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打ちひしがられるイケメンも、また違った趣きがあって目の保養。うん、酒が進む。ビールおかわり!肩を落とす神山透を酒のつまみに本日5杯目の注文をする私である。
そんな様子を堪能していると、顔を両手で覆っていた神山透は、肩をポンポン叩いていた私の手首を掴んで肩から降ろすと、その手をそっとテーブルの上に載せたのだった。
おっと、調子に乗りすぎたかな。
謝罪の言葉を口にしようとしたところ、神山透の口から思いもよらぬ言葉が先に飛び出した。
「山本さんは、学生時代は何を専攻されてたんですか?」
ん?私の専攻?
「あー、先生って職業に憧れてまして、教育学部にいたんですよ。教員免許までは取ったんですけどね。厚い採用試験の壁に夢打ち砕かれたって感じです。」
大学で勉強してきたことと、社会に出てからの仕事は、結局関係なくなっちゃいますよね~と自嘲気味な笑いを浮かべながら答えてみる。
「山本さん、僕はね、営業の仕事はしてますけど、本当は開発技術者になりたくて学生時代は機械系の研究室に在席してたんですよ。」
はあ、なるほど。
「だから、今でも研究って言葉が好きなんですよ。特に今まで常識であると考えられてきたことがひっくり返されて、新たな仮説と研究内容のやり直しを求められた時などは、真相究明に燃えるものがあるんです。」
ふんふん、なるほど。研究マニアなのね。
「僕は物事の真相を知りたい願望があって、山本さんは人に物事を教える夢があった。これって丁度いい組み合わせですよね。」
大変良い笑顔で、イケメンはニッコリ微笑んでくる。
ん?なんでここで私の名前?
なんだか話の雲行きが怪しいぞ??
「…山本さんお願いです。女性が夜に何をどうして欲しいのか、ぜひ僕に、直接ご教授して頂けませんか?」
う、えええええええ??????
突然の申し出に、慌てて掴まれた手を引っ込めようとするも、いつの間にかお互いの指がガッチリが絡まった、いわゆる恋人つなぎの形になっており全く抜けなくなっている。
あれ、いつの間にこうなった?
「いや、あの、その、やっぱり神山さんが認識されてた方法は、世間でも一般的だと思いますよ!だから研究しなくても大丈夫だと思いますよ!うん!」
我ながらおかしいとは思いつつ慌てて断る言い訳をするも、イケメンは口撃の手を緩めない。
「山本さん、あなたは教えを請う人のお願いを無下に断るんですか?一度教職を目指した者として最後まで教える責任があるんじゃないですか?」
「いやいや、どういう理屈ですかそれ。私なんかどこからどう見ても色っぽくもないし地味ですし!それにそんなこと責任重大ですし、恐れ多くて!!」
中肉中背、特別華やかな容姿でもなければ肉感的な悩殺ボディなんかでもなし。
自分で言うのもなんだけど、こちとら性的魅力に溢れているなど一度たりとも言われたことはないし、むしろどちらかと言ったら地味と言われる立ち位置である!
体を反らせて力一杯反論する私に対して、神山透はそれを追いかけるように身を乗り出してくる。
「そんなことありませんよ。山本さんは十分可愛らしいじゃありませんか。それにほら、このキラキラした髪なんて、触り心地が良さそうだなってさっきから思ってたんですよ?」
イケメンは空いたもう一方の手を伸ばすと、ブンブンと首を左右に激しく振ったせいですっかり乱れてしまった私の髪を、するりと掬って顔を覗き込む。
その仕草に一瞬胸がドキリとするが、流されてはいかんと気を引きめる。
肩に届きそうな毛先をクリンと内巻きにして、ちょっとお高いスタイリング剤の力を使って艷やかにさせたヘアスタイルは、確かに数少ないチャームポイントの一つであると自負するところの私であるが、下心ありきで取ってつけたように褒められる為に日々のお手入れをしている訳では無いのである。
顔を傾げる振りをしながら目を逸らし、それとなくイケメンとの距離を再び確保すると、この状況を打破しようと試みる。
「う、うーん、髪を褒めて頂けるのは嬉しいですけど、だからといってそんな理由でお願いされましても、ねえ?」
「いえ、それだけじゃありませんよ?今日このお店に来るまで僕に気を使って色々気が紛れるような話をして下さってましたし、さっきだって僕の思い込みを丁寧に指摘してくれた上に、落ち込む僕の肩を叩いて慰めて下さっていたじゃないですか。そんな親切で優しい山本さんを信用したからこそ、誰にも相談できないような、こういったお願いをしたいと思ったんですよ。」
「えーとえーと、あ、そうだ!紺野さん!紺野洋子さんとお付き合いを、まだされてるじゃないですか!やっぱり彼女がいる方がそういうことを仰るのは、一応倫理上よろしくないんじゃないですかね?」
「大丈夫です。ここに来るまでに、取り急ぎメッセンジャーで交際解消したい旨は送っておきましたから。詳細は後で話をするとしても、相手に非がある案件ですから、こちらの言い分はすんなり通りそうなことくらい、山本さんもわかりますよね?」
携帯のメッセンジャーの文面を見せて、ニッコリ笑ってこちらに話し掛ける口調は優しげだが、なんだかとっても圧が強い。あ、この目つき、口調は、完璧に営業モードだコレ。
酒に酔った頭ではうまい反論が浮かばない。
その後も神山透は己の考えと私の責務とやらについて等々と発表をする。短時間に考え出されたとは思えない理路整然としたそのプレゼン内容は、聞き取るだけで精一杯。
すっかりポンコツになった私の頭で、同じく酔っているとはいえ会社の業績No.1のやり手営業マンの手腕に対抗できるはずもなく。
謎のイケメン理論に翻弄されて、気がつくと「わ、わかりました!やらせていだきますぅ~」と私は口にしているのであった。
そんな様子を堪能していると、顔を両手で覆っていた神山透は、肩をポンポン叩いていた私の手首を掴んで肩から降ろすと、その手をそっとテーブルの上に載せたのだった。
おっと、調子に乗りすぎたかな。
謝罪の言葉を口にしようとしたところ、神山透の口から思いもよらぬ言葉が先に飛び出した。
「山本さんは、学生時代は何を専攻されてたんですか?」
ん?私の専攻?
