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43ジオラマ
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マーガレットは、クランベール国とマギーランド国における通信網の整備をする。
かねてから電波塔を建設していたのが、完成し、クランベール王都とマギーランド温泉街、新王都、マリンストーン領で、魔法鳥を遣わずに相互に連絡が取れるようになったことは喜ばしい。
今後は、マギーランド全土で通信網を広げていく見込み。
そんな中で、マーガレットが懐妊する。
前世親父の腹の中に新しい命が芽生えるなんて……と、最初は不思議に思ったが、やることやっていたのだからできるものは仕方がないと諦める。
それからというもの、スティーブンが、というよりクランベール王国が何かと口出ししてきて、うるさい。
「女王の仕事をセーブするように。」
クランベール王城の侍医の数がいっぺんに倍近くまで増えた。
こっちには、カルロス様がいらっしゃるから大丈夫だって、言っているのに。
病気ではないのだから、臨月まで働ける。それに運動不足になれば、体力が落ち、かえって難産になる可能性もある。
だからヘルメットに地下足袋、ニッカスタイルがちょうどいいのだ。近くまで寄らなければ、女王だと誰も気づかないいでたち。
ブルーレイドの格好のほうが、よほどそれらしく見える。
まぁ、横にブルーレイドがピタリとくっついているから、土方スタイルでも女王だとわかるのだろう。
さすがに、お腹が目立つ頃までには、事務仕事に専念することになろう。それまでは、この姿がけっこう気に入っている。
そんな時、携帯電話作りを思いつく。
前世では、コンビニにでもSIMカードは売っていたのだが、とりあえずそれを利用できるものは利用し、本体だけ召喚で間に合わせていた。
それをこの世界に使い勝手がいいように作り変えている。前世、もともと理科系だったので、工具の扱いには慣れている。
音声通話だけでなく、カメラやメールも使えるようにしていく。SMSは必須だろうな。
プラモデル感覚で電子ブロックを組み立てていく。
インターネットだけは、どうだろうな?SMSの原理はわかっているが、前世世界と交信できるようになると、いろいろ弊害も出てくるだろう。
さりとて、この世界だけ通用するネットというものも、必要あるか?と己に問いただせば、答えは「ない」に行きつく。
まだまだ、この世界での通信は未知数なのだ。これが普及するかどうかは、今、マーガレットが作っているスマホにすべてがかかっている。
猫背になり、一生懸命作っていると肩がこってきた。
気分転換のため、王都の執務室に行くと、父がスバルス侯爵と何やら話し込んでいる。
「どうしたの?何かあった?」
「いや、それがだな、スバルスが地下鉄を気に入りすぎて、地下鉄車両の中に住みたいと言ってこられたのだが。それではご家族の方の同意が得られないのでは?という話をしていたのだ。」
「地下鉄の中に棲むよりは、地下手を家の中に入れるというのは、どうでしょうか?」
「え!そんなことができるのでしょうか?」
「ジオラマという遊びがあります。」
言いながら、1台のミニチュア地下鉄フィギュアを召喚する。
「え?でもこれなら、1台だけで停まっている姿しか見られない。ただのおもちゃでは?」
「だから、これをこう繋げて、走らせることができる。周りの風景はお手製でも作れるし、なんならこんな感じでもできるわ。ただ、これは手先が器用でないと無理かもしれない。できる?やってみる?」
ジオラマごと召喚し、繋げて走らせてみる。
スバルス侯爵は、子供のように目をキラキラと輝かせ、やってみたいと頷く。
それならと、一部部品を手渡しながら、電気系統の説明をする。
器用にも、スバルスはそれを一発で解釈し、見事走らせることに成功したのだ。
好きこそものの上手なれ。
まさに、言葉通り、そこが領主の館の執務室だということを忘れ、どんどんジオラマを大きくしていく。
父は、ただ感心してみているだけで、自分は手に取ろうともしない。
