上 下
6 / 38

第6話 見せつけよう、僕たちの愛を★

しおりを挟む
「ん……、ゼナ、ゼナ……好きだよ、ゼナ……」

「……ふわああ……」

 目を閉じて、顔を真っ赤にするゼナ。フレデリクは夢中になってキスしている。

「はむ、ちゅ……」

「ん、フレデリク……様ぁ……」

 頭がぽーっとなって、身体がうずいてくる。
 胸の高鳴りと、不思議な心地良さと、幸福感。今までにないような感覚だった。
 目の前の王子様が自分を守ってくれた、という安心感がそうさせているのだろうか……。

「ゼナ、ゼナ、愛してる、ゼナ」

「フレデリクさま、フレデリクさまぁ」

 こんどはゼナからフレデリクを求め、舌を入れた。フレデリクは拒まない。

「んっ、れろっ、……ちゅうっ、ちゅう、れる、ぷは、フレデリクさま」

「はあ、はあ、ゼナ……、愛してるよ、ゼナ……、可愛いゼナ……」

「え、ちょっと待って下さい兄上。なにしてるんですか?」

 いたたまれなさそうに尋ねてくるパスカル。

「ふう……。きっちり見ておけよ、パスカル。これがお前が横恋慕していたゼナの別の顔だ。いいか、ゼナは俺の女だ」

「え、ちょ、ま「はあ……はあ……はあ……、フレデリクさま……私も……フレデリクさまのことが好きぃ……♡」」

 もうゼナには他のものは見えていない。快感という刺激にことのほか弱いゼナは、もはやフレデリクが与えてくれる刺激に酔っ払っているのだ。

「ありがとう、ゼナ。嬉しいよ」

 フレデリクは再びキスをする。今度はもっと長く。
 ゼナの口内を貪るように激しく、濃厚に、何度も角度を変えて。

「ん、んっ、んん~~~っ、っ、っ」

 そのたびにびくっと震え、甘い声を上げるゼナ。

「ぷはっ。……ふふ、可愛いな……身をよじって。どうしたんだい、ゼナ?」

「ん……なんだか身体がおかしくってぇ……」

 自分の声ではないくらい、高く甘えた声がゼナの口から出た。

「おかしいのか。どんなふうに?」

「あのぅ、えと、きゅんって……。お腹の下の方が熱くて、切なくて、変なんです」

「ほう、お腹の下。どこらへんかな?」

「ここぉ……」

 むずっとする腰をフレデリクにこすりつけるゼナ。

「ふふ、可愛いなあ。じゃあ僕がその部分を見てあげようね」

「はい……」

 フレデリクの細く長い指が制服のスカートのなかに入ってくる。

「ふああ……」

 ゆっくりとゼナのおへその下をなぞられ、ゼナは声をあげた。

「あっ、はあんっ」

 ぞくぞくっとして、思わずのけぞってしまうゼナ。
 フレデリクの指先が与える刺激はなんだかくすぐったくて、それでいてその先もしてほしくなるような、たまらないものだった。無意識に腰が動いてしまう。

「すごい反応だ。気持ちいいのかい?」

「はい……、でもなんか、その……」

 いっそう切なくなる下半身。

「もっとしてほしいの?」

「はいぃ……」

 はにかみながら答えるゼナ。

「しょうがない子だなあ」

「ごめんなさいぃ」

「ほら、触るよ」

 再び手がおなかのうえ上を指先がなぞる。

(あぁん……)

