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13. レイラside 想いの方と(2)

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HOTランキング2位になっておりました。
ありがとうございます!!

18時更新と予告していたのに早めてしまい申し訳ありません。



この先R15(性的表現あり)です。苦手な方はご注意下さい。

R15が終わる部分には下のように☆を5個入れます。

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***************


 殿下がここまで早く私の色気に慣れるのは想定外でしたわ。
 少し焦ってきました。


「この間、凄腕のお医者様に治療していただいて少し良くなりましたの。出産後すぐに生命力を分けていただければ命は落とさずに済むそうですわ」

「ふうん。それで?」


 クラウス様の機嫌が悪くなってきましたが、惚れ薬が効き始めたようで顔を赤くし始めました。

 私は胸を押し付けながら付け加えます。


「ですので、殿下とお付き合いしてもなんの問題もありませんわ」

「確かにそうだね……」


 そう答える殿下の視線が私の胸に注がれています。
 自分からアピールしているのに、やっぱりとても恥ずかしいですわ。


「殿下、私の胸をずっと見られていますけど、興味があるのですか?」

「……ああ、少しだけ」

「触っても、いいですわよ」

「失礼するよ……」


 クラウス様の手が胸に触れた瞬間、私は勝利を確信しましたわ。

 この後、ベッドのある部屋に連れ込まれて純潔を失いそうになった時は怖くて攻撃魔法を使って気絶させてしまいました……。
 でも、何故か感謝されました。

 名前でお呼びする許可もいただけましたわ。



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 クラウス様の心を掴んでから3日が経ち、パーティー会場で婚約者様が絶望の表現を浮かべました。


「フィーナ、すまないが貴女との婚約を破棄させてもらう」

「殿下、なぜ婚約を破棄するのですか?」

「レイラと婚約することにしたからだよ。私はレイラを好きになってしまったんだ。
 貴女よりも愛想良くて可愛いですからね」


 クラウス様がそう告げると、私がいないのをいいことにクラウス様の婚約者におさまっていた腹立たしい女ーー今のクラウス様の婚約者が私を睨んだ。

 私は殿下に寄り添ってこう口にしました。


「そんなに睨まないでくださいまし。私は何も悪くありませんのよ?
 魅力が無い貴女と、貴女と婚約していたクラウス様が悪いのですわ」

「僕が悪いのは事実だから、慰謝料は払うよ」


 私の言ったクラウス様が悪いという言葉は普通なら不敬罪になってしまいますけど、昨日のうちに許可を取っているから問題ありませんわ。

 もちろんクラウス様からもお願いされている事があるので、私はクラウス様の評価を上げるための言葉を口にしました。


「クラウス様、あの女の事を思い出すのは嫌ですわよね?」

「ああ、もちろん」

「でしたら、二度と社交界に来れないようにするのはいかがですか?」

「それは流石に可哀想だろ」

「クラウス様はお優しいのですね」


 クラウス様に視線を向けながらそう口にします。
 身長差で私が見上げるような感じになっているのは気にしません!

 それから涙を浮かべたその女は歪めた表情とは反対に落ち着いた口調でこう言いました。


「慰謝料は結構です。さようなら」


 その言葉を聞いたクラウス様は声を上げます。


「慰謝料を受け取らないだと? 僕の気持ちを少しは考えろ!」

「私の気持ちを踏み躙った貴方がそれを言うのですか? 殿下には失望しました。
 二度と私に関わらないでください」


 クラウス様の言葉に侮辱とも取れることを言う元、婚約者。
 罪をかける作戦が思いの外上手くいって、私は心の中でほくそ笑んだ。

 でも、クラウス様がその女を追おうとしたのは予想外でした。
 クラウス様の腕を慌てて抱きしめて問いかけます。


「クラウス様、なぜあの女を追う必要がありますの?」

「温情をかけてあげた方が僕の評価に繋がると思ったんだよ」


 そう口にするクラウス様は完璧主義のようです。
 好感を持てますけど、今は必要ないと思ったので助言をさせていただきました。


「それでしたら、使いの者を出せばいいだけの話じゃないですか。なにも、あの女に払う必要はないのですよ?
 慰謝料ならアストリア家に払えばそれで十分ですわ」

「それではフィーナが僕を恨んで何かしてくるかもしれないよ?」

「そういうことでしたら、不敬罪で国外追放にすればよろしいのではなくって? 先程のあの女の言葉は不敬ととることも出来ますわ」

「よし、そうしよう。これでレイラと安心して結婚出来るよ」


 そうして、表情には出ていないけどほっとした様子の殿下と抱擁を交わしました。


***************

 次回は本日の18時に投稿いたします。


 レイラ様がベッドのある部屋に連れ込まれた後はR18になってしまうので省略しました。
 要望があれば別作品(外伝集)として書きます。
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