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異世界放浪篇
第22話 双方の乖離
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一文無しとなってしまった二人は、冒険者ギルドの依頼で稼ぐために中央街にやってきていた。ここは人間族だけでなく、水人族、土人族、魔人族など様々な種族が集まる活気ある街だ。
「すごい活気ですね…いろんな種族がいます!」
「その分、工業とかも発展しててね、魔法書も前の街よりいいやつが買えると思うよ」
あたりを見回しながら発展した街並みに驚くシノア。そんなシノアの目に道端で芸をしている人々が映る。いわゆるストリートパフォーマーだ。
「おー!すごい!フィリアさんすごいですよ!」
「面白いね。こういう人たちって多芸で尊敬しちゃうよ」
「本当ですねー」
「ギルドにいい依頼がなかったらシノアもやってみる?」
「…笑えない冗談はやめてください」
和やかに路上で行われる芸を楽しんでいたシノアたちだったが、あるものを見つけ目の色を変えることとなる。
「フィリアさん…あれ…」
「うん…“元B+ランク冒険者との対決、勝ったら1000フェンス”…」
そう、それはよくある力自慢に似た挑戦型のストリートパフォーマンスだったのだ。
金欠で苦しんでいた二人にとっては地獄に仏といえた。
「はいはーい!元B+ランク冒険者、フラギリスに挑戦したい人はこっちで受付してねー!おーっと、また一人負けちゃったねー。勝てる人はいるのかなぁ?!」
受付をしている男が周りを煽るように声を上げる。フラギリスと呼ばれた男もそれに応えるようにムキムキの上腕二頭筋を見せびらかす
「シノア、どうする?どっちが行く?」
「僕がいきます!フィリアさん以外の人とも戦っておきたいので!」
「そっか。まぁ、無理しちゃだめだよ?」
シノアが意気揚々と受付の男に話しかける。
「ほかにいないかーい?!…お?可愛いお嬢ちゃんだな、どうしたんだい?」
「いえ、僕は男です…あの!挑戦したいんですけどいいですか?」
「おっふ…おとこ…だ…と…?」
シノアの言葉に受付の男の思考が停止する。
「あ、あの?大丈夫ですか?」
「あ、あぁ、すまねぇ。びっくりしちまってな。それよりなんだって?」
「いえ、僕でも挑戦できるのかなって」
「悪いなぁ、未成年は挑戦できないんだよ」
「ぼ、僕一応成人…です」
その言葉にシノアを値踏みするような目で見る男。
シノアは身長的にも成人とは言えずうそをついている可能性がある、と男は踏んでいた。加えてシノアはお世辞にも強そうとは言えず、むしろ華奢だ。一般人にも負けそうな少年の相手をしてしまったら下手をすると殺してしまうのでは…と心配し、シノアを見つめる。
男がどうするか迷っていると心配したフィリアがシノアに声をかけてきた。
「シノア、大丈夫?何か問題?」
「いえ…未成年は参加できないみたいで…」
「あーなるほどね。あの、この子は成人ですよ」
いきなり声をかけられシノアに固定していた視線を隣のフィリアに移す。
そして男は女神を見た。今まで見てきた誰よりも可憐で、若干の幼さを残しながらも大人の女としての魅力は完璧に持つ、本当に同じ人間か?と思わず問いたくなるほど容姿端麗だった。男の思考は本日二度目の停止を迎えた。
「あの?大丈夫です?」
「はっ!27歳独身!商人やってます!彼女はいません!」
「はい?」
フィリアに話しかけられたことにより思わず意味不明なことをぶちまける男。状況を思い出し、仕切り直そうとする。
「い、いやなんでもないです。それでなにか?」
「いえ、この子は成人ですから参加させたいんですけど」
「そこまで言うなら参加は許可しますけど…本当に大丈夫ですか?死ぬことはないと思いますけど怪我ぐらいはするかと…」
