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*涼佑との3
しおりを挟む可愛い。涼佑が、とても可愛い。
可愛くて、愛しくて、早く、涼佑が欲しい……。
「涼佑、もう入れて……?」
「だからっ」
「話ながらでいいから、俺がもう限界」
暖人はたまらずに自らそっと脚を開き、早く、と見上げる。
「っ……僕もだよっ」
煽りに煽られながら、涼佑は何とか理性を繋ぎ止めて枕の下に隠したゴムを取った。
「痛かったら言って欲しいけどやめられないかも」
「うん、大丈夫、っ……」
後孔に熱いものが触れ、暖人は息を呑む。だが欲しい気持ちが溢れ、涼佑の背に腕を回し、そっと息を吐いた。
「ん……、あッ……、っ……」
いつもより性急に押し込まれ、久々の圧迫感に息を詰める。いけない、と息を吐き体の力を抜いた。すると。
「ッ……、いっ、ああっ! あっ、りょうッ……」
一気に奥まで貫かれ、休む間もなく抽挿が始まる。
「ごめん、はるっ……」
涼佑の切羽詰まった声。そんな声を聞かされては、少し待ってなど言えるはずもなく。
全身で欲しがって我慢出来なくなっている涼佑が、愛しくてたまらない。
「涼佑っ……きもち、いっ、んあっ、あっ」
「っ……もうっ、そんなに煽らないでよっ」
「あっ、おくだめっ、だめっ」
「うん、僕も気持ちいいよ……、っ」
奥、気持ちよくて、だめ。
イっちゃう。
悦がって頭を振る度に、艶やかな黒髪がシーツの上で跳ねる。涙目で見つめてくる暖人に、ますます我慢が利かなくなってしまった。
それでも、暖人を見つめる瞳は優しく、性急に求められても乱暴ではない。暖人が感じるよう、気持ちが良いように動いてくれる。
一度くらい、理性を飛ばして涼佑の好きなように動いてくれていいのに、と思ってしまうくらいに。
「はる、暖人、好きだよ」
そっと目を細め、涙の滲んだ目元にキスをする。
「大好き。はる、だいすき……、かわいい」
ちゅ、ちゅ、と顔いっぱいに小さなキスをして、とろりと蕩けた瞳で暖人を見つめた。
「ぁっ、……俺もっ、涼佑が好き、涼佑のこと、大好きっ……」
「ん、僕もだよ、はるが大好き」
「涼佑っ……」
「だから、一緒にイこう……?」
綺麗な笑みを浮かべ、グッと奥を抉る。暖人の感じる場所めがけ、激しく腰を打ち付けた。
「ひッ、ぃ、あっ、んンッ……んあっ、ッ……!」
あまりの快楽に、目の前に星が散る。ガクガクと震え、涼佑へと縋りついた。
「はる、好きだよ、僕のはる……、っ」
「んぁっ、りょう、……っ、すきっ……すき、っ、あぁッ――!」
一際高い声を上げ、背をしならせる。それと同時に内壁を締め付けられ、涼佑も息を詰め絶頂を迎えた。
「っ、は……。はる、はる?」
熱い吐息を吐き、暖人の名を呼ぶ。ぺちぺちと頬を軽く叩いた。
「ん……、……? ぁ……俺、飛んでた……?」
「一瞬だけね」
「ごめん、気持ちよすぎて……」
そこで、下肢の違和感に気付く。
(まだ入ったままだし、今ピクッてした……)
達したはずの涼佑自身はまた元気になりつつあるらしい。
(……でも、出ていかれたら寂しいって思うし……)
達した後も涼佑の熱を感じられて、心が嬉しいと訴えている。ゴムから精液が漏れたところで、男の自分は平気だ。
もう少しだけ、と何も言わずに涼佑へと頬を擦り寄せた。
「はる。僕、ずっとはるのナカに入りたかったんだ」
「うん。俺も、ずっと涼佑とこうしたかったよ」
「僕たち、やっと本当の恋人になれたのかな……」
「うん……。……幸せだね」
「幸せだね」
あの世界では、恋人らしい事を旅行先の部屋でしか出来なかった。あの箱庭だけで許される関係。その外では、幼馴染で友人だった。そうしなければいけなかった。
この世界で体を重ねて、やっと本当の恋人同士になれた気がする。
(幸せだな……)
涼佑の熱を、存在を、匂いを、いっぱいに感じられる。
体内で正直に硬度を取り戻していくモノに、暖人は小さく笑った。
「涼佑、……もう一回、しよう?」
「うん。僕もおねだりしようと思ってたところ」
「もう少し待ってれば良かった」
「後でまたしてあげる」
涼佑はくすりと笑い、枕の下からもう一枚ゴムを取り出した。
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※続編はこちら。→ 『後追いした先の異世界で、溺愛されているのですが。2』
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