平凡は令嬢の夢を見る


胸を貫く鋭い痛み。
鈍く焼け付く感覚。
熱い液体が湧き上がり吐瀉すれば、赤い飛沫が飛んだ。


どうして?
なぜなの?
お兄様……

流れ落ちる命のカケラを掻き集めながら、令嬢は願う。

自由を。

ーーー何かが始まるかもしれない物語のプロローグ。





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