「んーこの子強いから大丈夫です。それじゃあ参加お願いします」
「わ、わかりました…参加費は10フェンスです」
お金を受け取り、シノアに注意事項などを説明する男だったが心ここにあらずといった様子であった。その頭のなかは―
(この子…この子…まさかすでに子持ちなのか?!い、いや弟という可能性も…)
煩悩に満ちていた。
道端には人だかりができており、小さな挑戦者の戦いを一目見ようと並んでいた。
「おい!見ろよ。あんな子供が挑戦すんのか?」
「めちゃくちゃ弱そうじゃねぇか」
「大丈夫かよ…」
「おい、お前よく男ってわかったな。女にしかみえねぇよ…」
と様々な声が飛び交っていた。
当の本人であるシノアは注目されること自体あまり得意ではなく、フィリア以外の人間と初めて対戦するということもあり緊張していた。
「制限時間は10分ね。武器の使用、魔法の使用その他目つぶしみたいな反則技は禁止ね。二人とも準備はいい?レディーファイッ!」
受付の男が始まりを告げるが両者とも一向に動く様子はない。
「おい、なんで動かねぇんだ?」
「緊張してんだろー」
「坊主はそうだとしてもよ、フラギリスの野郎もじゃねぇか」
「遊んでんだよ、そんなこともわかんねぇのかよ!」
様々な声が飛び交っていたが対峙している二人にそんな声など届かない。
(な、なんだこのガキ、隙がまるでねぇ。馬鹿な…こんな坊主にこの俺が攻めあぐねているだと…)
(うぅ…フィリアさん以外との試合って初めてだから緊張するなぁ…)
そんな中、空気を変えるためフラギリスが話しかける。
「へっ…坊主やるじゃねぇか…その構え、その隙の無さ…てめぇ見た目通りの年齢じゃねぇな…」
「え?あ、いえ、僕普通に見た目通りですけど…」
「みなまで言うこたぁねえよ。そのオーラ、ガキに出せるもんじゃねぇ」
「???」
フラギリスの勘違いが進む中、シノアの頭の中はクエスチョンマークが量産されていく。
そして、とうとう両者動く。
「来ねぇならこっちから行くぜ、坊主」
「!」
フラギリスから放たれた右足の横薙ぎ払いを左手で受け止めるシノア。
(くっ!思ったより重い!)
骨のきしむ音を感じながら相手の右足を右手で突き上げ、空いた左手で平手突きを叩き込む。
(っ!この坊主、やっぱただもんじゃねぇな!)
両者ともいったん、下がり息を整える。
動き出した二人に観客は大盛り上がりである。
「おい!すげぇな!見たかよ今の動き!」
「あぁ、なんて動きだ…完全に達人同士の試合だぜ」
「おい、お前どっちに賭ける?」
「俺は坊主に賭けるぜ」
と、賭け事まで始まっている始末だ。
「へへ…やはり俺の目に狂いはなかった。坊主、ただもんじゃねぇな」
「本当にただの通りすがりですよ。あなたこそ、スピードには追いつけるのに力がすごすぎますよ。一回受け止めただけなのに左手折れかけましたよ」
「へっ、ぬかせ!左手折れかけた野郎が脚を突き上げて、攻撃なんかしかけてくるかよ」
息を整えながらお互いを褒め合う二人。できるだけ話を伸ばし、呼吸を整える時間を作ろうとしているようだ。
(このガキ…マジでただもんじゃねぇな。あの時、正拳突きではなく平手で突いてきやがった…力を分散させ身体全体に振動とダメージを伝えるって魂胆か…)
(あー正拳突き間違えてパーの手でしちゃったよ…いっつもグーって言われてたのに…)
二人の間には多少の誤解が渦巻いていたが、それは詮無きことだ。
再び二人が動かなくなり、観客も固唾をのんでその様子を見守る。
二度目の衝突が起きかけたその時、なかなかつかない決着を見越して一人の女性の声がシノアに届く。
「シノアがんばれー!勝ったら欲しがってた高い方の魔導書買ってあげるよー!」
なんだ?と視線を合わせる観客たちと美貌に見惚れるフラギリス。だが、シノアにはそんなことお構いなしだ。
(魔導書…本…高い方…ま、まさか、中級混沌魔法指南書?!)
