春神さまがやってきた!

南の国から引っ越してきたその村の人たちは、みんな春を知らず桜の花を見たことがない。

そんなある日、村に春神さまがやってくると、お城のお侍からきいた。

「村に桜の花を咲かせてくれるようお願いしてみんか?」と村長。

酒屋の久太郎がそのお願いをすることになり、春神さまを接待することに。

春神さまは、きたないかっこうをした侍みたいな男だった。

ところが春神さまは大酒をくらっていびきをかいて寝てしまった。

「お前さん、この人ほんとうに春神さまかい」と妻のお栄。

はたしてその人は本当に春神さまなのだろうか。

桜を咲かせてくれたのだろうか。

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