 ぴくん、と小さく跳ねてしまう。

「ほんとに敏感なんだな。でも気持ちいいのはこれからだよ?」

 フレデリクの指が下の方に動いた。

「ひゃうっ!」

 瞬間、電流のような衝撃が全身を駆け抜けた。

「今のでイっちゃったのかい? 可愛いな、ゼナは」

「はぁ……はぁ……。え、イッちゃう……?」

「下着の上から可愛らしい芽をちょっと触っただけなのにさ。敏感なんだね……」

「そこをさわると、こうなるんですか?」

「ああ……そうか。女の子は男と違って自分で慰めたりしないからな。そうだよ……女の子はね、こういうところで感じるんだよ」

「そ、そうなんだ……」

「もっと触ってあげるね」

「え、えっと……」

 さすがに恥ずかしくなって目をそらすゼナ。

「大丈夫。怖くないよ。優しくしてあげるから」

「は、はい」

 再び指が動き出す。

「あ、あぁん♡」

 お腹を撫でられたのとは比べものにならない強い快感に、またしてもビクンとしてしまう。

「ふふっ、やっぱりここは特別感じやすいんだな……。それとも僕だからかな?」

 くり、くにゅ、といじられるたび、甘い刺激が走る。

「あっ、はんっ、あっ、あっ……」

「可愛いな、ゼナ……」

「ん……、私、こんなこと初めてで……、頭がぼーっとしてきて、なんだか変になりますぅ」

「変じゃないよ。それが気持ちいいっていう感覚さ。ゼナはいま幸せだろ?」

「は、はい。とっても……」

「ならそれは変なことではない。ほら……」

 フレデリクはゼナの顎に手を当て、口を開かせる。そこにまたフレデリクの口が合わさり、今度はゼナの口腔内を蹂躙していく。

「んむぅ、んんん~! !」

 二人の唾液が混ざり合い、溢れ出る。

「ぁ、やっ……あんっ」

 フレデリクが芽への刺激を再開したのだ。

「んっ、ん、ふ、ふううっ~~~!!!」

 びく、びく、と痙攣し、達するゼナ。
 やがて唇を離した二人は銀の糸を引いたまま見つめ合う。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「ゼナ……かわいい……」

「フレデリクさまぁ」

 蕩けた顔でフレデリクを見上げるゼナ。
 その瞳にはハートマークが浮かんでいた。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

魔王と騎士の楽しい世界統一新婚生活

f78vh
BL
彼女に浮気されヤケクソになった主人公が屋上から飛び降りると、着いたのは 地獄じゃなくて異世界で、しかもそこで魔王になってくれと頼まれた。 ヤケクソで城までいったら美人な騎士に忠誠誓われて結婚申し込んじゃう男の話。 ゆるゆるイチャイチャ8割で残り2割がシリアスとバトル。 ヤケクソヤンデレ気味人間魔王×美しき魔族の騎士。 ※攻めが受けである騎士にかわいがられてあんあん喘ぎます。毎回あんあん言います。 快楽に弱いです。ご注意下さい。 サイトとか他SNSにものせてます

物語のようにはいかない

わらびもち
恋愛
 転生したら「お前を愛することはない」と夫に向かって言ってしまった『妻』だった。  そう、言われる方ではなく『言う』方。  しかも言ってしまってから一年は経過している。  そして案の定、夫婦関係はもうキンキンに冷え切っていた。  え? これ、どうやって関係を修復したらいいの?  いや、そもそも修復可能なの?   発言直後ならまだしも、一年も経っているのに今更仲直りとか無理じゃない?  せめて失言『前』に転生していればよかったのに!  自分が言われた側なら、初夜でこんな阿呆な事を言う相手と夫婦関係を続けるなど無理だ。諦めて夫に離婚を申し出たのだが、彼は婚姻継続を望んだ。  夫が望むならと婚姻継続を受け入れたレイチェル。これから少しずつでも仲を改善出来たらいいなと希望を持つのだが、現実はそう上手くいかなかった……。

婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生
恋愛
婚約破棄されまして(笑)の主人公以外の視点での話。 主人公の見えない所での話になりますよ。多分。 基本的には本編に絡む、過去の話や裏側等を書いていこうと思ってます。 後は……後はノリで、ポロッと何か裏話とか何か書いちゃうかも( ´艸`)