「これ、全部スバルスに差し上げてもいいわよ?ただし、条件があるわ。あるモノをわたくしと一緒に作ってほしいの。」
「えっ!ひょっとして、子供ですか?」
「はぁ?何、バカなこと言っているのよ。」
「冗談ですよ。お腹が膨らんできたのを見て、言っただけです。」
「もうっ!つまらない冗談言っていると、ジオラマ片づけちゃうわよ。」
「わ、わ、冗談です。申し訳ありませんでしたっ!」
「ま、今回は許してあげるわ。これを作るの手伝ってくれる?」
「なんですか?それは?」
「電話よ。遠くに離れている人でも、会話ができる道具よ。」
「はぁ……?それは、まことに便利なものですね。」
「あ!信じていないわね。ちょっと……誰かいない?まぁ、お父様でもいいわ。これ、持ってサン・ピエトロ教会へ。では、近すぎるか?う……んとね。観覧車へ乗りに行ってもらおうか?」
「いやいや、サン・ピエトロ教会は、マギーランドの温泉街だから、十分遠いですよ。そこの鐘の音でもいいですよ?」
「そう?なら、お父様、ちょっと行ってみてくれない?司祭様にお願いして、金の音を鳴らしてくださいって、わたくしが頼んだって言い添えてね。」
「はいはい。わかりましたよ。人使いが荒いお嬢さんだから仕方がない。」
「異空間を通って、サン・ピエトロ教会の鐘の音を鳴らしてもらう。」
スマホをスピーカーフォンにしていると
「カラーン、カラーン」
「なんと!次は、新幹線の発車音を聞かせてください。それなら信じます。」
「本当に?ただ、新幹線の音が聞きたいだけではありませんよね?」
「ギクっ!」
「うふふ。やっぱり。いいですよ。お父様、新幹線のホームまで行ってくださいな。」
「プルルルルル~。」
「わ!すごい!本物だ!」
それからスバルスは、俄然やる気を出して、どんどんスピードを上げながら、スマホを組み立ててくれる。これは、ドワーフよりいい仕事かもしれない。
ドワーフは、電気系統の話が苦手で、いくら説明しても理解してくれなかったのだ。
スバルスはジオラマ欲しさで頑張ってくれているだけかもしれないけど、頑張ってくれたのなら、ジオラマに踏み切りもプレゼントしちゃおうかな?
でもスバルス家の人々の反応はコワイ。
夜中にブツブツ言いながら、1人遊んでいる姿は、オタクを超えているらしい。
かねてから電波塔を建設していたのが、完成し、クランベール王都とマギーランド温泉街、新王都、マリンストーン領で、魔法鳥を遣わずに相互に連絡が取れるようになったことは喜ばしい。
今後は、マギーランド全土で通信網を広げていく見込み。
そんな中で、マーガレットが懐妊する。
前世親父の腹の中に新しい命が芽生えるなんて……と、最初は不思議に思ったが、やることやっていたのだからできるものは仕方がないと諦める。
それからというもの、スティーブンが、というよりクランベール王国が何かと口出ししてきて、うるさい。
「女王の仕事をセーブするように。」
クランベール王城の侍医の数がいっぺんに倍近くまで増えた。
こっちには、カルロス様がいらっしゃるから大丈夫だって、言っているのに。
病気ではないのだから、臨月まで働ける。それに運動不足になれば、体力が落ち、かえって難産になる可能性もある。
だからヘルメットに地下足袋、ニッカスタイルがちょうどいいのだ。近くまで寄らなければ、女王だと誰も気づかないいでたち。
ブルーレイドの格好のほうが、よほどそれらしく見える。
まぁ、横にブルーレイドがピタリとくっついているから、土方スタイルでも女王だとわかるのだろう。
さすがに、お腹が目立つ頃までには、事務仕事に専念することになろう。それまでは、この姿がけっこう気に入っている。
そんな時、携帯電話作りを思いつく。
前世では、コンビニにでもSIMカードは売っていたのだが、とりあえずそれを利用できるものは利用し、本体だけ召喚で間に合わせていた。
それをこの世界に使い勝手がいいように作り変えている。前世、もともと理科系だったので、工具の扱いには慣れている。
音声通話だけでなく、カメラやメールも使えるようにしていく。SMSは必須だろうな。
プラモデル感覚で電子ブロックを組み立てていく。
インターネットだけは、どうだろうな?SMSの原理はわかっているが、前世世界と交信できるようになると、いろいろ弊害も出てくるだろう。
