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そういえば野営ってした事なかったね

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ヤる方もヤられる方も堪能して一息ついたところでお腹がかわいくきゅるると鳴る。
あー、そういえばお昼食べずにヤってたっけ。
えーと、朝食べて種付けおじさんに1時間と少しくらい犯されて、そこからこっちきてずっとだから8~9時間くらいは何も口にしてない計算になるかな。
そりゃお腹も減るよ。

「ねぇ、何か食べるものとかって無いかな?  後追加で作る生やす道具の素体とかも欲しいな」
「あ、はい……そこのお前。お前はレン様に食事をお持ちして。質の良いのを選んで持ってくるように。それから、お前は例の物を」

女帝らしくビシッと指示を出しているミハネ。
普段ならばかっこいいんだろうけど、今全裸なんだよね。
というかここにいる人全員全裸。
だから全然締まらない感じになっている。

そうして持ってこられた食べ物だけど、うん。
これは食べられない。

「流石にこれを生で食べるのは遠慮したいかなぁ。果物とかは貰うけど」

いくら生き血を啜る吸血鬼とはいえ、前世はごく普通の日本人だから生肉はちょっと……。
ここで調理をするという選択肢もないこともないが、ここ枯れ木に葉っぱなんかも使われてるから火を使うのは流石にね。
それに料理という概念を教えてもこの子達じゃ調味料各種が手に入らないし、今回食べさせても今後は一切食べられないというのは可哀想だ。
知らない方がいい事もある。
なので調理はしないでおいた。
というか何肉だこれ?
ゴブリンとかじゃないよな……?
一応果物とかも持ってきてくれたし、今回はそっちだけを食べることにする。

「オモチシマシタ」
「レン様。この3つであれば付与するのに申し分ないかと思いますが、どうでしょうか?」
「んー、この指輪はちょっと足りないかな。残り2つは問題ないからこのまま付与していくね」

こういうアクセサリー類ってどこで手に入れたんだろうね?
ハーピィ、ハルピュイアは鳥系らしく光り物が好きなのかもしれないが、漫画だと集めてるのって大抵ガラスの破片みたいなゴミか、人が持つアクセサリー系だよな。
もしかして……まあ、どうでもいいか。
仮に誰かから盗ったのだとしても、弱肉強食の世界だし、俺がとやかく言える事じゃないか。
そもそも魔物に人間の法律を守れなんて頓珍漢なことを言う方が間違ってるし。
盗られたくなかったら対策をするか盗まれないように保管しておいてとしか言えないね。

なんて考えながらも付与していって、ついでに指輪の方にも手を加える。
状態異常無効の術式を加えてマジックアイテム化する……って、これも少し無理っぽい?
んー?
常時発動型じゃなくて任意で発動ならワンチャンあるか?
もしくは状態異常を感知すると自動での方がいいかな?
むー……感知型にしておくか。
常時発動型にするには媒体の器が足りない感じっぽいし。

「はいこれ。この2つが生やす奴で、こっちの指輪がミハネ用で、装備者が状態異常になると、状態異常を感知して装備しながら魔力を貰って無効化するようになってるからよっぽどのことが無い限りは多分問題ないはず」
「こんないいもの、いただいていいんですか……?」
「うん。元々ミハネ達が持ってたやつだし。それに、本当は常時発動型にしたかったんだけど、媒体の器が足りない感じで感知型になっちゃってるから気にしなくていいよ」
「それでも、嬉しいです……大事に使いますね」
「うん」

さて、これでここにいる理由もなくなったかな。
作業してる間に日も暮れてきたしそろそろ帰ろうかな。

「それじゃあ、俺はそろそろ帰るね」
「今日はありがとうございました」
「気にしないで。ミハネの為ならこれくらいなんてことないよ。もちろん、みんな為でもね。じゃ、また来るからね~」

門を閉められないように急いで飛んで帰る。
途中で野営の準備をしている冒険者パーティを見かけるが、そういえば俺達まだ野営するような依頼とか受けたことなかったとふと気づく。
ただの討伐依頼とかなら転移出来るからする必要はないだろうけど、護衛依頼でする事もあるだろうしそろそろ経験しておくのも悪くないかもね。
まあ、その前にまずはテントとか用意する必要があるけどね。

そして無事に宿へと帰還。
門を閉められる前でよかった。
……空に門ないとか転移があるだろうとか思わなくもないけど、ルールを守れるに越したことないから。

「ただいま~」
「こんな遅くまでどこで何してたのさ?」
「あ、なんかこのやりとり夫婦感あるね」
「誤魔化さないで」
「ちょっとミハネ……ハルピュイア・エンプレスの所に顔出してきたんだよ。まあ、その辺はご飯食べながら話そうと思うけど、ルセアちゃんはもう食べた?」
「まだ。2人もまだだと思う」
「じゃあ2人も誘って行こうか」

宿の食堂で夕食タイム。
1週間も泊まってると帰ってきたというか、安心感が出てくるから不思議だね。
一晩外泊して来たけど。

「所でさ、多分ハイネちゃんは気付いていたと思うけどここ1週間の間ずっと尾けられてたんだよね」
「あー、あれね」
「ずっと同じ臭いと音がしてたから知ってた」
「全然気付かなかったわ……え、というか大丈夫なの!?  まさか今も……?」
「多分もう大丈夫だよ。襲って来たから付き合ってその上で釘刺しといたからさ。次襲うとしても俺にリベンジマッチって形になると思うし」
「えぇ……?  本当に大丈夫なのそれ……?」
「大丈夫大丈夫。20発くらいヤって来たけど、サイズはあっても早漏だったしあれじゃどう頑張っても俺は堕とせないからね」
「襲うってそっちかい!」
「おお、百合ちゃんの叫びツッコミだ」
「はぁ……心配して損した」
「いや、普通に強姦だからね。俺が気にしてないだけでちゃんと犯罪だから」

ちゃんと犯罪だからとかいうパワーワード。
普通じゃお目にかかれないね。

「あむ、もぐもぐ、ごくん。でまあ、気がかりな事も片付いたからさ、そろそろ次のステップに進むべきかなって。ほら、まだこのメンバーで野営とかやった事ないでしょ?  だから今後の為にも経験した方がいいかなって思うんだけど、どうかな?」
「そういえばそうだね。この前のはレンちゃんが街まで飛んでいってたから野営する事もなかったし、いいと思うよ」
「ん。確かに今後の為にも必要かも」
「そうね……色々と不安だけど、いつかは経験する事だものね。不安だけど」
「なんで俺を見て2回言うのかな。とにかく、そんなわけで明日からその辺の準備をしていこうね」

家族でキャンプなら子供の頃に何回かしたことあったけど、設備や場所なんかがしっかりしていたからね。
キャンプとは全然違うだろうし、色々と学んでいかないとね。
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