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28. その後のお話

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 あれから数ヶ月。

 私の周囲の状況は落ち着いて、今では何事もなく過ごすことが出来ています。
 妃教育もほとんど終わらせることが出来ているので、今までよりもウィリアム様のお仕事を手伝うようになっています。

「そろそろお茶にしよう」

「ええ」

 今はもう夕方ですが、今日の分の執務は全て終わらせることが出来ました。
 だから、こうしてテラスに出てお茶をする余裕もあります。

「サウディス公爵家のことだが、次男を跡継ぎにすることになったようだ」

「そうなのですね。取り潰しにはならなくて良かったですわ」

 公爵家が取り潰しになると、政治にも領地にも影響が出てしまいます。なので、取り潰しだけは回避しようと私達も動いていました。
 それが上手くいったみたいです。

 それとは別に、結婚に向けた準備も少しずつ進めています。
 学院を卒業したタイミングなので、あと一年以上はあるけれど、ドレスやら装飾品やらは今から決めないと間に合わないのです。

「今日はテラスじゃなくて、庭園に行こう」

「ええ。最近行っていなかったから、楽しみですわ」

 ウィリアム様にエスコートされて、庭園に向かっていきます。
 三ヶ月も経てば咲く花も変わっているので、すごく楽しみです。

「段差があるから気をつけて」

「ありがとうございます」

 庭園に入ると、赤い夕陽に照らされた花々が目に入ってきました。
 普段目にする色とりどりの花々も綺麗ですが、こんなふうに赤らんでいるお花もとても綺麗です。

 それに、これなら何かあっても頬を赤くしても気付かれません。
 だから普段よりも、ウィリアム様の近くを歩いても大丈夫です。

 でも、やっぱり。

「すまない、シルフィが可愛すぎてつい……」

 そんなことを言いながら、顔を近付けられると、顔が熱くなってしまいます。

 ウィリアム様の側にいると実感できるので嫌ではないけれど、やっぱり恥ずかしいのです。

「あれ、熱があるのかい?」

「ち、違いますわ!」

 照れ隠しのために、私の方から顔を近付けてみます。
 でも、無理でした。恥ずかしすすぎて、動けなくなってしまいました。

「熱じゃないなら良かったよ」

 けれども、ウィリアム様はそのままお顔を近付けてきて……。


「……!?」


 私の耳元であることを呟くと、何事もなかったかのように元の距離に戻ってしまいました。

 何を言われたのかは、恥ずかしすぎるので秘密ですっ!



***********


 ここまでお読みくださりありがとうございました。
 後日、悪役サイドのアフターストーリーを公開予定ですので、そちらも是非お楽しみに。
 

お知らせ

『今度は悪役目指します! ~逆行した真面目令嬢は、今度の人生は悪役になって自由に生きる~』
を公開しました。興味のある方は是非、ご一読ください。
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感想 39

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みんなの感想(39件)

Vitch
2022.06.10 Vitch
ネタバレ含む
八代奏多
2022.06.10 八代奏多

コメントありがとうございます。
下書きからそのまま公開したら、完結設定のままになっていましたので、連載中に変更いたしました。

悪役サイドは執筆中ですので、公開までもうしばらくお待ちください。

解除
Syaga
2022.06.02 Syaga

ピンクや白だと思うのですが、クが抜けています。
予測変換タップで入力しなかった文字が抜ける現象からくる脱字が多いように思います。

解除
Kou
2022.05.30 Kou
ネタバレ含む
八代奏多
2022.06.01 八代奏多

コメントありがとうございます。

呪いは極刑になった人間の仕業です。
説明しきれず申し訳ありませんでした。

解除

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