9 / 94
第一章 記憶整理と自分の生
王様とパーティと 3
しおりを挟む
「やぁ、ようこそ、未来の紳士淑女諸君。そして私の手足となって国を動かしてくれている功労者の皆よ。
今日は輝かしい明日を担う若者を祝う席だ。貴族階級などは今日は無しにして、同じ年の者同士で語り合ってくれたまえ!」
そして、乾杯の音頭を国王が取り、パーティが始まった。
喋るよりも食事に夢中なのは、ロイとナディア。
さっきはあまり話せなかったからと僕に話しかけに来たのが、カヅサと、それに便乗したアリス。
「ジョーンは公爵令息だが、やはり父の後を継いで公爵になるんだろう?」
「そうだね、でもまずは僕自身の力をつけないと。じゃないと父さんの七光りだって言われそうだし」
「ななひかり、ってなんですか?」
「あぁ、七光りって言うのは、父さんたちのすごさがそのまま僕たちにも影響するってことなんだけど、それを笠に偉いからって酷いことを民衆にしたりする人たちに対しても使われるね」
「そうなのですねぇ。ジョーン様は博識でらっしゃるのですねぇ」
アリスの話し方はとてもおっとりと、ゆったりとしていて、それだけで癒し効果があるかもしれないと思えた。
ただ、苛々している時は効果ないと思うけれど。
そんな感じで話をしながら時々お菓子をつまんで、個人的には楽しい時間を過ごせた。
父さんもなんだかいいことがあったのか、笑顔のまま帰宅することができたのだった。
今日は輝かしい明日を担う若者を祝う席だ。貴族階級などは今日は無しにして、同じ年の者同士で語り合ってくれたまえ!」
そして、乾杯の音頭を国王が取り、パーティが始まった。
喋るよりも食事に夢中なのは、ロイとナディア。
さっきはあまり話せなかったからと僕に話しかけに来たのが、カヅサと、それに便乗したアリス。
「ジョーンは公爵令息だが、やはり父の後を継いで公爵になるんだろう?」
「そうだね、でもまずは僕自身の力をつけないと。じゃないと父さんの七光りだって言われそうだし」
「ななひかり、ってなんですか?」
「あぁ、七光りって言うのは、父さんたちのすごさがそのまま僕たちにも影響するってことなんだけど、それを笠に偉いからって酷いことを民衆にしたりする人たちに対しても使われるね」
「そうなのですねぇ。ジョーン様は博識でらっしゃるのですねぇ」
アリスの話し方はとてもおっとりと、ゆったりとしていて、それだけで癒し効果があるかもしれないと思えた。
ただ、苛々している時は効果ないと思うけれど。
そんな感じで話をしながら時々お菓子をつまんで、個人的には楽しい時間を過ごせた。
父さんもなんだかいいことがあったのか、笑顔のまま帰宅することができたのだった。
10
お気に入りに追加
587
あなたにおすすめの小説
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
モブで可哀相? いえ、幸せです!
みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。
“あんたはモブで可哀相”。
お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?
帝国動乱記 若しくは 婚約破棄された皇女が女帝となるまで
みやび
ファンタジー
「貴様との婚約を破棄する!!」
堂々とそう述べた婚約者は、何もわかっていなかった。
それを後押ししてしまった、兄にして皇帝も何もわかっていなかった。
政略の意味すら分からない彼らの没落と、それに巻き込まれながら足掻く皇女のお話。
少女漫画の当て馬女キャラに転生したけど、原作通りにはしません!
菜花
ファンタジー
亡くなったと思ったら、直前まで読んでいた漫画の中に転生した主人公。とあるキャラに成り代わっていることに気づくが、そのキャラは物凄く不遇なキャラだった……。カクヨム様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる