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40. 王太子side 失敗

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前回に続きR15です。苦手な方はご注意ください。


***************


 やってしまった……。

 レイラに欲望を吐き出し終えた時、僕は酷く後悔した。


 ベッドの上には彼女の血が付いていて、これが全てを物語っていた。

 全くその気は無かったのだが、気が付いた時にはこうなっていた。
 純潔を奪ってしまったからには、僕は彼女を娶ることになるだろう。

 フィーナとの婚約破棄を破棄するにはレイラを罪人に仕立て上げる必要があるが、それには証拠が必要になる。
 仮に証拠が出てくればレイラの人生は終わったに等しくなるが、フィーナを取り戻すためには仕方ないだろう。


 とりあえず、汚れたベッドを使用人に整えさせるために部屋を出ようとしたらこんな声が聞こえた。


「クラウス様……行かないで……」


 その声を聞いて振り返った時、レイラのドレスがはだけたままで、大事なところが丸見えなのに気付いた。
 危うく彼女の痴態を晒すところだった。


「気が付いた?」

「はい……」

「大事なものを奪ってしまってすまない」


 意識が戻ったようなので、とりあえず謝罪をしておいた。
 元はと言えば、こうなったのも誘惑してきたレイラが悪いのだが。


「お気になさらないでくださいまし……。いずれはこの行為をするのでしたから。
 私達、婚約しているのですから問題ありませんわ」


 起き上がり、ドレスを整えた彼女はそう口にした。
 婚約していれば既成事実を作っても問題ないという考えも我が国にはあるから、この言葉はもっともだ。

 フィーナは「そういったことは結婚してからにしてください」と言っていたから、そういう考えではないのだろう。


「そうだったね……。
 とりあえず、シャワーを浴びてきたらどうだい? そのままではドレスが汚れてしまうよ」

「分かりましたわ。バスルームまで案内していただけませんか?」

「そのドアの中にあるよ」

「ありがとうございます」


 この後、僕もバスルームに行って互いの身体を洗いあったりした後、未だに血を流していた彼女の大事なところに治癒魔法をかけた。

 その時の水に濡れたレイラの身体が魅惑的で、何かに目覚めてしまったのは秘密だ。



 その日の夜、アストリア家宛てにフィーナの罪を無かったことにする旨の内容の手紙を書いた。
 もちろん無条件に罪を無かったことにするわけではない。

 僕がフィーナを抱くこと承諾するなら罪を取り消すという内容になっている。
 大切な娘に会えるのだから、拒否されることはないだろう。

 あとは、レイラの罪を見つければ手紙を送れるーーつまり、フィーナを抱ける。
 そう思うと、自然と笑みが溢れた。


***************


作者の独り言

 もうこの二人書きたくない……。
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