さりとて、この世界だけ通用するネットというものも、必要あるか?と己に問いただせば、答えは「ない」に行きつく。
まだまだ、この世界での通信は未知数なのだ。これが普及するかどうかは、今、マーガレットが作っているスマホにすべてがかかっている。
猫背になり、一生懸命作っていると肩がこってきた。
気分転換のため、王都の執務室に行くと、父がスバルス侯爵と何やら話し込んでいる。
「どうしたの?何かあった?」
「いや、それがだな、スバルスが地下鉄を気に入りすぎて、地下鉄車両の中に住みたいと言ってこられたのだが。それではご家族の方の同意が得られないのでは?という話をしていたのだ。」
「地下鉄の中に棲むよりは、地下手を家の中に入れるというのは、どうでしょうか?」
「え!そんなことができるのでしょうか?」
「ジオラマという遊びがあります。」
言いながら、1台のミニチュア地下鉄フィギュアを召喚する。
「え?でもこれなら、1台だけで停まっている姿しか見られない。ただのおもちゃでは?」
「だから、これをこう繋げて、走らせることができる。周りの風景はお手製でも作れるし、なんならこんな感じでもできるわ。ただ、これは手先が器用でないと無理かもしれない。できる?やってみる?」
ジオラマごと召喚し、繋げて走らせてみる。
スバルス侯爵は、子供のように目をキラキラと輝かせ、やってみたいと頷く。
それならと、一部部品を手渡しながら、電気系統の説明をする。
器用にも、スバルスはそれを一発で解釈し、見事走らせることに成功したのだ。
好きこそものの上手なれ。
まさに、言葉通り、そこが領主の館の執務室だということを忘れ、どんどんジオラマを大きくしていく。
父は、ただ感心してみているだけで、自分は手に取ろうともしない。
「これ、全部スバルスに差し上げてもいいわよ?ただし、条件があるわ。あるモノをわたくしと一緒に作ってほしいの。」
「えっ!ひょっとして、子供ですか?」
「はぁ?何、バカなこと言っているのよ。」
「冗談ですよ。お腹が膨らんできたのを見て、言っただけです。」
「もうっ!つまらない冗談言っていると、ジオラマ片づけちゃうわよ。」
「わ、わ、冗談です。申し訳ありませんでしたっ!」
「ま、今回は許してあげるわ。これを作るの手伝ってくれる?」
「なんですか?それは?」
「電話よ。遠くに離れている人でも、会話ができる道具よ。」
「はぁ……?それは、まことに便利なものですね。」
「あ!信じていないわね。ちょっと……誰かいない?まぁ、お父様でもいいわ。これ、持ってサン・ピエトロ教会へ。では、近すぎるか?う……んとね。観覧車へ乗りに行ってもらおうか?」
「いやいや、サン・ピエトロ教会は、マギーランドの温泉街だから、十分遠いですよ。そこの鐘の音でもいいですよ?」
「そう?なら、お父様、ちょっと行ってみてくれない?司祭様にお願いして、金の音を鳴らしてくださいって、わたくしが頼んだって言い添えてね。」
「はいはい。わかりましたよ。人使いが荒いお嬢さんだから仕方がない。」
「異空間を通って、サン・ピエトロ教会の鐘の音を鳴らしてもらう。」
スマホをスピーカーフォンにしていると
「カラーン、カラーン」
「なんと!次は、新幹線の発車音を聞かせてください。それなら信じます。」
「本当に?ただ、新幹線の音が聞きたいだけではありませんよね?」
「ギクっ!」
「うふふ。やっぱり。いいですよ。お父様、新幹線のホームまで行ってくださいな。」
「プルルルルル~。」
「わ!すごい!本物だ!」
それからスバルスは、俄然やる気を出して、どんどんスピードを上げながら、スマホを組み立ててくれる。これは、ドワーフよりいい仕事かもしれない。
ドワーフは、電気系統の話が苦手で、いくら説明しても理解してくれなかったのだ。
スバルスはジオラマ欲しさで頑張ってくれているだけかもしれないけど、頑張ってくれたのなら、ジオラマに踏み切りもプレゼントしちゃおうかな?
でもスバルス家の人々の反応はコワイ。
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