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2章
28 ロープと商店街とテルテル坊主
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その日は夜まで様々なところを練り歩いたが、妹はいなかった。
最後にオレが身を寄せていた施設に足を運んだ。三階建て。ぎりぎり築30年は経っていないと思う。何人の子供の受け皿となって来たのかは知らない。
無情。ここも燃えて炭となっていた。中に足を踏み入れると炭化した死体が転がっていた。それがどのような理由で死んだのかは知らない。本当に焼死したのか、それとも……。
オレはその一つ一つに【鑑定】を掛ける。
その度に一時期一緒に暮らしていただけの者たちであっても妹ではないことに一喜一憂し、胸をなでおろしていた。
そんな他人の死で安心する自分を少しだけ嫌いになった。
町の中央にあるアーケード街では痩せた子供がこけた頬を狂気に吊り上げ「てるてるぼうず てるぼうず あーしたてんきに しておくれ」と繰り返し歌っていた。
アーケード街ではシャッターが閉まり、人がそこかしこで首をくくっていた。
子供はストッパーの外れたおもちゃのように無邪気に狂気に回り、ワルツを踊るかのように軽快だった。
オレにはどうすることも出来なくて、その子供をよそに、死体を一ヵ所に回収して火力のある魔法で消し去った。嗅覚は無視した。それでも腹の底からこみ上げる何かと、氷でも入っているような冷たい痛み。
子供の性別はわからない。中性的な服を着ていた。
顔は赤黒く何かに汚れていて、目はぎらついていた。
子供はけらけらきゃっきゃとわらっていた。
オレはいたたまれなくなって逃げ出した。
ついぞ夕暮れ時となった。沈む夕日。ふしだらで卑猥な格好をした煽情的な調子をとる女性たちがあちらこちらで客引きをしている。
それを蔑むように見る身を寄せているだけの痩せ切った者たちを見ると一層何かが冷めた。
冷めた何かを温めるために、適当に下着姿の3人の痩せた女性たちを家に連れ帰った。
体が汚れていたので先に下着のまま魔法で洗った。
誰でもよかった。
栄養のある木の実を幾つか渡してオレも齧った。その後、沢山やった。
ただこの気持ちを少しでも忘れたかった。
一応、彼女らは五体満足だった。
乳首や陰核が肥大化していたりするが気にしなかった。年齢や事情は知る気もない。【娼婦】のスキルを持っていることだけ確認した。
相手がオレを忘れさせてくれるならばその他のことはもうどうでもいい。
満たされなくても飽和したか。悦ばせるコツを覚えたためか女たちが直ぐに気絶失神してしまい、反応がなくてつまらなかったため不貞寝した。
最後にオレが身を寄せていた施設に足を運んだ。三階建て。ぎりぎり築30年は経っていないと思う。何人の子供の受け皿となって来たのかは知らない。
無情。ここも燃えて炭となっていた。中に足を踏み入れると炭化した死体が転がっていた。それがどのような理由で死んだのかは知らない。本当に焼死したのか、それとも……。
オレはその一つ一つに【鑑定】を掛ける。
その度に一時期一緒に暮らしていただけの者たちであっても妹ではないことに一喜一憂し、胸をなでおろしていた。
そんな他人の死で安心する自分を少しだけ嫌いになった。
町の中央にあるアーケード街では痩せた子供がこけた頬を狂気に吊り上げ「てるてるぼうず てるぼうず あーしたてんきに しておくれ」と繰り返し歌っていた。
アーケード街ではシャッターが閉まり、人がそこかしこで首をくくっていた。
子供はストッパーの外れたおもちゃのように無邪気に狂気に回り、ワルツを踊るかのように軽快だった。
オレにはどうすることも出来なくて、その子供をよそに、死体を一ヵ所に回収して火力のある魔法で消し去った。嗅覚は無視した。それでも腹の底からこみ上げる何かと、氷でも入っているような冷たい痛み。
子供の性別はわからない。中性的な服を着ていた。
顔は赤黒く何かに汚れていて、目はぎらついていた。
子供はけらけらきゃっきゃとわらっていた。
オレはいたたまれなくなって逃げ出した。
ついぞ夕暮れ時となった。沈む夕日。ふしだらで卑猥な格好をした煽情的な調子をとる女性たちがあちらこちらで客引きをしている。
それを蔑むように見る身を寄せているだけの痩せ切った者たちを見ると一層何かが冷めた。
冷めた何かを温めるために、適当に下着姿の3人の痩せた女性たちを家に連れ帰った。
体が汚れていたので先に下着のまま魔法で洗った。
誰でもよかった。
栄養のある木の実を幾つか渡してオレも齧った。その後、沢山やった。
ただこの気持ちを少しでも忘れたかった。
一応、彼女らは五体満足だった。
乳首や陰核が肥大化していたりするが気にしなかった。年齢や事情は知る気もない。【娼婦】のスキルを持っていることだけ確認した。
相手がオレを忘れさせてくれるならばその他のことはもうどうでもいい。
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