「あー、先生って職業に憧れてまして、教育学部にいたんですよ。教員免許までは取ったんですけどね。厚い採用試験の壁に夢打ち砕かれたって感じです。」
大学で勉強してきたことと、社会に出てからの仕事は、結局関係なくなっちゃいますよね~と自嘲気味な笑いを浮かべながら答えてみる。
「山本さん、僕はね、営業の仕事はしてますけど、本当は開発技術者になりたくて学生時代は機械系の研究室に在席してたんですよ。」
はあ、なるほど。
「だから、今でも研究って言葉が好きなんですよ。特に今まで常識であると考えられてきたことがひっくり返されて、新たな仮説と研究内容のやり直しを求められた時などは、真相究明に燃えるものがあるんです。」
ふんふん、なるほど。研究マニアなのね。
「僕は物事の真相を知りたい願望があって、山本さんは人に物事を教える夢があった。これって丁度いい組み合わせですよね。」
大変良い笑顔で、イケメンはニッコリ微笑んでくる。
ん?なんでここで私の名前?
なんだか話の雲行きが怪しいぞ??
「…山本さんお願いです。女性が夜に何をどうして欲しいのか、ぜひ僕に、直接ご教授して頂けませんか?」
う、えええええええ??????
突然の申し出に、慌てて掴まれた手を引っ込めようとするも、いつの間にかお互いの指がガッチリが絡まった、いわゆる恋人つなぎの形になっており全く抜けなくなっている。
あれ、いつの間にこうなった?
「いや、あの、その、やっぱり神山さんが認識されてた方法は、世間でも一般的だと思いますよ!だから研究しなくても大丈夫だと思いますよ!うん!」
我ながらおかしいとは思いつつ慌てて断る言い訳をするも、イケメンは口撃の手を緩めない。
「山本さん、あなたは教えを請う人のお願いを無下に断るんですか?一度教職を目指した者として最後まで教える責任があるんじゃないですか?」
「いやいや、どういう理屈ですかそれ。私なんかどこからどう見ても色っぽくもないし地味ですし!それにそんなこと責任重大ですし、恐れ多くて!!」
中肉中背、特別華やかな容姿でもなければ肉感的な悩殺ボディなんかでもなし。
自分で言うのもなんだけど、こちとら性的魅力に溢れているなど一度たりとも言われたことはないし、むしろどちらかと言ったら地味と言われる立ち位置である!
体を反らせて力一杯反論する私に対して、神山透はそれを追いかけるように身を乗り出してくる。
「そんなことありませんよ。山本さんは十分可愛らしいじゃありませんか。それにほら、このキラキラした髪なんて、触り心地が良さそうだなってさっきから思ってたんですよ?」
イケメンは空いたもう一方の手を伸ばすと、ブンブンと首を左右に激しく振ったせいですっかり乱れてしまった私の髪を、するりと掬って顔を覗き込む。
その仕草に一瞬胸がドキリとするが、流されてはいかんと気を引きめる。
肩に届きそうな毛先をクリンと内巻きにして、ちょっとお高いスタイリング剤の力を使って艷やかにさせたヘアスタイルは、確かに数少ないチャームポイントの一つであると自負するところの私であるが、下心ありきで取ってつけたように褒められる為に日々のお手入れをしている訳では無いのである。
顔を傾げる振りをしながら目を逸らし、それとなくイケメンとの距離を再び確保すると、この状況を打破しようと試みる。
「う、うーん、髪を褒めて頂けるのは嬉しいですけど、だからといってそんな理由でお願いされましても、ねえ?」
「いえ、それだけじゃありませんよ?今日このお店に来るまで僕に気を使って色々気が紛れるような話をして下さってましたし、さっきだって僕の思い込みを丁寧に指摘してくれた上に、落ち込む僕の肩を叩いて慰めて下さっていたじゃないですか。そんな親切で優しい山本さんを信用したからこそ、誰にも相談できないような、こういったお願いをしたいと思ったんですよ。」
「えーとえーと、あ、そうだ!紺野さん!紺野洋子さんとお付き合いを、まだされてるじゃないですか!やっぱり彼女がいる方がそういうことを仰るのは、一応倫理上よろしくないんじゃないですかね?」
「大丈夫です。ここに来るまでに、取り急ぎメッセンジャーで交際解消したい旨は送っておきましたから。詳細は後で話をするとしても、相手に非がある案件ですから、こちらの言い分はすんなり通りそうなことくらい、山本さんもわかりますよね?」
携帯のメッセンジャーの文面を見せて、ニッコリ笑ってこちらに話し掛ける口調は優しげだが、なんだかとっても圧が強い。あ、この目つき、口調は、完璧に営業モードだコレ。
酒に酔った頭ではうまい反論が浮かばない。
その後も神山透は己の考えと私の責務とやらについて等々と発表をする。短時間に考え出されたとは思えない理路整然としたそのプレゼン内容は、聞き取るだけで精一杯。
すっかりポンコツになった私の頭で、同じく酔っているとはいえ会社の業績No.1のやり手営業マンの手腕に対抗できるはずもなく。
謎のイケメン理論に翻弄されて、気がつくと「わ、わかりました!やらせていだきますぅ~」と私は口にしているのであった。
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