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4.お姉様と水の都セシル
80.お姉様と浜辺
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「見てお姉様」
モアに言われ、水着についていたタグを見る。そこには「防御力アップ、魔力アップ」と書かれている。
「おお、こんな効果が」
「海のモンスターに襲われたりしたら大変だもんね」
確かに。でも魔力アップか。俺は魔法なんて使わねーから攻撃力アップが良かったな。
良く見ると、モアの水着にも似たような効果が書いてある。
ペラペラの布だし、防御力は低そうだが……ビキニアーマーみたいなものかな。
早速買った水着に着替え、浜辺をブラブラする。
「さてと、海賊は出るかなーっと」
「そうじゃな」
鏡の悪魔の声に、俺は振り向く。
「あれっ、鏡ちゃん!?」
見ると、鏡の悪魔は俺たちに合わせたのかいつの間にか水着姿になっている。
魔法で姿を変えたのだろうか。いや、それはそれで構わないんだけど、その水着というのが......
「か、鏡ちゃん、かなりダイタンだね......?」
モアの目が点になる。
それもそのはず、鏡の悪魔が身にまとっていたのは、胸と下半身に申し訳程度に紫色の布はあるものの、残りは全部紐、みたいな水着だったのだ。
ぶっちゃけ後ろから見るとほぼ裸に見える。
「いやいや、流石にそれは児童ポルノ法に引っかかる......」
「誰が児童じゃ。妾をいくつだと思っておる。それにこの世界にはそんな法律は無いぞ」
もしかしてこれが、世にいう「合法ロリ」という奴なのだろうか。
というか、誰も見てないからって張り切りすぎでは?
「......しかし、この格好に武器は合わんなあ」
俺は水着のまま斧を持ち上げた。ベルトで固定して背中に背負うことも出来ないし不便だ。
「ああ、それなら」
鏡の悪魔がパチンと指を鳴らす。
すると俺の手から斧が消え失せた。
「あ、あれっ!?」
「慌て無くても大丈夫じゃ。使う時は『斧よ来い』と頭の中で念じればすぐに取り出せる。消す時は逆に『斧よ消えろ』じゃ」
言われた通り頭の中で「斧よ来い」と念じると、一瞬の内に斧が俺の手の中に戻ってくる。
「何て便利な」
しげしげと斧を見つめる。心地よい重み。これでいつでも好きな時に武器を取り出せるわけだ。
「モアのも!」
「よし、モアの杖も消してやろう」
「わー、本当に消えた!」
大喜びで杖を消したり出したりするモア。
でももしかしてこれ、モアの魔力を吸い上げてやってるのか? だとしたらあまり乱用したらまずいんじゃ。
「まあ、普段はそんなに使わないだろうし、消しておくか」
俺は斧を消した。
と、同時に、空を切り裂く悲鳴が砂浜に響いた。
「キャーッ!!」
俺たちは顔を見合わせた。
「女の人の悲鳴?」
「行ってみようよ!」
悲鳴をした方へ、砂浜を駆け抜ける。
「な......なんだありゃあ!?」
見えてきたのは、巨大なうねる吸盤のついた脚。
「......タコ?」
そこに居たのは、見たことがないほど巨大なタコだった。
モアに言われ、水着についていたタグを見る。そこには「防御力アップ、魔力アップ」と書かれている。
「おお、こんな効果が」
「海のモンスターに襲われたりしたら大変だもんね」
確かに。でも魔力アップか。俺は魔法なんて使わねーから攻撃力アップが良かったな。
良く見ると、モアの水着にも似たような効果が書いてある。
ペラペラの布だし、防御力は低そうだが……ビキニアーマーみたいなものかな。
早速買った水着に着替え、浜辺をブラブラする。
「さてと、海賊は出るかなーっと」
「そうじゃな」
鏡の悪魔の声に、俺は振り向く。
「あれっ、鏡ちゃん!?」
見ると、鏡の悪魔は俺たちに合わせたのかいつの間にか水着姿になっている。
魔法で姿を変えたのだろうか。いや、それはそれで構わないんだけど、その水着というのが......
「か、鏡ちゃん、かなりダイタンだね......?」
モアの目が点になる。
それもそのはず、鏡の悪魔が身にまとっていたのは、胸と下半身に申し訳程度に紫色の布はあるものの、残りは全部紐、みたいな水着だったのだ。
ぶっちゃけ後ろから見るとほぼ裸に見える。
「いやいや、流石にそれは児童ポルノ法に引っかかる......」
「誰が児童じゃ。妾をいくつだと思っておる。それにこの世界にはそんな法律は無いぞ」
もしかしてこれが、世にいう「合法ロリ」という奴なのだろうか。
というか、誰も見てないからって張り切りすぎでは?
「......しかし、この格好に武器は合わんなあ」
俺は水着のまま斧を持ち上げた。ベルトで固定して背中に背負うことも出来ないし不便だ。
「ああ、それなら」
鏡の悪魔がパチンと指を鳴らす。
すると俺の手から斧が消え失せた。
「あ、あれっ!?」
「慌て無くても大丈夫じゃ。使う時は『斧よ来い』と頭の中で念じればすぐに取り出せる。消す時は逆に『斧よ消えろ』じゃ」
言われた通り頭の中で「斧よ来い」と念じると、一瞬の内に斧が俺の手の中に戻ってくる。
「何て便利な」
しげしげと斧を見つめる。心地よい重み。これでいつでも好きな時に武器を取り出せるわけだ。
「モアのも!」
「よし、モアの杖も消してやろう」
「わー、本当に消えた!」
大喜びで杖を消したり出したりするモア。
でももしかしてこれ、モアの魔力を吸い上げてやってるのか? だとしたらあまり乱用したらまずいんじゃ。
「まあ、普段はそんなに使わないだろうし、消しておくか」
俺は斧を消した。
と、同時に、空を切り裂く悲鳴が砂浜に響いた。
「キャーッ!!」
俺たちは顔を見合わせた。
「女の人の悲鳴?」
「行ってみようよ!」
悲鳴をした方へ、砂浜を駆け抜ける。
「な......なんだありゃあ!?」
見えてきたのは、巨大なうねる吸盤のついた脚。
「......タコ?」
そこに居たのは、見たことがないほど巨大なタコだった。
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