巻き込まれ召喚聖女は、商人として成り上がる ～日本から持ってきたタブレットPC、異世界通販で大活躍

第1章 異世界召喚

16.忙しくなった

　妊娠したのは、マリだけではなかった。
　妊娠適齢期の女性のほぼすべてが妊娠した。
　
　乗客の中に医師と看護師が一人ずついらしたので、お世話になります。
(o*。_。)oペコッ
　産科の専門医じゃないみたいだったけど、どうにかなるでしょ。
　約半年後、無事全員、生まれたらベビーラッシュね。

　また、日本と連絡が取れたことにより、帰れる期待感が高まった。

　高校生は、こちらの1か月が日本時間の1日に該当することがわかってから、勉強に励んだ。
　鈴鹿先輩と重森先輩は、そんな彼らのために受験講座を買って出た。マリも時々駆り出された。

　一級建築士の坂部さんは、大工仕事が手伝える人と一緒にメトグルコ国で購入した空き家の修繕を行っていた。

　ほかの人も農業ができる人は、村の農家を手伝い、林業ができる人は村の林業を手伝った。
　また、周辺で魔物が出たと知らせがあれば、その都度、退治しに出かけた。
　村で、公衆浴場がなかったので、銭湯もどきを作った。銭湯の二階には、お休み処を作り、軽食やビールを提供した。

　日本人は、それぞれ自分のやれることを精一杯頑張った。
　だって、どうせ日本へ帰ったら、いろいろと聞かれるでしょ。それに、日本では？地球では？異世界を植民地化しようとしているみたいだから、ある程度、異世界を開発しておかないと…。

　で、おそらくだけど私たちは、異世界経験者として、ある程度のポストが待っているような気がする。重用されたらいいなぁ。
　捕らぬ狸の皮算用　になるかもしれないけどね（　＾ω＾）・・・。

　そんな中でマリは、雑貨店をすることになった。

　銭湯のお休み処でのお酒や食材を、いちいち隣町アテレックまで買いに行くのが面倒なのと、日本産のお酒や食材が段違いに美味しいということで、一定数の異世界通販での在庫を抱えることになったためである。

　女手は、身重の人が大半なので、オジサマたちが仕事をこなしてくれるようになった。

　鈴鹿先輩は家で寝てるようにとしつこく言うけど、適度な運動は妊婦に必要なんです。
　時々、他の妊婦さんたちと一緒に散歩に出かけるけど、お腹が空く。2人分食べなきゃと、頑張ってたら太った。Σ(￣ロ￣lll)ｶﾞｰﾝ

　おむつやベビーベッドも仕入れとかなきゃね。超音波がないから、男か女かわからないけどね。超音波の器械って、Anazonに売っているのかしら。一度、調べてみよっと♪

　さすがAnazon超音波検査機いっぱい売っていた。でもどれを買ったらいいかわからない。先生に見てもらってからにしよう。出産時にお金は残しといたほうがいいもんね。

　異世界にいても出産一時金とか社会保険から適用あるのかしらね。外国で出産するときは、イケるみたいだけど、異世界はどうかな？

　日本国に聞いたら、いいようなものだろうけど、結婚もしていないのに妊娠したことがバレるから聞けないか。
　合計特殊出生率が過去最低だとか言ってたし、案外、歓迎されるかも？