27 / 29
引きこもり、落ちる
しおりを挟む
「……ふぅ、ようやくひと段落ついたわね」
足元に散らばったニードルワームのドロップアイテムを拾いながら、エイスが呟く。
「あぁ、何だかわからんが、大量に湧いたな」
「MH《モンスターハウス》だったのかもね」
「今ので回復アイテム使い切っただろう。新しいのを渡しておく」
ヴァットはエイスに、鞄から取り出したポーションを渡す。
「わーい、ありがとー!」
「……肉壁に死なれちゃ困るからな」
「肉壁ってそれ、ひどくない!?」
「いいからほれ」
文句を言うエイスに押し付けた、その時である。
「ぎゃあああああああああああああッ!!」
つんざくような悲鳴が辺りに響く。
二人が振り向くと、遥か後方にてメガゴロンに襲われているミストンらの姿が見えた。
「何やってんだ? あいつら」
首を傾げるヴァットと裏腹に、エイスは即座に駆けだした。
「モンスターに襲われてるわ! 助けないと」
「おい、エイス! 待てよ、危ないぞ」
「放っておけない!」
ヴァットの制止も聞かずにエイスはメガゴロンに向っていく。
しばし、茫然と見送っていたヴァットだったが舌打ちを一つして地面を蹴る。
それに気づいたエイスは、振り返り満面の笑みを見せた。
「よかった。ついてきてくれなかったらどうしようかと思ってたわっ」
「馬鹿。肉壁がいなくなったら困るだろうが。勝手に飛び出すんじゃねーよ」
「ふふ、ツンデレ乙っていうのかしら? こういうの」
「違う、断じて」
「そーお? ならそういう事にしておいてあげる……行くわよっ!」
ヴァットの反論を受け流しながら、エイスはメガゴロンに斬りかかる。
斬撃エフェクトが袈裟斬りに生まれ、そのまま足元を滑り胴体へと続く。
そして、斬り抜けた。
火花が舞い散り爆ぜる中、エイスが土煙を上げながらミストンらの前に滑り出る。
呆然とするミストンらに振り向いて、言った。
「助けに来たわよっ」
言って直後、エイスは跳ぶ。
そして乱れ飛ぶ衝撃波とエフェクト音。
数度かのちに放たれたエイスの攻撃は、メガゴロンの手に止められてしまう。
「んなっ!?」
「ゴルルガァァァ!!」
そのまま大きく振り回し、繰り出される反撃をエイスは慌てて剣を引き抜き躱した。
よろけながらも何とか着地したエイスの胸当てには、薄い切れ込みが入っていた。
「あっっぶなー……」
冷や汗を流すエイスの頭上に水飛沫のエフェクトが舞う。
続けて高揚するような音が鳴り、エイスのステータスが軒並み上昇した。
追いついて来たヴァットがポーションを投げたのだ。
「ポーションの効果、切れてたぞ」
「ありがとっ! たすかった!」
改めて、メガゴロンと斬り結ぶ。
今度は相手の攻撃をちゃんと躱していた。
後方からのヴァットの援護射撃もあり、メガゴロンのHPバーは瞬く間に削れていく。
その光景を、ミストンらはただ呆然と見ていた。
「な、なんだありゃあ……」
「すげぇ……あんなスキル見たことねぇぞ……」
その間も、戦闘は滞りなく進み――――
「とどめぇぇぇぇぇぇ!!」
ざん! と頭上から足元へ、一際長い斬撃エフェクトがメガゴロンを貫いた。
更に背中には銃撃エフェクトも重なっていた。
その少し後、メガゴロンはガラガラと崩れ落ちながら消滅していく。
「……ふぅ、大丈夫だった? アンタたち」
エイスの言葉でようやく我に返ったミストンら三人は、何とか言葉を絞り出す。
「あ、あぁ。何とかな。助かったよ」
「本当にありがとう。……それと、さっきはすまなかった」
「いいっていいって、私もよく調子に乗って痛い目を見るしね」
そう言ってエイスは少し照れ臭そうに笑う。
テイルズとボナンザはそれを見て顔をにへらと緩ませた。
だが、ミストンは違う。
「……許せ……ねぇ……」
その呟きは、誰の耳にも届かない。
怨嗟の表情は伏せられ、誰の目にも留まらない。
その心の内の歪みも、当然。
「アンタも大丈夫だった?」
ぶつぶつと呟くミストンに、エイスは手を差し伸べる。
弱者に差し伸べられた手、エイスはそう思わずとも、ミストンにはそう見えた。
虚ろな目でそれを見た後、ミストンは眉間にしわを寄せ、力いっぱいに歯噛みした。
ぎしり、と歯に亀裂が入らんばかりの軋み音が鳴る。
「どうしたの? 立てるかしら?」
そう言って目の前に差し出されたエイスの手を前にして、ミストンの怒りは臨界点を超えた。