【完結】結婚式当日、婚約者と姉に裏切られて惨めに捨てられた花嫁ですが

Rohdea
恋愛
結婚式の当日、花婿となる人は式には来ませんでした─── 伯爵家の次女のセアラは、結婚式を控えて幸せな気持ちで過ごしていた。 しかし結婚式当日、夫になるはずの婚約者マイルズは式には現れず、 さらに同時にセアラの二歳年上の姉、シビルも行方知れずに。 どうやら、二人は駆け落ちをしたらしい。 そんな婚約者と姉の二人に裏切られ惨めに捨てられたセアラの前に現れたのは、 シビルの婚約者で、冷酷だの薄情だのと聞かされていた侯爵令息ジョエル。 身勝手に消えた姉の代わりとして、 セアラはジョエルと新たに婚約を結ぶことになってしまう。 そして一方、駆け落ちしたというマイルズとシビル。 二人の思惑は───……

『運命の番』の資格を解消する方法。

三月べに
恋愛
実は傲慢不遜な竜人の王太子の『運命の番』であることを自覚している白豹の獣人のご令嬢は、虐げられても毎日のように挨拶に向かう。 『運命の番』の救済処置、333日の期間を経ても決意が揺らぐなら『番宣言』をしなければ、『番の資格』を放棄出来るため。 力が強い故に、番感知が乏しい竜人は何日顔を合わせても気付かない。他の令嬢の腰を抱いて、「お前は番にすらなれない!」と罵る傲慢王太子。 ――――お望み通り。私はあなたの何者にもならない。 (なろうにも掲載)

運命の番?棄てたのは貴方です

ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。 番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。 ※自己設定満載ですので気を付けてください。 ※性描写はないですが、一線を越える個所もあります ※多少の残酷表現あります。 以上2点からセルフレイティング

夫と妹に裏切られて全てを失った私は、辺境地に住む優しい彼に出逢い、沢山の愛を貰いながら居場所を取り戻す

夏目萌
恋愛
レノアール地方にある海を隔てた二つの大国、ルビナとセネルは昔から敵対国家として存在していたけれど、この度、セネルの方から各国の繁栄の為に和平条約を結びたいと申し出があった。 それというのも、セネルの世継ぎであるシューベルトがルビナの第二王女、リリナに一目惚れした事がきっかけだった。 しかしリリナは母親に溺愛されている事、シューベルトは女好きのクズ王子と噂されている事から嫁がせたくない王妃は義理の娘で第一王女のエリスに嫁ぐよう命令する。 リリナには好きな時に会えるという条件付きで結婚に応じたシューベルトは当然エリスに見向きもせず、エリスは味方の居ない敵国で孤独な結婚生活を送る事になってしまう。 そして、結婚生活から半年程経ったある日、シューベルトとリリナが話をしている場に偶然居合わせ、実はこの結婚が自分を陥れるものだったと知ってしまい、殺されかける。 何とか逃げる事に成功したエリスはひたすら逃げ続け、力尽きて森の中で生き倒れているところを一人の男に助けられた。 その男――ギルバートとの出逢いがエリスの運命を大きく変え、全てを奪われたエリスの幸せを取り戻す為に全面協力を誓うのだけど、そんなギルバートには誰にも言えない秘密があった。 果たして、その秘密とは? そして、エリスとの出逢いは偶然だったのか、それとも……。 これは全てを奪われた姫が辺境地に住む謎の男に溺愛されながら自分を陥れた者たちに復讐をして居場所を取り戻す、成り上がりラブストーリー。 ※ ファンタジーは苦手分野なので練習で書いてます。設定等受け入れられない場合はすみません。 ※他サイト様にも掲載中。

嫌われ悪役令嬢に転生してしまった件

ねがぽじ
ファンタジー
女子高生が嫌われ悪役令嬢に転生して破滅フラグをどうにかする為に頑張る話です。 悪役令嬢が勘違いされています。 実は、溺愛されているのに悪役令嬢自信が気づいていません。

処理中です...