ひとりぼっち

トウモロコシ

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ひとりぼっち

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学年が上がって、クラスが変わった。
仲の良かった友達と離れ知らない友達と出会う。テンションがあがって、トラブルも起きたりしてもそこも何だか楽しいと思える、そんな季節。
だけど僕の学校はシステム的にクラスが変わらない。理系の子はそのまま理系、文系の子はそのまま文系。
つまり、文系から理系へと進路を変更した俺は出来上がったクラスにひとりぽつんと入れられた感じになった。
もちろん、僕の将来の夢のことを考えたら多少友達がいなくても理系クラスにいたほうがいいことはわかっているが、高校生活、勉強だけでもないのだ。
友達も大事だ。むしろ友達がいるから勉強も頑張れるんだろう。そんな時期なのに話す友達もおらず、理系のシステムもよくわからない。そんな状態で一週間がすぎた。
もともと友達作りの下手くそな僕な未だにひとりぼっちだ。
もう、友達なんていらないかとも思い始めている。でも、実際そんなことは無い。忘れ物をした時、班行動の時、修学旅行など、様々な場面で友達を持っておいた方がいい部分がある。
だからこそ、作らなければいけない。保身の為にも。仮に、いじめにあったときなんかも、友達がいるのといないのでは心の支えが全く違う。
そんなことはわかっている。だけど、出来上がったクラスの友達に話しかけるのはどうしても無理だった。怖かった。
教科について質問すれば驚かれて、いろんな視線を浴びる。文系の感覚で言ってはいけない、動いてはいけないと頭ではわかっていても1年間文系で過ごしていたら、そのやり方に慣れてしまう。だから、質問の内容が1年から理系の子より斜め上の質問になる。その度に色々な意味のある視線を向けられる。

わかっている、だけど怖い。
わかっている、だけど嫌だ。


もう疲れた。

進路変更しただけでこんなに辛いとは思っていなかった。。
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