プライドをズタズタに傷つけられたミストンはその手を取るはずもなく――――
ぱぁん、と乾いた音が鳴り響いた。
「……ッ! な、なにするのよっ!?」
エイスが抗議の声を上げる中、ミストンはゆらりと立ち上がる。
どこか危うさを感じさせる表情に、エイスは息を飲んだ。
硬直するエイスへ伸びる、ミストンの手。
背後には断崖絶壁。突き落とすの動きだった。
理外の行動にその場の誰も動けない。
「エイスっ!」
ただ一人、ヴァットを除いて。
勢いよく二人の間に割って入り、エイスを庇うようにしてその前に立つ。
直後、代わりに突き飛ばされたヴァットの身体が宙に舞う。
「ヴァットっ!」
エイスは崖に乗り出し手を伸ばすが、既に落下の最中にいるヴァットには届かない。
「ヴァット! ヴァーーーットォーーーッ!!」
身を乗り出したまま、ただ声を上げる。
「……ッ!」
だがすぐに、エイスは階下へと駆け下りていく。
わき目も降らず真っ直ぐに、ただヴァットを助けるべく。
小さくなっていくエイスの背を見て、ミストンは自分の犯した過ちにようやく気づいた。
そしてそれが取り返しのできないことだということも。
「ぁ――――」
気の抜けた声を吐くミストンに視線が集まる。
「ち、違う……今のは、わざとじゃ……あいつが前に立つから……」
責められたと思ったのか慌てて取り繕うミストンだが、テイルズもボナンザも呆れを通り越し憐みの目を向けていた。
冷たい目を向けながら、こそこそと二人は言葉を交わす。
「なぁこいつ、マジでイかれてねーか?」
「おぉ、まともな奴だとは思ってなかったけどよ。ポーション作れるから仕方なくって感じだったんだよな。でももうこいつと組むのやめようぜ」
「だな、やっぱ信頼できるのはリアル友人のお前だけだぜ」
後ずさりながらもミストンから離れていく二人。
ミストンはすがるように二人を見るが、目を合わさない。
「じ、じゃあよ、俺らは用事があるから!」
「またな、達者でな!」
そのまま走り去っていった。
「おい! 待ってくれ! ポーション作ってやるから! もちろん無料だぞ!? おい! テイルズ! ボナンザ! おーーーーーーいっ!!」
声を上げるも二人は戻ってこない。
ミストンはがっくりと肩を落とすのみだった。
彼らがパーティを組むことは、もう二度となかった。
足元に散らばったニードルワームのドロップアイテムを拾いながら、エイスが呟く。
「あぁ、何だかわからんが、大量に湧いたな」
「MH《モンスターハウス》だったのかもね」
「今ので回復アイテム使い切っただろう。新しいのを渡しておく」
ヴァットはエイスに、鞄から取り出したポーションを渡す。
「わーい、ありがとー!」
「……肉壁に死なれちゃ困るからな」
「肉壁ってそれ、ひどくない!?」
「いいからほれ」
文句を言うエイスに押し付けた、その時である。
「ぎゃあああああああああああああッ!!」
つんざくような悲鳴が辺りに響く。
二人が振り向くと、遥か後方にてメガゴロンに襲われているミストンらの姿が見えた。
「何やってんだ? あいつら」
首を傾げるヴァットと裏腹に、エイスは即座に駆けだした。
「モンスターに襲われてるわ! 助けないと」
「おい、エイス! 待てよ、危ないぞ」
「放っておけない!」
ヴァットの制止も聞かずにエイスはメガゴロンに向っていく。
しばし、茫然と見送っていたヴァットだったが舌打ちを一つして地面を蹴る。
それに気づいたエイスは、振り返り満面の笑みを見せた。
「よかった。ついてきてくれなかったらどうしようかと思ってたわっ」
「馬鹿。肉壁がいなくなったら困るだろうが。勝手に飛び出すんじゃねーよ」
「ふふ、ツンデレ乙っていうのかしら? こういうの」
「違う、断じて」
「そーお? ならそういう事にしておいてあげる……行くわよっ!」
ヴァットの反論を受け流しながら、エイスはメガゴロンに斬りかかる。
斬撃エフェクトが袈裟斬りに生まれ、そのまま足元を滑り胴体へと続く。
そして、斬り抜けた。
火花が舞い散り爆ぜる中、エイスが土煙を上げながらミストンらの前に滑り出る。
呆然とするミストンらに振り向いて、言った。
「助けに来たわよっ」
言って直後、エイスは跳ぶ。
そして乱れ飛ぶ衝撃波とエフェクト音。
