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14. 隣国での暮らし①
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盗み聞きをしてしまった私はこっそり部屋に戻って持ち物の確認を続けた。
宝石箱の方は外側に土の汚れが付いていたけれど、中身は欠けたりすることなく無事だった。
何もしていなかった食料もお菓子類は宝石箱に入れていたお陰で無事だったけど、それ以外はあの変な液体が染み込んでいて食べられそうになかった。
でも、お腹空いたなぁ……。
太陽の位置からして今はお昼だけど、朝食すら済ませていないからお腹が空くのは当然なのよね。
無事だったお菓子を食べようとしていると、ティアナさんにこんなことを聞かれた。
「フィーナ様のお口に合うか分かりませんが、勝手ながら昼食をご用意いたしました。ダイニングに用意しておりますので、よろしければ召し上がってください」
「ありがとうございます。頂きますわ」
私はそう答えて、早速ダイニングに向かおうとした。
そういえば、ダイニングがどこにあるか分からないわ……。
「すみません、まだご案内していませんでしたね。こちらです」
私が足を止めただけで察してくれたティアナさんが案内してくれて、無事にダイニングに着いた。
「平民の家庭料理ですが大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですわ」
私はそう答えて席に着いた。
ちなみにだけど、ジーク様の前に置かれている食べかけの料理の量は私の分の3倍ほどある。
ジーク様はたくさん食べる方みたい。
「いただきます」
早速ホワイトシチュー風の色合いの煮込み料理を口に運ぶと、とろけるような感触が口の中に広がった。
ティアナさんは謙遜していたけど、普通に美味しいわ。
少し味付けが濃いような気もするけれど、あまり気にならない。
だから、素直にお礼を言った。
「美味しいですわ。用意してくれてありがとうございます」
「お口にあったようで何よりです。おかわりもございますので足りなかったら言ってくださいね」
「これで十分ですわ。ジーク様の方が足りない気がするので彼を優先してください」
瞬く間に減っていくジーク様の分の料理を見ながらそう言う私。
ティアナさんは慣れているようで、微笑みながら答えてくれた。
「分かりました。ジーク様、良かったですね?」
「ああ……」
「もっと愛想良くしないとフィーナ様に見向きされませんよ?」
「余計なお世話だ」
ムスッとするジーク様。さっきのことといい、こういうやりとりはいつものことなのかな?
仲良さそうな二人を少し羨ましいと思ってしまった。
「ごちそうさま。修行の続きをしてくるからあとは任せた」
「お任せください。行ってらっしゃいませ」
お代わりも含めて昼食を食べ終えたジーク様はすぐに行ってしまった。
あまり私の方を見ていなかったし、嫌われたのかしら?
不安になって聞いてみると、ティアナさんは呆れた表情をしながらこう口にした。
「さっき私が下心が見えていると言ってしまいまして、それが響いているのだと思います。申し訳ありません」
「そういうことでしたら気にしないようにするので大丈夫ですわ」
本当に申し訳なさそうにするティアナさんを見て、慌ててそう口にした。
「もし可能でしたら、ジーク様を警戒する理由を教えていただいてもいいですか?」
「ええ。私婚約破棄されたばかりですから殿方に近付く気になれませんの。
それに、いつ襲われるかも分かりませんので」
「そういうことでしたか。ジーク様に襲う度胸はないのでご安心ください」
「……考えておきますわ」
影でヘタレと言われているジーク様が少し可哀想だなぁと思ってしまった。
宝石箱の方は外側に土の汚れが付いていたけれど、中身は欠けたりすることなく無事だった。
何もしていなかった食料もお菓子類は宝石箱に入れていたお陰で無事だったけど、それ以外はあの変な液体が染み込んでいて食べられそうになかった。
でも、お腹空いたなぁ……。
太陽の位置からして今はお昼だけど、朝食すら済ませていないからお腹が空くのは当然なのよね。
無事だったお菓子を食べようとしていると、ティアナさんにこんなことを聞かれた。
「フィーナ様のお口に合うか分かりませんが、勝手ながら昼食をご用意いたしました。ダイニングに用意しておりますので、よろしければ召し上がってください」
「ありがとうございます。頂きますわ」
私はそう答えて、早速ダイニングに向かおうとした。
そういえば、ダイニングがどこにあるか分からないわ……。
「すみません、まだご案内していませんでしたね。こちらです」
私が足を止めただけで察してくれたティアナさんが案内してくれて、無事にダイニングに着いた。
「平民の家庭料理ですが大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですわ」
私はそう答えて席に着いた。
ちなみにだけど、ジーク様の前に置かれている食べかけの料理の量は私の分の3倍ほどある。
ジーク様はたくさん食べる方みたい。
「いただきます」
早速ホワイトシチュー風の色合いの煮込み料理を口に運ぶと、とろけるような感触が口の中に広がった。
ティアナさんは謙遜していたけど、普通に美味しいわ。
少し味付けが濃いような気もするけれど、あまり気にならない。
だから、素直にお礼を言った。
「美味しいですわ。用意してくれてありがとうございます」
「お口にあったようで何よりです。おかわりもございますので足りなかったら言ってくださいね」
「これで十分ですわ。ジーク様の方が足りない気がするので彼を優先してください」
瞬く間に減っていくジーク様の分の料理を見ながらそう言う私。
ティアナさんは慣れているようで、微笑みながら答えてくれた。
「分かりました。ジーク様、良かったですね?」
「ああ……」
「もっと愛想良くしないとフィーナ様に見向きされませんよ?」
「余計なお世話だ」
ムスッとするジーク様。さっきのことといい、こういうやりとりはいつものことなのかな?
仲良さそうな二人を少し羨ましいと思ってしまった。
「ごちそうさま。修行の続きをしてくるからあとは任せた」
「お任せください。行ってらっしゃいませ」
お代わりも含めて昼食を食べ終えたジーク様はすぐに行ってしまった。
あまり私の方を見ていなかったし、嫌われたのかしら?
不安になって聞いてみると、ティアナさんは呆れた表情をしながらこう口にした。
「さっき私が下心が見えていると言ってしまいまして、それが響いているのだと思います。申し訳ありません」
「そういうことでしたら気にしないようにするので大丈夫ですわ」
本当に申し訳なさそうにするティアナさんを見て、慌ててそう口にした。
「もし可能でしたら、ジーク様を警戒する理由を教えていただいてもいいですか?」
「ええ。私婚約破棄されたばかりですから殿方に近付く気になれませんの。
それに、いつ襲われるかも分かりませんので」
「そういうことでしたか。ジーク様に襲う度胸はないのでご安心ください」
「……考えておきますわ」
影でヘタレと言われているジーク様が少し可哀想だなぁと思ってしまった。
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