そして、シノアの雰囲気が豹変する。
「すごい活気ですね…いろんな種族がいます!」
「その分、工業とかも発展しててね、魔法書も前の街よりいいやつが買えると思うよ」
あたりを見回しながら発展した街並みに驚くシノア。そんなシノアの目に道端で芸をしている人々が映る。いわゆるストリートパフォーマーだ。
「おー!すごい!フィリアさんすごいですよ!」
「面白いね。こういう人たちって多芸で尊敬しちゃうよ」
「本当ですねー」
「ギルドにいい依頼がなかったらシノアもやってみる?」
「…笑えない冗談はやめてください」
和やかに路上で行われる芸を楽しんでいたシノアたちだったが、あるものを見つけ目の色を変えることとなる。
「フィリアさん…あれ…」
「うん…“元B+ランク冒険者との対決、勝ったら1000フェンス”…」
そう、それはよくある力自慢に似た挑戦型のストリートパフォーマンスだったのだ。
金欠で苦しんでいた二人にとっては地獄に仏といえた。
「はいはーい!元B+ランク冒険者、フラギリスに挑戦したい人はこっちで受付してねー!おーっと、また一人負けちゃったねー。勝てる人はいるのかなぁ?!」
受付をしている男が周りを煽るように声を上げる。フラギリスと呼ばれた男もそれに応えるようにムキムキの上腕二頭筋を見せびらかす
「シノア、どうする?どっちが行く?」
「僕がいきます!フィリアさん以外の人とも戦っておきたいので!」
「そっか。まぁ、無理しちゃだめだよ?」
シノアが意気揚々と受付の男に話しかける。
「ほかにいないかーい?!…お?可愛いお嬢ちゃんだな、どうしたんだい?」
「いえ、僕は男です…あの!挑戦したいんですけどいいですか?」
「おっふ…おとこ…だ…と…?」
シノアの言葉に受付の男の思考が停止する。
「あ、あの?大丈夫ですか?」
「あ、あぁ、すまねぇ。びっくりしちまってな。それよりなんだって?」
「いえ、僕でも挑戦できるのかなって」
「悪いなぁ、未成年は挑戦できないんだよ」
「ぼ、僕一応成人…です」
その言葉にシノアを値踏みするような目で見る男。
シノアは身長的にも成人とは言えずうそをついている可能性がある、と男は踏んでいた。加えてシノアはお世辞にも強そうとは言えず、むしろ華奢だ。一般人にも負けそうな少年の相手をしてしまったら下手をすると殺してしまうのでは…と心配し、シノアを見つめる。
男がどうするか迷っていると心配したフィリアがシノアに声をかけてきた。
「シノア、大丈夫?何か問題?」
「いえ…未成年は参加できないみたいで…」
「あーなるほどね。あの、この子は成人ですよ」
いきなり声をかけられシノアに固定していた視線を隣のフィリアに移す。
そして男は女神を見た。今まで見てきた誰よりも可憐で、若干の幼さを残しながらも大人の女としての魅力は完璧に持つ、本当に同じ人間か?と思わず問いたくなるほど容姿端麗だった。男の思考は本日二度目の停止を迎えた。
「あの?大丈夫です?」
「はっ!27歳独身!商人やってます!彼女はいません!」
「はい?」
フィリアに話しかけられたことにより思わず意味不明なことをぶちまける男。状況を思い出し、仕切り直そうとする。
「い、いやなんでもないです。それでなにか?」
「いえ、この子は成人ですから参加させたいんですけど」
「そこまで言うなら参加は許可しますけど…本当に大丈夫ですか?死ぬことはないと思いますけど怪我ぐらいはするかと…」
「んーこの子強いから大丈夫です。それじゃあ参加お願いします」
「わ、わかりました…参加費は10フェンスです」
お金を受け取り、シノアに注意事項などを説明する男だったが心ここにあらずといった様子であった。その頭のなかは―