数度かのちに放たれたエイスの攻撃は、メガゴロンの手に止められてしまう。
「んなっ!?」
「ゴルルガァァァ!!」
そのまま大きく振り回し、繰り出される反撃をエイスは慌てて剣を引き抜き躱した。
よろけながらも何とか着地したエイスの胸当てには、薄い切れ込みが入っていた。
「あっっぶなー……」
冷や汗を流すエイスの頭上に水飛沫のエフェクトが舞う。
続けて高揚するような音が鳴り、エイスのステータスが軒並み上昇した。
追いついて来たヴァットがポーションを投げたのだ。
「ポーションの効果、切れてたぞ」
「ありがとっ! たすかった!」
改めて、メガゴロンと斬り結ぶ。
今度は相手の攻撃をちゃんと躱していた。
後方からのヴァットの援護射撃もあり、メガゴロンのHPバーは瞬く間に削れていく。
その光景を、ミストンらはただ呆然と見ていた。
「な、なんだありゃあ……」
「すげぇ……あんなスキル見たことねぇぞ……」
その間も、戦闘は滞りなく進み――――
「とどめぇぇぇぇぇぇ!!」
ざん! と頭上から足元へ、一際長い斬撃エフェクトがメガゴロンを貫いた。
更に背中には銃撃エフェクトも重なっていた。
その少し後、メガゴロンはガラガラと崩れ落ちながら消滅していく。
「……ふぅ、大丈夫だった? アンタたち」
エイスの言葉でようやく我に返ったミストンら三人は、何とか言葉を絞り出す。
「あ、あぁ。何とかな。助かったよ」
「本当にありがとう。……それと、さっきはすまなかった」
「いいっていいって、私もよく調子に乗って痛い目を見るしね」
そう言ってエイスは少し照れ臭そうに笑う。
テイルズとボナンザはそれを見て顔をにへらと緩ませた。
だが、ミストンは違う。
「……許せ……ねぇ……」
その呟きは、誰の耳にも届かない。
怨嗟の表情は伏せられ、誰の目にも留まらない。
その心の内の歪みも、当然。
「アンタも大丈夫だった?」
ぶつぶつと呟くミストンに、エイスは手を差し伸べる。
弱者に差し伸べられた手、エイスはそう思わずとも、ミストンにはそう見えた。
虚ろな目でそれを見た後、ミストンは眉間にしわを寄せ、力いっぱいに歯噛みした。
ぎしり、と歯に亀裂が入らんばかりの軋み音が鳴る。
「どうしたの? 立てるかしら?」
そう言って目の前に差し出されたエイスの手を前にして、ミストンの怒りは臨界点を超えた。
プライドをズタズタに傷つけられたミストンはその手を取るはずもなく――――
ぱぁん、と乾いた音が鳴り響いた。
「……ッ! な、なにするのよっ!?」
エイスが抗議の声を上げる中、ミストンはゆらりと立ち上がる。
どこか危うさを感じさせる表情に、エイスは息を飲んだ。
硬直するエイスへ伸びる、ミストンの手。
背後には断崖絶壁。突き落とすの動きだった。
理外の行動にその場の誰も動けない。
「エイスっ!」
ただ一人、ヴァットを除いて。
勢いよく二人の間に割って入り、エイスを庇うようにしてその前に立つ。
直後、代わりに突き飛ばされたヴァットの身体が宙に舞う。
「ヴァットっ!」
エイスは崖に乗り出し手を伸ばすが、既に落下の最中にいるヴァットには届かない。
「ヴァット! ヴァーーーットォーーーッ!!」
身を乗り出したまま、ただ声を上げる。
「……ッ!」
だがすぐに、エイスは階下へと駆け下りていく。
わき目も降らず真っ直ぐに、ただヴァットを助けるべく。
小さくなっていくエイスの背を見て、ミストンは自分の犯した過ちにようやく気づいた。
そしてそれが取り返しのできないことだということも。
「ぁ――――」
気の抜けた声を吐くミストンに視線が集まる。
「ち、違う……今のは、わざとじゃ……あいつが前に立つから……」
責められたと思ったのか慌てて取り繕うミストンだが、テイルズもボナンザも呆れを通り越し憐みの目を向けていた。
冷たい目を向けながら、こそこそと二人は言葉を交わす。
「なぁこいつ、マジでイかれてねーか?」
「おぉ、まともな奴だとは思ってなかったけどよ。ポーション作れるから仕方なくって感じだったんだよな。でももうこいつと組むのやめようぜ」
「だな、やっぱ信頼できるのはリアル友人のお前だけだぜ」
後ずさりながらもミストンから離れていく二人。
ミストンはすがるように二人を見るが、目を合わさない。
「じ、じゃあよ、俺らは用事があるから!」
「またな、達者でな!」
そのまま走り去っていった。
