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17.リングの効果
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時は流れ、いよいよ卒業式が始まる頃となった。
卒業式が済めば、すぐにマクシミリアン様との結婚式が行われる。乙女ゲームにはなかった設定だけど、ミッシェルは幸せだ。
ウエディングドレスも仮縫いを経て、出来上がるのが待ち遠しい。
マクシミリアン様とは、あれから週末になるとお泊り愛をしている。もうリングが少しでもマクシミリアン様と離れると、やたら、うるさく言うので、かなわない。
たださえフェロモンのせいで、発情しっぱなしになるというのに、そこへもってきて、リングを嵌められてからは、マクシミリアン様もそうだと思うのだけど、リングがお互いの対のリングを呼び合うのだ。
このリングは魔道具で、一種の貞操帯の役目を果たしているのだが、嵌めてすぐ二人がセックスに及んだことが影響しているらしく、貞操帯というより、お互いを求め合うためのリングとなってしまっている。
マクシミリアン様が欲情なさると、対のリングをしているミッシェルにまで影響を及ぼし、自然と濡れてくるのだ。
反対に、ミッシェルがマクシミリアン様からのキスを受け、濡れると、マクシミリアン様も途端にムクムクと元気になられる仕組みになってしまったのだ。
おかげで、朝の馬車内で、いきなりセックスに及ぶこともあり、休憩時間も、空き教室に飛び込んで、お互いを慰めあう。授業中は、できるだけ、そのことを考えないようにしているが、何かのはずみで、リングが反応したときは、トイレに駆け込むこともしばしばある。
その時は、男子トイレか女子トイレか、どちらに入るべきなのかを躊躇する。
たいてい、マクシミリアン様が待っていてくださるので、適当にどちらか空いている方に入り、そこで処理するのだ。
でも、このリングのおかげで、ダニエルに犯されなくても済むようになって、よかった。いずれにしても、結界が張ってあるので、ミッシェルのカラダには、そうそう近づけない。
放課後は放課後で、疲れて、できなくなるまで、お互いを求め合う。
そんな調子の毎日を送っているので、週末はお泊り愛に徹しているのだ。
でも、さすがに若い二人は体力がある。そんな生活を送っていても、表面上は貴族令息、貴族令嬢の体面を保つぐらいの礼儀は心得ている。
リングがお互いを呼び合う。もうマクシミリアンとミッシェルは切っても切れない仲になってしまったのだ。
だから、それがたとえクリストファー殿下の思し召しでも。
「なぁ、頼むよ、一生のお願いだから。」
「ダメなものはダメなのです。」
「いいじゃないか?アイリスが戻ってこないのだよ。」
「世継ぎができなければ、この国はおしまいになる。だから、1回だけ?ね。1回だけならいいでしょ?」
「ミッシェルには、貞操帯を着けさせていますから、できません。」
「おま、お前、そんな古臭い手を使っているのか?はぁ呆れた奴だな。」
「1回でもし孕んだとしても、パルシャンティア家の子供になります。」
「いいよ。それでもミッシェルとヤりたい。ミッシェルを抱かせてくれるのなら、俺は、どれだけ犠牲を払っても構わない。」
「ミッシェルに聞いてみます。ミッシェルがどうしても、殿下との夜伽を望むのなら、止はしませんし、結界も解除します。」
「そうか、ありがとう。ミッシェルがイヤというはずはない。早速、結界を解除してもらおうか?」
「え?今からですか?ミッシェルの意見も聞かずに解除することはできません。」
「なんなんだよ?もう、ミッシェルの亭主気取りか?まだ、結婚式も済ませてないだろ?ミッシェルは、絶対やらせてくれるさ。いいから、今すぐ結界を解除しろ!これは王太子としての命令だ。」
そこまで言われ、渋々ながら、ミッシェルの結界を解除する。
「知りませんよ。どうなっても?いいですね?」
舌なめずりをしながらクリストファー殿下は、ミッシェルの居場所を探す。