(この子…この子…まさかすでに子持ちなのか?!い、いや弟という可能性も…)
煩悩に満ちていた。
道端には人だかりができており、小さな挑戦者の戦いを一目見ようと並んでいた。
「おい!見ろよ。あんな子供が挑戦すんのか?」
「めちゃくちゃ弱そうじゃねぇか」
「大丈夫かよ…」
「おい、お前よく男ってわかったな。女にしかみえねぇよ…」
と様々な声が飛び交っていた。
当の本人であるシノアは注目されること自体あまり得意ではなく、フィリア以外の人間と初めて対戦するということもあり緊張していた。
「制限時間は10分ね。武器の使用、魔法の使用その他目つぶしみたいな反則技は禁止ね。二人とも準備はいい?レディーファイッ!」
受付の男が始まりを告げるが両者とも一向に動く様子はない。
「おい、なんで動かねぇんだ?」
「緊張してんだろー」
「坊主はそうだとしてもよ、フラギリスの野郎もじゃねぇか」
「遊んでんだよ、そんなこともわかんねぇのかよ!」
様々な声が飛び交っていたが対峙している二人にそんな声など届かない。
(な、なんだこのガキ、隙がまるでねぇ。馬鹿な…こんな坊主にこの俺が攻めあぐねているだと…)
(うぅ…フィリアさん以外との試合って初めてだから緊張するなぁ…)
そんな中、空気を変えるためフラギリスが話しかける。
「へっ…坊主やるじゃねぇか…その構え、その隙の無さ…てめぇ見た目通りの年齢じゃねぇな…」
「え?あ、いえ、僕普通に見た目通りですけど…」
「みなまで言うこたぁねえよ。そのオーラ、ガキに出せるもんじゃねぇ」
「???」
フラギリスの勘違いが進む中、シノアの頭の中はクエスチョンマークが量産されていく。
そして、とうとう両者動く。
「来ねぇならこっちから行くぜ、坊主」
「!」
フラギリスから放たれた右足の横薙ぎ払いを左手で受け止めるシノア。
(くっ!思ったより重い!)
骨のきしむ音を感じながら相手の右足を右手で突き上げ、空いた左手で平手突きを叩き込む。
(っ!この坊主、やっぱただもんじゃねぇな!)
両者ともいったん、下がり息を整える。
動き出した二人に観客は大盛り上がりである。
「おい!すげぇな!見たかよ今の動き!」
「あぁ、なんて動きだ…完全に達人同士の試合だぜ」
「おい、お前どっちに賭ける?」
「俺は坊主に賭けるぜ」
と、賭け事まで始まっている始末だ。
「へへ…やはり俺の目に狂いはなかった。坊主、ただもんじゃねぇな」
「本当にただの通りすがりですよ。あなたこそ、スピードには追いつけるのに力がすごすぎますよ。一回受け止めただけなのに左手折れかけましたよ」
「へっ、ぬかせ!左手折れかけた野郎が脚を突き上げて、攻撃なんかしかけてくるかよ」
息を整えながらお互いを褒め合う二人。できるだけ話を伸ばし、呼吸を整える時間を作ろうとしているようだ。
(このガキ…マジでただもんじゃねぇな。あの時、正拳突きではなく平手で突いてきやがった…力を分散させ身体全体に振動とダメージを伝えるって魂胆か…)
(あー正拳突き間違えてパーの手でしちゃったよ…いっつもグーって言われてたのに…)
二人の間には多少の誤解が渦巻いていたが、それは詮無きことだ。
再び二人が動かなくなり、観客も固唾をのんでその様子を見守る。
二度目の衝突が起きかけたその時、なかなかつかない決着を見越して一人の女性の声がシノアに届く。
「シノアがんばれー!勝ったら欲しがってた高い方の魔導書買ってあげるよー!」
なんだ?と視線を合わせる観客たちと美貌に見惚れるフラギリス。だが、シノアにはそんなことお構いなしだ。
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