「おい! 待ってくれ! ポーション作ってやるから! もちろん無料だぞ!? おい! テイルズ! ボナンザ! おーーーーーーいっ!!」
声を上げるも二人は戻ってこない。
ミストンはがっくりと肩を落とすのみだった。
彼らがパーティを組むことは、もう二度となかった。
0
お気に入りに追加
1,059
あなたにおすすめの小説
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~
SHIN
ファンタジー
それは、ある少年の物語。
ある日、前世の記憶を取り戻した少年が大切な人と再会したり周りのチートぷりに感嘆したりするけど、実は少年の方が凄かった話し。
『僕の兄上はチート過ぎて人なのに魔王です。』
『そういうお前は、愛され過ぎてチートだよな。』
そんな感じ。
『悪役令嬢はもらい受けます』の彼らが織り成すファンタジー作品です。良かったら見ていってね。
隔週日曜日に更新予定。
その科学は魔法をも凌駕する。
神部 大
ファンタジー
科学が進みすぎた日本の荒廃。
そんな中最後の希望として作られた時空転移プログラムを用い歴史を変える為に一人敵陣に乗り込んだフォースハッカーの戦闘要員、真。
だが転移した先は過去ではなく、とても地球上とは思えない魔物や魔法が蔓延る世界だった。
返る術もないまま真が選んだ道は、科学の力を持ちながらその世界でただ生き、死ぬ事。
持ちうる全ての超科学技術を駆使してそんな世界で魔法を凌駕しろ。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
運び屋『兎』の配送履歴
花里 悠太
ファンタジー
安心、確実、お値段ちょっとお高め。運び屋『兎』に任せてみませんか?
兎を連れた少女が色々なものを配達するほのぼの物語です。
他にも出てくる相棒の召喚獣たちと共に配達してまわります。
兎をもふりたい。
カバで爆走したい。
梟とおしゃべりしたい。
亀と日向ぼっこしたい。
そんな方は是非ご一読を。
転生もチートもロマンスもないお仕事ファンタジーです。
ーーーーーーーーーーー
とある街の商業ギルド。
その一室にユウヒという名の少女が住んでいる。
彼女は召喚士であり、運び屋だ。
彼女がこなす運びは、普通の運び屋とはちょっと違う。
時には、魔物の中に取り残された人を運びにいき。
時には、誰にも見つからないようにこっそりと手紙を届けにいく。
様々な能力を持つ召喚獣を相棒として、通常の運び屋では受けられないような特殊な配送を仕事として請け負っているのだ。
彼女がいつも身につけている前かけ鞄には、プスプスと鼻息をたてる兎が一匹。
運び屋の仕事を受けるときも、仕事で何かを運んでいる時も。
いつでも兎と一緒に仕事をする様から、彼女はこう呼ばれていた。
運び屋『兎』
彼女に仕事を頼みたい時は、商業ギルドの受付で
「『兎』に荷物を届けてほしい」
と声をかければ兎と一緒に彼女が仕事を受けてくれる。
召喚した相棒と共に、運べるものなら、手紙でも、荷物でも、何でも。
仕事は確実にこなすが少し手荒め、お値段はかなりお高め。
ある時はカバで街道から山の中へと爆走。
ある時は梟と夜に紛れて貴族の屋敷に潜入。
ある時は亀にまたがり深海へと潜航。
仕事の依頼を通して色々なものを配送するユウヒ。
様々な出会いや、出来事に遭遇して成長していく異世界ファンタジー。
カバに轢かれたくなければ道を開けてください。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
絶対婚約いたしません。させられました。案の定、婚約破棄されました
toyjoy11
ファンタジー
婚約破棄ものではあるのだけど、どちらかと言うと反乱もの。
残酷シーンが多く含まれます。
誰も高位貴族が婚約者になりたがらない第一王子と婚約者になったミルフィーユ・レモナンド侯爵令嬢。
両親に
「絶対アレと婚約しません。もしも、させるんでしたら、私は、クーデターを起こしてやります。」
と宣言した彼女は有言実行をするのだった。
一応、転生者ではあるものの元10歳児。チートはありません。
4/5 21時完結予定。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる