抜いていく。
しかし親衛隊は止まらなかった。
氷の表情を持つ女たちは、その肩や胸、ひどい者では目に矢に受けた状態で、平然と城門に進軍してくるのだ。
弓兵どもの奮戦も空しく、まもなく親衛隊は城壁に取り付いた。
攻城兵器を用意していない親衛隊は、素手で城壁を登っていく。
そこに待ち受けているのは城壁上から注がれる石と煮立った油の雨。
親衛隊たちは頭上から石による打撃と油による熱撃を受け、先頭の何人かは壁下に落下していく。
しかし親衛隊は止まらない。
頭を砕かれ、肌を油に焼かれながら、親衛隊たちは城壁を乗り越えることに成功した。
城壁を乗り越えてきた親衛隊員の姿に、領主も兵士も思わず吐き気をもよおしてしまう。
矢と石と油にさらされた彼らの姿は、屍鬼や屍人を思わせるのだ。
矢が穿たれ石で砕かれ焼けただれた顔からかすかに見せる氷の表情をそのままに、親衛隊員たちはそれぞれの武器を背や腰から抜くと、槍や刀を構える兵士達に無言で向かっていった。
「数はこちらが勝っている、複数で取り囲むのだ!」
領主は定石を叫ぶも、親衛隊には定石も常識も通じない。
首を突かれ、腹を切られながら、親衛隊は兵士たちを黙々と手に持つ斧や槌、両手剣で砕いて行った。
いつのまにか天幕を離れ、王城高くに舞い上がっていたジローはその様子を面白そうに眺めている。
一方で親衛隊長は面倒くさいとばかりに天幕に戻ってきてしまった。
「茶を煎れてくれるかい?」
言われるがままにお世話係は親衛隊長に茶を差し出しながら、おずおずと尋ねた。
「国王様おひとりでいかようにもなされますのに、なぜわざわざこんなことを?」
「新しいイジメを思いついただけだろ」
親衛隊長はこう鼻を鳴らすと、茶をすすってから腰を上げた。
「さて、そろそろかな」
そのころには城の中で息をしている者は、領主とその家族だけとなっていた。
親衛隊員どもは眼球をたらし、肌を焼けただらせ、臓腑を引きずりながら、領主たちを取り囲んでいく。
「この化け物どもがあ!」
領主は炎の宝剣で親衛隊に立ち向かうも、それは親衛隊員どもの肌を焼くだけで、彼らをひるませるには至らない。
しかしあるところで親衛隊員たちは不意にその歩みをとめ、それと入れ替わるように、親衛隊の奥から親衛隊長が、そして領主の頭上から国王が姿を現した。
「領主よ、残念ながら貴公の負けだ」
親衛隊長は面倒くさそうにそう言い放つ。
しかし領主は親衛隊長には見向きもせず、国王に向かった。
「王よ、この化け物どもは一体何なのですか!」
「こいつらも領民だよ、失礼な奴だなあ」
「そんな、こんな化け物どもが領民ですと!」
「ああ、ちょっと悪魔風味が付いているがな」
悪魔だと?
まさかと思い、視線を移すと、親衛隊員どもはその身体を徐々に修復していく最中だった。
矢は無造作に抜かれ、垂れ下がった臓腑を腹に押し込んでいく。
むき出した骨が桃色の肉に包まれ、真っ白な肌に覆われていく。
「まさか、悪魔召喚を……」
「お、知っていたか。博識だなお前は」
領主は背筋を凍らせるしかなかった。
悪魔召喚は生贄に生きた人間を必要とする外法中の外法、禁呪中の禁呪のはずだ。
領主は思わず口に出してしまった。
「魔王……」
「それを俺に向かって正面から言ったのはお前が初めてだよ」
領主とその家族は、風刃で斬首されることなく、王都へと連行された。
その後王城下の広場で、家族ともども全裸にされ、首から下を氷館で透明に凍らされてしまう。
領主たちはその命が絶えるまで呪文のように唱え続けた。
「魔王降臨」と。
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