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21. 隣国での暮らし④
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「んあああぁぁぁ……っ!」
その日の夜、私は痛みで目を覚ましてしまった。
慌てて口を押さえたけど、今の叫び声で誰かを起こしてしまったかもしれないわ……。
最初は意識が覚醒しきっていなくて、そんなことを考える余裕もあった。
でも、次第に痛みが強くなって呻いてることしか出来なくなっていた。
そんな時、部屋の扉が開く音と羽ばたく音が聞こえてきた。
『よかったら、僕を抱いて眠ってみる?』
「遠慮して……おくわ……。痛すぎてアル……ディアさんを……締め殺しそう……だから……」
『気にしなくても、僕は頑丈だから大丈夫だよ』
「ありがとう……」
アルディアさんがそう言ってくれたから、抱きしめて眠ることにした。
でも、痛みが和らぐことはなく、身体に力が入りまくっている。
抱きしめるのにちょうどいい大きさだったから、痛みを耐えるのは少し楽になった。
結局、日が昇り始めるまで一睡も出来なかったから、ものすごく眠い。
ちなみに、アルディアさんは私の腕の中ですやすやと寝息を立てながら眠っている。
羽毛の触り心地、最高です。暖かくて気持ちいいです。
撫でてたら眠くなってきたわ……。
「……ナ様、起きてください。もうお昼ですよ」
そんな声が聞こえて身体を揺すられた。
まだ眠いのだけど……もうお昼なの⁉︎
「もうお昼って本当ですか⁉︎」
「本当ですよ」
「ごめんなさい、すぐに準備するわ」
「お気になさらないでください。昼食の用意をして来ますね」
そう言って、ティアナさんはドアの向こうに行った。
ベッドから起き上がった私は、宝石と一緒に持ってきていた薄手のドレスに着替えてから部屋を出た。
アルディアにお礼を言いたいから、出かけてないといいけど……。
「おはよう、フィーナ」
「……おはようございます」
ダイニングにいたジーク様に挨拶を返す私。もうお昼だけど気にしちゃだめよね……。
「アルディアはどこにいますか?」
「この村を襲おうとしてる魔物の群れを殲滅しに行ってる」
ジークさんがそう言った瞬間、遠くから爆発音が聞こえた。
今の音、魔法じゃ絶対に出せないわ。
一体なんなの……?
「アルディアさん、派手にやってますね」
「相当いるらしいからな」
「どれだけいるんですか?」
「100とか200で済む数じゃないらしいぞ」
「そんなにですか⁉︎ 珍しいですね」
料理をしながら驚きの声を上げるティアナさん。
私も口には出してないけど驚いています。
直後、私は背筋が冷えるような感覚に襲われた。
魔物の大群が現れた原因が私のような気がしたから。
「ジーク様、もしかして私の魔力のせいですか……?」
「いや、違うぞ。毎年この時期に起こる現象でスタンピードと呼ばれている。
繁殖期を終えて増えすぎた魔物が巣から一斉に出てくるんだ。
数が数だから普通に戦ったら間違いなく死ぬ」
「そ、そうなんですね……」
私が逃げてきたのがその現象の直前だったと知ってさらに嫌な汗が出てきた。
本当にタイミングが良かったのね……。
「そんなにいたら、アルディアさんでも疲れませんか?」
「いや、久々に暴れられるって喜んでたからむしろ楽しんでると思う」
アルディアさんがとんでもなく強いということが分かった。
「ああ、そういえばアルディアが暖かくて気持ち良かったって言ってたぞ」
「な、何がですか?」
「フィーナが」
ちょっと恥ずかしいけど、お返しが出来てたみたいで安心した。
その日の夜、私は痛みで目を覚ましてしまった。
慌てて口を押さえたけど、今の叫び声で誰かを起こしてしまったかもしれないわ……。
最初は意識が覚醒しきっていなくて、そんなことを考える余裕もあった。
でも、次第に痛みが強くなって呻いてることしか出来なくなっていた。
そんな時、部屋の扉が開く音と羽ばたく音が聞こえてきた。
『よかったら、僕を抱いて眠ってみる?』
「遠慮して……おくわ……。痛すぎてアル……ディアさんを……締め殺しそう……だから……」
『気にしなくても、僕は頑丈だから大丈夫だよ』
「ありがとう……」
アルディアさんがそう言ってくれたから、抱きしめて眠ることにした。
でも、痛みが和らぐことはなく、身体に力が入りまくっている。
抱きしめるのにちょうどいい大きさだったから、痛みを耐えるのは少し楽になった。
結局、日が昇り始めるまで一睡も出来なかったから、ものすごく眠い。
ちなみに、アルディアさんは私の腕の中ですやすやと寝息を立てながら眠っている。
羽毛の触り心地、最高です。暖かくて気持ちいいです。
撫でてたら眠くなってきたわ……。
「……ナ様、起きてください。もうお昼ですよ」
そんな声が聞こえて身体を揺すられた。
まだ眠いのだけど……もうお昼なの⁉︎
「もうお昼って本当ですか⁉︎」
「本当ですよ」
「ごめんなさい、すぐに準備するわ」
「お気になさらないでください。昼食の用意をして来ますね」
そう言って、ティアナさんはドアの向こうに行った。
ベッドから起き上がった私は、宝石と一緒に持ってきていた薄手のドレスに着替えてから部屋を出た。
アルディアにお礼を言いたいから、出かけてないといいけど……。
「おはよう、フィーナ」
「……おはようございます」
ダイニングにいたジーク様に挨拶を返す私。もうお昼だけど気にしちゃだめよね……。
「アルディアはどこにいますか?」
「この村を襲おうとしてる魔物の群れを殲滅しに行ってる」
ジークさんがそう言った瞬間、遠くから爆発音が聞こえた。
今の音、魔法じゃ絶対に出せないわ。
一体なんなの……?
「アルディアさん、派手にやってますね」
「相当いるらしいからな」
「どれだけいるんですか?」
「100とか200で済む数じゃないらしいぞ」
「そんなにですか⁉︎ 珍しいですね」
料理をしながら驚きの声を上げるティアナさん。
私も口には出してないけど驚いています。
直後、私は背筋が冷えるような感覚に襲われた。
魔物の大群が現れた原因が私のような気がしたから。
「ジーク様、もしかして私の魔力のせいですか……?」
「いや、違うぞ。毎年この時期に起こる現象でスタンピードと呼ばれている。
繁殖期を終えて増えすぎた魔物が巣から一斉に出てくるんだ。
数が数だから普通に戦ったら間違いなく死ぬ」
「そ、そうなんですね……」
私が逃げてきたのがその現象の直前だったと知ってさらに嫌な汗が出てきた。
本当にタイミングが良かったのね……。
「そんなにいたら、アルディアさんでも疲れませんか?」
「いや、久々に暴れられるって喜んでたからむしろ楽しんでると思う」
アルディアさんがとんでもなく強いということが分かった。
「ああ、そういえばアルディアが暖かくて気持ち良かったって言ってたぞ」
「な、何がですか?」
「フィーナが」
ちょっと恥ずかしいけど、お返しが出来てたみたいで安心した。
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