結界が亡くなったせいか、意外にも早くミッシェルを見つけ出すことができた。ミッシェルは、東の庭で、マクシミリアンが来るのを待っているようだった。
卒業式が済めば、すぐにマクシミリアン様との結婚式が行われる。乙女ゲームにはなかった設定だけど、ミッシェルは幸せだ。
ウエディングドレスも仮縫いを経て、出来上がるのが待ち遠しい。
マクシミリアン様とは、あれから週末になるとお泊り愛をしている。もうリングが少しでもマクシミリアン様と離れると、やたら、うるさく言うので、かなわない。
たださえフェロモンのせいで、発情しっぱなしになるというのに、そこへもってきて、リングを嵌められてからは、マクシミリアン様もそうだと思うのだけど、リングがお互いの対のリングを呼び合うのだ。
このリングは魔道具で、一種の貞操帯の役目を果たしているのだが、嵌めてすぐ二人がセックスに及んだことが影響しているらしく、貞操帯というより、お互いを求め合うためのリングとなってしまっている。
マクシミリアン様が欲情なさると、対のリングをしているミッシェルにまで影響を及ぼし、自然と濡れてくるのだ。
反対に、ミッシェルがマクシミリアン様からのキスを受け、濡れると、マクシミリアン様も途端にムクムクと元気になられる仕組みになってしまったのだ。
おかげで、朝の馬車内で、いきなりセックスに及ぶこともあり、休憩時間も、空き教室に飛び込んで、お互いを慰めあう。授業中は、できるだけ、そのことを考えないようにしているが、何かのはずみで、リングが反応したときは、トイレに駆け込むこともしばしばある。
その時は、男子トイレか女子トイレか、どちらに入るべきなのかを躊躇する。
たいてい、マクシミリアン様が待っていてくださるので、適当にどちらか空いている方に入り、そこで処理するのだ。
でも、このリングのおかげで、ダニエルに犯されなくても済むようになって、よかった。いずれにしても、結界が張ってあるので、ミッシェルのカラダには、そうそう近づけない。
放課後は放課後で、疲れて、できなくなるまで、お互いを求め合う。
そんな調子の毎日を送っているので、週末はお泊り愛に徹しているのだ。
でも、さすがに若い二人は体力がある。そんな生活を送っていても、表面上は貴族令息、貴族令嬢の体面を保つぐらいの礼儀は心得ている。
リングがお互いを呼び合う。もうマクシミリアンとミッシェルは切っても切れない仲になってしまったのだ。
だから、それがたとえクリストファー殿下の思し召しでも。
「なぁ、頼むよ、一生のお願いだから。」
「ダメなものはダメなのです。」
「いいじゃないか?アイリスが戻ってこないのだよ。」
「世継ぎができなければ、この国はおしまいになる。だから、1回だけ?ね。1回だけならいいでしょ?」
「ミッシェルには、貞操帯を着けさせていますから、できません。」
「おま、お前、そんな古臭い手を使っているのか?はぁ呆れた奴だな。」
「1回でもし孕んだとしても、パルシャンティア家の子供になります。」
「いいよ。それでもミッシェルとヤりたい。ミッシェルを抱かせてくれるのなら、俺は、どれだけ犠牲を払っても構わない。」
「ミッシェルに聞いてみます。ミッシェルがどうしても、殿下との夜伽を望むのなら、止はしませんし、結界も解除します。」
「そうか、ありがとう。ミッシェルがイヤというはずはない。早速、結界を解除してもらおうか?」
「え?今からですか?ミッシェルの意見も聞かずに解除することはできません。」
「なんなんだよ?もう、ミッシェルの亭主気取りか?まだ、結婚式も済ませてないだろ?ミッシェルは、絶対やらせてくれるさ。いいから、今すぐ結界を解除しろ!これは王太子としての命令だ。」
そこまで言われ、渋々ながら、ミッシェルの結界を解除する。
「知りませんよ。どうなっても?いいですね?」
舌なめずりをしながらクリストファー殿下は、ミッシェルの居場所を探す。
結界が亡くなったせいか、意外にも早くミッシェルを見つけ出すことができた。ミッシェルは、東の庭で、マクシミリアンが来るのを待っているようだった。
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