人食いのマナ

大学院で言語学を学ぶテヲノ・クヌーテは、人食い人種を隣に乗せ、夜の街を突っ走る。

事の発端は、数百年の寿命を持つと言われるマグ族の男が死んだことにあった。

大学の医学チームによると、遺体の研究は長寿や健康の秘密を解き明かす絶好の機会であるという。少数民族の言語が専門のテヲノは、マグ族との通訳に駆り出された。ただそのマグ族というのが、食人の風習のある、いわゆる人食い人種だった。

食われるのでは、という恐怖と戦いながらも、首尾よく遺体を回収した一行。遺体を車に乗せ、帰路に就こうとしたその時、死んだ男の娘・マナが父の亡骸を奪い返そうと襲ってきた――。

マナはなぜ父の遺体を奪いに来たのか?
その時、テヲノは……?

一風変わった異世界を舞台に、奇妙な二人の関係が紡がれる。
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